日本麻酔科学会「フェンタニルが安定供給されるまでの対応について」
フェンタニル製剤の海外生産工場における製造過程逸脱、ならびに無通告監査に対する改善対応のために製造停止を行った影響で、フェンタニルの供給制限が行われています。
公益社団法人日本麻酔科学会は、2024 年 12 月 20 日、「フェンタニルが安定供給されるまでの対応について」を発表しました、
限られたフェンタニルを有効的に使用するために、フェンタニル使用の優先順位策定、フェンタニル使用量削減の方策や他の鎮痛方法検討を提案しています。
「1)フェンタニル使用の優先順位策定
例)
A) 手術中、他で代替できない状況での使用。
B) 術後鎮痛で、モルヒネや他のオピオイドへの移行が難しい患者。
C) 分娩時の硬膜外鎮痛。
など、各施設の状況に合わせ、フェンタニル使用の優先順位を策定する。
2)フェンタニル使用量削減の方策や他の鎮痛方法検討
例)
A) 集中治療における人工呼吸中の鎮痛において、レミフェンタニルもしくはモルヒネの持続投与を行う。
B) 術後鎮痛処置が必要な症例に対しては、フェンタニルを使用した経静脈的自己調節鎮痛法(IV-PCA)を避ける。腎機能の低下などモルヒネの使用制限や使用禁忌がなければ、モルヒネを使用した IV-PCA を行う。
C) 硬膜外鎮痛には、モルヒネを使用する。」
谷直樹
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