弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2014年 03月 03日 ( 1 )

大学病院,副鼻腔のポリープ摘出手術で執刀医が器具の位置確認を怠り患者が左目失明(報道)

日本経済新聞「手術ミスで左目失明、長崎大病院 神経傷つける」(2014年3月1日)は,次のとおり報じました.

「長崎大病院(長崎市)は28日、記者会見し、昨年6月に行った副鼻腔(びくう)のポリープを除去する手術の際、誤って患者の視神経を傷つけ左目を失明させたと発表した。「患者が公表を望んでいない」として、年齢や性別などを明らかにしていない。

 病院によると、内視鏡や細い管状の器具を鼻に挿入してポリープをつまみ取る際、誤って左目の神経を傷つけた。眼球を覆う眼窩(がんか)に器具が入ったことに気付かず手術を続けたことが原因。手術終盤に執刀医がミスに気付き、術後の検査で失明が発覚した。

 宮崎泰司副病院長は「多大な迷惑を掛け、おわび申し上げる。再発防止に向け安全を一層強化する」と陳謝した。

 病院は既に、患者と家族に謝罪し、賠償に向けた協議を続けている。公表を望まない患者側との調整を慎重に進めたため、発表が遅くなったという。

 病院によると、執刀医は30代の男性で、200回ほど同様の手術経験を持つベテラン。目を傷つける恐れがあると判断した際に行う、眼球圧迫による器具の位置確認を怠った。病院の調査に「(傷つけている)可能性を考えなかった」と話しているという。

 耳鼻咽喉科診療科長の高橋晴雄教授は会見で「執刀医の過信がミスにつながったと考えざるを得ない」と述べた。

 病院はすぐに同様の手術を中止した。別の医療機関での研修を関係する医師が終えるまで、再開しない方針だ」


耳鼻科の医療過誤においては,蓄膿症(慢性副鼻腔炎)の手術ミスで失明した事例(東京地裁昭和41年11月22日判決,東京高裁昭和44年5月30日判決),視力障害が残った事例があり,十分な注意をはらうべきでしょう.


弁護士 谷直樹

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by medical-law | 2014-03-03 03:53 | 医療事故・医療裁判