弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

がん腫瘍マーカー検査結果を見落した医師が、言いだしづらく、患者への説明、上司への報告を怠った件で戒告処分

地方独立行政法人被害大阪医療センターは、2023年12月4日、患者に対しがん腫瘍マーカー検査結果を見落とし、この件に関を気づいた時点での患者説明等の手当や上司への報告を怠った医師を戒告の懲戒処分に処しました。
70代の男性患者が手術後の経過観察のために2022年3月に血液検査を受け、がんの疑いがあるという結果が出たにもかかわらず、担当医がそれを見落とし、2023年7月に男性患者がおう吐などの症状でこの病院に搬送された際、医師は見落としに気づいたものの、見落としたと言いだしづらく、患者への説明や病院への報告は行わなかったとのことです。その後、患者は胃がんと診断され亡くなりました。
この件は、私が担当したものではありません。
診断、治療の遅れが1年以上あるので、患者の無念は大きかったと思います。気づいた後の不誠実な対応は無念さを倍加させたことと思います。

「懲戒処分の公表について」御参照

NHK「市立東大阪医療センター がん疑い検査結果見落としで医師処分」(2023年12月27日)御参照

谷直樹

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by medical-law | 2023-12-28 09:52 | 医療事故・医療裁判