弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2012年 03月 14日 ( 3 )

医師がたばこを吸うのはおかしい

b0206085_18303427.jpg八重山毎日新聞「八重山病院の敷地内全面禁煙 医師から禁煙すべき、南山病院の辻下医師が強調」(2012年3月13日)は,次のとおり,報じています.

「今月1日から敷地内全面禁煙を始めた県立八重山病院は12日午後、院内会議室で職員を対象に講演会を開き、敷地内全面禁煙の徹底に向けた意識を高めた。講演会では、実際に精神科病院で全面禁煙に成功した南山病院精神科医師の辻下洋介氏が「いかにして全職員で敷地内全面禁煙を進めたか~南山病院での取り組み~」をテーマに約1時間、講演した。同病院では、「医療従事者はたばこを吸うべきでない」との信念から10年前に院長と患者5、6人で勉強会を開始。喫煙しているかどうかを調べる呼気中の一酸化炭素の濃度測定や禁煙講演会の定期開催、就業時間中の喫煙禁止の職務規定を設けるなどして、全医師、職員、患者へと禁煙を拡大、09年には全職員、患者の禁煙を達成した。

 辻下氏は、南山病院での取り組みを紹介しながら全面禁煙を実行するための必要条件として▽リーダーのぶれない方針▽全医師が非喫煙者▽たばこがない環境整備-などを挙げた。
 また、敷地内全面禁煙になってから▽火事のリスクが減った▽病院内がきれいになった▽業務の効率化が図れた▽たばこに関するトラブルがなくなった-とその効果を話した。
 最後に辻下氏は「医師がたばこを吸って、患者にたばこをやめろと言うのはおかしい」と指摘。全面禁煙達成には、まず医療従事者から禁煙することの必要性を強調した。」


辻下洋介氏の指摘は,誠にごもっともです.
命と健康のために働く医師がたばこを吸うのはおかしい,と思います.

2012年3月14日14時に,東京高裁(裁判長福田剛久判事でタバコ病のない社会を目差す裁判の判決が言い渡されます.

谷直樹
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by medical-law | 2012-03-14 01:56 | タバコ

溝口訴訟,支援者,県の上告に抗議して座り込む

b0206085_13584553.jpg熊本県の水俣病認定申請棄却処分取り消しと認定義務付けを求めた水俣病溝口訴訟は,福岡高裁で患者側の逆転勝訴となりました.

溝口訴訟,福岡高裁平成24年2月27日患者側逆転勝訴判決」ご参照

ところが,熊本県は,2012年3月8日,溝口チエさんを水俣病と認めるよう,熊本県に命じた福岡高裁平成24年2月27日判決を不服として最高裁に上告しました.
非科学的な認定基準を墨守し,あくまで争う熊本県と,その背後の国の姿勢は,誠に遺憾です.
支援者ら約30人は,2012年3月12日,上告に抗議して座り込みを行いました.

読売新聞「水俣病訴訟で県の上告に対し、原告支援者らが抗議の座り込み」(2012年3月13日)は,次のとおり報じています.

「水俣病の患者認定を巡り、国の基準を満たさない溝口チエさん(1977年に死去)を認定するよう県に命じた福岡高裁判決を不服として県が上告したことを受け、チエさんの次男で原告の秋生さん(80)を支援する人たち約30人が12日、水俣市役所前で抗議の座り込みを行った。

 「水俣の暮らしを守る・みんなの会」(坂本龍虹代表)や「水俣病被害者互助会」(水俣市)のメンバーたち。「熊本県の上告に抗議」「溝口秋生さんガンバレ」などと書いた布を掲げて、市役所前を通行する車両などに訴えた。

 みんなの会の山下善寛事務局長は「上告は水俣病問題の解決を遅らせることになり、患者や市民のためにならない。市も上告しないよう県に働きかけるべきだった」と行政の対応を批判した。」


谷直樹
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by medical-law | 2012-03-14 01:48 | 司法

福岡大学病院,HBVキャリアに抗がん剤・ステロイド剤を投与し,劇症肝炎を発症した死亡事案で和解

b0206085_1422632.jpg読売新聞「B型肝炎死亡、福大病院責任認め6280万円支払い」(2012年3月13日)は,次のとおり報じています.

「2009年、福岡大学病院(福岡市)で抗がん剤投与後に劇症肝炎を発症して死亡したのは、病院側がB型肝炎ウイルスの増殖を防げなかったのが原因として、福岡市の女性(当時46歳)の遺族が同大に約7900万円の損害賠償を求めた訴訟は13日、福岡地裁(増田隆久裁判長)で和解した。遺族の代理人弁護士によると、病院側が死亡への責任を認めて謝罪し、和解金約6280万円を支払う内容という。

 訴状などによると、B型肝炎のキャリアー(未発症の持続感染者)だった女性は08年、乳がんの手術を受け、09年1月から抗がん剤とステロイド剤を投与された。その後劇症肝炎を発症するなどし、同5月に死亡した。」


HBV(B型肝炎ウイルス)キャリアに,抗がん剤・ステロイド剤を投与した場合,HBV の再活性化により致死的な重症肝炎が発症することは,よく知られています.そのため,HBV キャリアに抗がん剤・ステロイド剤を投与する場合には,ラミブジン(ゼフィックス)などを予防投与してHBV再活性化を防止します.
本件でも,当然,ラミブジン(ゼフィックス)などの予防投与が行われていた筈ですが,投与法などに不十分なところがあったのではないでしょうか.

谷直樹
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by medical-law | 2012-03-14 01:17 | 医療事故・医療裁判