弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2015年 10月 30日 ( 2 )

急性弛緩性麻痺/急性弛緩性脊髄炎ならびに喘息様症状を認める急性呼吸不全症例の多発について

公益社団法人日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会は, 平成27年10月23日,会員に「急性弛緩性麻痺/急性弛緩性脊髄炎ならびに喘息様症状を認める急性呼吸不全症例の多発について」を発しました.

「今年8月末頃から9月をピークに、全国各地で喘息様症状を呈する下気道炎患者が急増し、中にはICU入室、人工呼吸管理、ECMO管理が必要となる急性呼吸不全症例が発生しています。また、一部の症例からはEV-D68が検出されたとの報告があります。

また、上記とほぼ同時期に、急性弛緩性麻痺症状を呈する急性弛緩性脊髄炎症例が全国から相次いで報告され、日本小児神経学会を中心に情報共有と検討が進んでいます。一部の症例の咽頭ぬぐい液からはEV-D68が検出されており、エコーウイルス、コクサッキーウイルス等、その他のウイルスが検出されている症例もあり、感染拡大予防法、治療法等を確立するためには原因究明が急がれます。2015年9月の本学会雑誌には、2013年に発症したエンテロウイルスD68型が検出された急性呼吸不全と急性弛緩性麻痺を来した1例が症例報告されました。」


そこで,「2015年10月21日に厚生労働省から発出された下記「急性弛緩性麻痺(AFP)を認める症例の実態把握について(協力依頼)」をご確認いただき、このような患者さんを診療された会員におかれましては、最寄りの自治体(保健所)に別添の事務連絡の最後の頁にある「別添様式:医療機関記入様式」によりご連絡くださいますようお願い申し上げます。」と呼びかけています.
  
NHK「都内の病院 20人以上からエンテロウイルス」(2015年10月29日)は,次のとおり報じています.

「都立小児総合医療センターでは先月中旬から今月初めにかけて150人ほどの子どもがぜんそくに似た症状を訴えて入院し、これまでに20人以上から「エンテロウイルスD68」が検出されたということです。」
「子どもの治療にあたった都立小児総合医療センター感染症科の堀越裕歩医長は「呼吸器の症状を訴える子どもは、例年であれば秋から冬にかけてが多く、おかしいなと感じた。子どもたちの中には、数は少ないが集中治療室に入って人工呼吸器をつけなければならないケースもあった。パニックになる必要はないが、かかったことがない人は症状が重くなることもあるので、手洗いやせきエチケットなどの対策を徹底してほしい」と話していました。」


これから寒くなると,呼吸器の症状を訴える小児がふえ,小児科医はその対応に追われることになるでしょうが,EV-D68によるものを見逃さないようにお願いしたいと思います.患者側も,いったん帰されても症状が続く場合は,早めに再受診するほうがよいでしょう.


谷直樹


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by medical-law | 2015-10-30 07:40 | 医療

「子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業」に基づく接種に係る医薬品副作用被害救済制度の5年の請求期限

厚生労働省健康局健康課と厚生労働省医薬・生活衛生局安全対策課は,平成27年10月22日,「「子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業」に基づく接種に係る医薬品副作用被害救済制度の請求期限の周知について(依頼)」を発しました.

「医薬品副作用被害救済制度については、医薬品を適正な使用目的に従い適正に使用したにも関わらず発生した副作用により、入院治療が必要な程度の疾病や日常生活が著しく制限される程度の障害等の健康被害を受けた方の迅速な救済を図ることを目的として独立行政法人医薬品医療機器総合機構法(平成14 年法律第192 号)に基づき、運用されているところです。
当該制度の医療費及び医療手当の請求期限については、同法施行令(平成16 年政令第83 号)第4条及び第5条により、下記のとおりとなっております。
・医療費 :医療費の支給の対象となる費用の支払いが行われたときから5年以内
・医療手当:請求に係る医療が行われた日の属する月の翌月の初日から5年以内

予防接種法(昭和23 年法律第68 号)に基づく定期接種化以前に行われた「子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業」(以下「基金事業」という。)に基づくヒトパピローマウイルスワクチン、ヒブワクチン及び小児用肺炎球菌ワクチンの接種については、医薬品副作用被害救済制度に基づく救済措置の対象となるものです。基金事業は、平成22 年11 月26 日付け健発1126 第8 号厚生労働省健康局長通知「子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例交付金の運営について」をもって開始されたことから、今後、上記5年の請求期限が順次到来することが発生し得るため、管内市町村(保健所を設置する市及び特別区を含む。)に対し、管内の対象者による請求に遺漏なきよう、対象者宛て十分に周知いただきたくよろしくお取り計らい願います。
また、請求に当たり、具体的な請求方法、必要書類、請求書類の様式やその記載方法等については、以下の独立行政法人医薬品医療機器総合機構の相談窓口に問い合わせていただくよう、併せて周知をお願いいたします。

【相談窓口】
独立行政法人医薬品医療機器総合機構 救済制度相談窓口
0120-149-931(フリーダイヤル)
※IP 電話等の方でフリーダイヤルが御利用になれない場合は、03-3506-9411(有料)を御利用
ください。
<受付時間>
月曜日から金曜日(祝日・年末年始を除く)午前9時から午後5時」


5年は早いですね.
請求期間の制限にご注意ください.


 谷直樹


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by medical-law | 2015-10-30 06:33 | 医療