弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

オプジーボの不適切使用で患者が死亡(報道)

2024年11月手術で腎尿管とリンパ節を摘出した70代男性は、病理検査で再発リスクが高いと判断され同年12月6日免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の一つである抗PD-1抗体薬の「ニボルマブ」(商品名オプジーボ)投与を開始し、同月20日の採血検査で、肝酵素が異常値を示し、ニボルマブの中止基準値を超え、主治医はその異常値を認識しましたが、腎臓、甲状腺障害への対処を優先し、「肝障害への対応を失念した」とのことです。
男性は2025年1月17日の3度目の投与予定日に体のだるさなど訴え黄疸の症状もあり、同年2月10日に肝不全などで死亡したとのことです。
ICI による肝障害は、肝胆道系酵素の異常値から血液検査画像検査等を行い、適時に副腎皮質ステロイド等で治療する必要があります。

この報道の件は私が担当したものではありません。

神戸新聞「 尿管がん手術後、「オプジーボ」投薬ミスで70代男性死亡 神戸中央市民病院」(2025年3月5日)ご参照

谷直樹

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by medical-law | 2025-03-05 23:13