弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2018年 10月 08日 ( 2 )

市立札幌病院,誤嚥後の措置で提訴される(報道)

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北海道新聞「入院16歳、意識回復せず 市立札幌病院 両親が市提訴へ」(2018年10月5日)は次のとおり報じました.
 
「市立札幌病院(関利盛院長、747床)の看護師と医師が適切な処置を怠り、長男(16)に重度の低酸素脳症を負わせたとして、両親=札幌市=らが札幌市などに介護費用や慰謝料計約3億6千万円の賠償を求め、5日にも札幌地裁に提訴することが分かった。原告側によると、長男は現在も意識が回復していない。

 訴状によると、長男は潰瘍性大腸炎を患い、2016年12月22日に市立病院に入院していた。同29日、嘔吐(おうと)物が誤って気管に入る誤嚥(ごえん)によって心拍数と血圧が著しく低下し、約1時間後に呼吸と脈が停止。救命医の処置で蘇生したが、全治不明の低酸素脳症を負った。

 原告側は、薬の副作用治療で対応していた精神科の看護師と医師の2人が長男の急変に気付いたものの、呼吸と脈が停止するまでの約1時間、適切な経過観察や小児科医などに判断を仰ぐなどの注意義務を怠ったことが原因と主張。「病院を運営管理する市の使用者責任は免れない」とする。

 原告側によると、市側は見舞金の支払いと示談を申し出たが、因果関係について否定したため、提訴を決めた。市立病院は「訴状を精査して真摯(しんし)に対応したい」としている。(野口洸)」


報道の件は私が担当したものではありません.
救急蘇生の基本は,心停止の予防と迅速な初期対応です.
誤嚥して心拍数と血圧が著しく低下した後に,約1時間後の心肺停止まで何を行ったかが問題でしょう.



谷直樹

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by medical-law | 2018-10-08 19:52 | 医療事故・医療裁判

公立多良木病院,乳癌見落としで提訴される(報道)

熊本日日新聞「「乳がん見落とし」多良木病院を提訴 球磨郡の女性損害賠償請求」(2018年10月4日)は,つぎのとおり報じました.

 「公立多良木病院(熊本県多良木町)で乳がん検診を受けた球磨郡内の女性(50)が、病変の見落としで左胸の全摘出手術を余儀なくされたとして、同病院に約2200万円の損害賠償を求める訴訟を熊本地裁に起こした。提訴は2日付。

 訴状によると、女性は2013年7月に乳がん検診を受診。その際、左胸にしこりを感じたが、検診結果には精密検査を勧める記載はなかったという。

 14年3月に別の病院で乳がんと判明。他にもがんが転移していた。原告側代理人によると、検診時に撮影した画像を別の医師に鑑定してもらったところ、がんの可能性があり、精密検査が必要と判断されたという。同病院は「訴状を見ておらず、コメントできない」としている。(山口尚久)」


報道の件は私が担当したものではありません.
乳癌の画像診断過誤は一般に難しく,有責判決も少ないので,訴訟の推移を見守りたいと思います.


谷直樹

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by medical-law | 2018-10-08 19:37 | 医療事故・医療裁判