弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2011年 11月 08日 ( 2 )

非ステロイド抗炎症薬(NSAID)による不整脈(心房細動,心房粗動)のリスク増加

非ステロイド抗炎症薬(NSAID)による不整脈(心房細動,心房粗動)のリスク増加_b0206085_1130493.jpg

デンマーク・オーフス大学病院のHenrik Toft Sørensen教授らが,英医学誌BMJ」(2011; 343: d3450)に,非ステロイド抗炎症薬(NSAID)の不整脈(心房細動や心房粗動)のリスク増加を発表しました。
⇒ Non-steroidal anti-inflammatory drug use and risk of atrial fibrillation or flutter: population based case-control study.

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検討された薬剤は,シクロオキシゲナーゼ(COX)-2選択的阻害薬を含むNSAIDです.日本では,NSAIDは解熱消炎鎮痛剤などとして広く使われています.

 「NSAID非服用者に比べて新規服用者で約40%のリスク上昇という強い関連が認められ、特にCOX-2阻害薬の服用ではリスクが約70%上昇していた。

 これは、NSAIDの新規服用によって1,000人当たりの心房細動発症が年間約4人、COX-2阻害薬に限定すると約7人増加することに相当した。このようなリスク上昇は高齢者で最も顕著に認められ、慢性腎臓病や関節リウマチの患者でもCOX-2阻害薬の新規服用によるリスクが特に高かった。

 Sørensen教授らは「今回の研究は、NSAIDを処方する場合に考慮すべき心血管リスクに心房細動と心房粗動のリスクも追加する必要があることを示すもの」と結論付けている。

 この見解は、米マサチューセッツ大学のJerry H. Gurwitz教授による同誌の付随論評(2011; 343: d2495)でも支持されている。同教授は「NSAIDと心房細動との関連があるか否かにかかわらず、NSAIDは高血圧または心不全の既往歴のある高齢者には特に慎重に投与すべき」と指摘している。」


あなたの健康百科「頭痛薬の服用で不整脈に―デンマーク研究」(2011年11月7日)ご参照

NSAIDには腎臓への有害作用がありますから,腎機能が悪化し心房細動を生じるのでしょう.
それにしても,約40%,約70%のリスク上昇とは,驚きました.

谷直樹
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by medical-law | 2011-11-08 10:07 | 医療

福岡刑務所の常勤医師,毎週2日外部の病院で研修と偽り1734万円不正受給

福岡刑務所の常勤医師,毎週2日外部の病院で研修と偽り1734万円不正受給_b0206085_854191.jpg福岡刑務所の常勤医師が,2006年から2011年1月まで,刑務所外の医療機関で週2回のペースで外部研修を受けたとうその報告をして,5年間に給与など1734万円を不正に受け取っていたそうです.
2005年以前は,勤務記録が残っていないため,同様の不正がなかったか確認ができない,とのことです.

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「検査院や同刑務所によると、刑務所の常勤医は、医療技術向上を図るため、勤務中に外部研修を受けることが認められている。男性医師は、毎週2日、外部の病院で「患者の診療方針を決定する会議に出席する」などとする研修計画を提出して所長の許可を受け、研修後の報告書も提出していた。研修は5年間で477日に達した。
 だが検査院の調査で、男性医師は5年間に一度も外部研修に参加せず、刑務所でも勤務していなかったことが判明した。」


西日本新聞「福岡刑務所の常勤医 1734万円不正受給」(2011年11月8日)ご参照

医師は訓告処分を受け,1734万円を返納し,2011年4月末に依願退職した,とのことですが,それですまされることなのでしょうか.

谷直樹
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by medical-law | 2011-11-08 01:28 | 医療