弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

岡山地裁令和7年5月20日判決、執刀医と市に対し3000万円余の賠償を命じる(報道)

岡山地裁令和7年5月20日判決(大嶺崇裁判長(司法修習52期))は、2017年3月、食道がんの手術を受けた60代男性が術後7日目に死亡した件で、男性は肝機能に問題があったのに医師はそれを踏まえた事前の検査をせずにリスクを過小にとどめた説明しか行っていなかった、容体急変後に行われた食道再建などの手術について救命を優先すべきだったのに9時間以上にわたって手術を継続しており合理的な裁量を逸脱している、男性は医師の義務違反によって自己決定権を侵害され、予期せずに死亡した」として、病院側に3000万円余りの支払いを命じました。
これは、私が担当した事件ではありません。
具体的な状態を前提としない一般的なリスクを説明することで手術に誘導した事案、手術中に危険を生じながら手術を続行した事案など実際にありますので、参考になる判決と思います。判例雑誌等に掲載されたら是非読みたい判決です。



谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ


by medical-law | 2025-05-22 00:33