京都府警が外回転術後の胎児低酸素状態にかかわらず緊急帝王切開などの適切な処置を怠った疑いで産婦人科医師を書類送検(報道)
この件は私が担当したものではありません。
「産婦人科 診療ガイドライン ―産科編 2023」のCQ403の「Answer」に以下のとおり記載されています。
3.分娩時の骨盤位を避けるために外回転術を施行する際には,以下の要件をすべて満たしていることを確認する.(C)
1)前置胎盤や胎児機能不全などの経腟分娩の禁忌がない.
2)緊急帝王切開が可能である.
3)児が成熟している.
外回転術についてのエビデンスの蓄積は期待できず、ガイドラインは上記の程度の記述にとどまっていますが、外回転術はリスクを伴います。外回転術実施に積極的な医師がいりょうですが、外回転術の実施についてはより慎重であることが望ましいように思います。また、外回転術実施前のCTGに異常があれば外回転術を実施しない、外回転術後のCTGに異常があれば帝王切開を積極的に検討する必要があるのではないかと思います。
読売新聞「「逆子矯正」で胎児に障害、適切な処置怠った疑いで医師を書類送検」(2025年5月9日)ご参照
谷直樹
ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
↓

