弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2018年 08月 10日 ( 2 )

国立病院機構関門医療センター,5日間連続で投与後23日間休薬期間を設けることになっている抗癌剤を39日間連続投与し死亡

読売新聞「抗がん剤39日間連続投与、副作用の影響で死亡」(2018年8月10日)は,次のとおり報じました.

 「国立病院機構関門医療センター(山口県下関市)は10日、70歳代の男性患者に対して抗がん剤を過剰に投与する医療ミスがあり、男性が副作用の影響で死亡したと発表した。

 同センターによると、男性は2月中旬、土手から転落して足を骨折するなどして入院。男性は他の病院で脳腫瘍の治療を受け、抗がん剤を服用しており、親族がセンターに持参した。

 センターによると、この抗がん剤は5日間連続で投与後、23日間投薬期間を空けることになっている。しかし、医師は3月下旬まで39日間連続で投与した。

 男性が口の中から出血したことから血液検査を実施。白血球や赤血球が減るなどしており、過剰投与が判明した。男性は感染症が悪化して6月上旬、多臓器不全などで死亡した。

 センターは、医師や薬剤師らが抗がん剤の処方について認識が不足していたとしている。この日、記者会見したセンターの林弘人院長は「ご遺族に心からおわび申し上げ、再発防止に努めます」と陳謝した。」


上記報道の件は,私が担当したものではありません.
持参薬にテモダールがあったようですが,あり得ない投与方法です.持参薬の確認が不十分で患者の治療に影響がでた例は過去にも報告されており,医療安全情報でも注意喚起されています.その病院では使っていない薬を患者が持参してくることもありますので.「持参薬に要注意!」は常識です.

谷直樹

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by medical-law | 2018-08-10 23:36 | 医療事故・医療裁判

詳細な再発防止策を盛り込み9遺族(遺族会)と示談

毎日新聞「群馬大医療訴訟 遺族会と病院で和解成立」(2018年8月10日)は,次のとおり報じました.

「群馬大医学部付属病院(前橋市)で同一医師の手術を受けた患者が相次いで死亡した問題で、遺族会(9遺族)と病院の間で和解が10日、成立した。遺族会によると、病院が体制の不備と医療ミスがあったことを認めて謝罪し、再発防止策を「約束条項」に盛り込む内容で、損害賠償金額は非公表。

 一方、執刀医と診療科長の責任については引き続き追及できるとした。遺族会の弁護団によると、厚生労働省に2人の行政処分を要望しているという。

 合意書には、再発防止策として、遺族が出席して医師らと意見交換する「患者参加型医療推進委員会」の継続的な開催▽治療方針について患者や家族が説明を受けるインフォームドコンセントの様子の録画・録音--などを盛り込んだ。

 遺族代表の木村豊さんは「合意ができて一区切りがつき、安心した」と述べた。弁護団の梶浦明裕事務局長は「詳細な再発防止策を盛り込んだ点は画期的だ」と評価した。【鈴木敦子】」 <
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上記報道の件は,私が担当したものではありません.
長い年月がかかりましたが,きちんとした解決ができてよかったと思います.

谷直樹

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by medical-law | 2018-08-10 23:25 | 医療事故・医療裁判