弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2018年 08月 23日 ( 1 )

がんなど病変の見落としで,厚労省は適切なシステムの構築に向けての研究班設置へ

産経新聞「画像診断ミス、ベテラン医師も見落とし 情報過多、経験関係なく 「追いつけぬ目」進むAI開発」(2018年8月23日)は,次のとおり報じました

「画像診断でがんなど病変の見落としが続発している問題で、見落としは医師の経験年数に関係なく発生していることが22日、医療事故情報を収集する日本医療機能評価機構の調べで分かった。背景には、画像診断技術が高度化したことで医師が扱う情報量が著しく増加し、ベテラン医師でも追いつけていない現状がある。人の目に全面的に頼らず、人工知能(AI)による診断開発も進んでおり、厚生労働省は抜本的な再発防止対策に乗り出した。・・・」

画像診断ミスには,画像診断自体のミスと画像診断結果の伝達ミスの2つの類型があります.前者について,ベテランでもミスが起こしている,ということのようです.人は関心がある部分を重点的に見ますので,それ以外の部分に写っている病変に注意がいかないために生じたミスが多いように思います.画像診断自体のミスは,私の経験では,誰でも見れば分かるレベルのものが多いように思います.(振り返ってみてよくよくよく見れば写っていることがわかるというレベルのものはミスではないでしょう.)すこし注意して全体を見ればわかる事案が多いので,画像診断の手順を践むことで多くのミスは防止できると思います.また,標準的な読影基準の設定と徹底も重要と思います.
伝達ミスは,全面的にシステムの問題でしょう.
研究班の調査と分析,提案に期待します.

谷直樹

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by medical-law | 2018-08-23 07:47 | 医療事故・医療裁判