弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2015年 06月 17日 ( 1 )

平成26年の医事関係訴訟,提訴は増加,審理期間は過去最短,認容率(患者側勝訴率)は低下

裁判所の集計によると,平成26年の医事関係訴訟(新受)は877件でした.

平成17年999件,平成18年913件,平成19年944件,平成20年876件,平成21年732件,平成22年791件,平成23年770件,平成24年787件,平成25年805件ですから,最近の減少傾向から一転して増加し平成20年の水準に戻ったと言えます.
これが平成26年だけのことか,数年続くものかは,未だわかりませんが,医療ADRなど裁判外の紛争解決手段が充実してきたにもかかわらず,平成26年に提訴された医事関係訴訟が877件もあったということは,(1)医療過誤の疑いのあるケースが表面化することが増えてきたためと(2)医療過誤の疑いをもった場合に弁護士に相談する事例が増えてきたためではないか,と思います.

平均審理期間は,22.6月と過去最短でした.

平成26年の地裁民事第一審通常訴訟事件・医事関係訴訟事件の認容率(原告=患者側が勝訴した率)は,20.4%でした.

平成17年37.6%,平成18年35.1%,平成19年37.8%,平成20年26.7%,平成21年25.3%,平成22年20.2%,平成23年25.4%,平成24年22.6%,平成25年24.7%ですから,過去最低の平成22年に近い数字になっています.提訴までにより慎重に検討・準備することが必要と思います.

平成26年の医事関係訴訟事件(地裁)の診療科目別既済件数は,内科187件(平成25年178件),外科114件(平成25年124件),整形外科95件(平成25年90件),歯科89件(平成25年78件),産婦人科60件(平成25年56件)・・・と大きな変化はありませんでした.


谷直樹


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by medical-law | 2015-06-17 02:40 | 医療事故・医療裁判