弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

《犬がいた季節》

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《犬がいた季節》を読みました。著者の伊吹有喜氏は三重県立四日市高校、中央法大学法学部卒業です。
四日市高校で実際に飼われていた犬を時代をおきかえて小説として創作されたものです。

第1話 めぐる潮の音 昭和63年度卒業生 昭和63(1988)年4月~平成元(1989)年3月
第2話 セナと走った日 平成3年度卒業生 平成3(1991)年4月~平成4(1991)年3月
第3話 明日の行方 平成6年度卒業生 平成6(1994)年4月~平成7(1995)年3月
第4話 スカーレットの夏 平成9年度卒業生 平成9(1997)年4月~平成10(1998)年3月
第5話 永遠にする方法 平成11年度卒業生 平成11(1999)年4月~平成12(2000)年3月
最終話 犬がいた季節 令和元(2019)年夏

1987年は最後の共通一次試験があった年です。塩見優花は、家から通える名門国立大学に進むか、東京の有名私大に行くか、悩み、早瀬光司郎は、東京の美術大学と地元の国立大学教育学部を受験します。この二人のすれ違いが軸になっています。
第2話は、塩見パン工房のパート相羽静子の子隆文と堀田五月が鈴鹿に行く話です。
1994年は阪神淡路大震災とサリン事件のあった年です。上田奈津子は、神戸で被災した祖母が慟哭する姿を思い起こし、大学に合格して上京する朝に餞別を突き返したことを後悔し、進路を変えます。
第4話の東京の名門女子大学に入って今とはまったく違う自分になりたいと考えている青山詩乃の話は辛い。
第5話では、優花は高校教師です。病人の前で胃瘻をめぐって言い争いをする家族の姿を嫌う高校生は美大志望です。二人が夜景を見る場面は第1話とも重なります。
最終話は、登場人物が一堂に会します。
辛いこと、悲しいことも多いなか、進路を考え、友情を育む高校生を描いており、読後感が爽やかです。


谷直樹

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by medical-law | 2024-06-16 17:50 | 趣味