当直医が折損と誤って診断し、自歯を元に戻す再植治療ができなくなった事案について、市が67万5千円支払いへ(報道)
時間外に救急搬送され、脱落した前歯を保存に適した牛乳に沈めた状態で持参していたが、当直の内科医は十分確認せず、折損と診断し、下唇にも傷があり出血状態から縫合するのが適切だったものの内科医は経過観察とした、とのことです。
院長は「再植で歯が再生する可能性は高くはないが機会を逸した。患者さんやご家族をはじめ、市民の皆さまに深くおわび申し上げる」と謝罪し、再発防止策として、歯科や口腔外科の専門医以外でも適切に治療できるよう救急マニュアルを見直した、とのことです。
内科医が歯科領域までカバするのは難しいところがありますが、患者としては、宿直医に専門外の疾患でも緊急性のあるものには適切に対応してほしいと思うでしょうし、歯科専門の救急体制がなければ宿直医に合理的に期待される医療と考えられると思います。
なおこの件は私が担当したものではありません。
福井新聞「当直医の誤診で前歯2本を再植できず…賠償金67万円で10代男性と和解 福井県の市立敦賀病院」(2024年5月30日)御参照
谷直樹
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