弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2018年 10月 23日 ( 1 )

第122回産科麻酔学会学術集会サテライト企画市民公開講座(神戸)

神戸新聞「無痛分娩、利点とリスク確認を 神戸で講座」(2018年10月20日)は次のとおり報じました.

 「日本産科麻酔学会学術集会はこのほど、出産時の痛みを麻酔で和らげる無痛分娩(べん)をテーマにした市民公開講座を神戸市中央区の神戸国際会館で開催した。無痛分娩を巡る医療事故が起きていることを踏まえ、産科医と麻酔医の両資格を持つ入駒慎吾会長らが「医療を受ける側も正しい知識を身に付けることが、危険を遠ざけることにつながる」と呼び掛けた。

 無痛分娩は麻酔を使って出産時の痛みを感じにくくする方法。背中の脊髄神経に近い硬膜外腔という部分に局所麻酔薬を投与する「硬膜外麻酔」が主に用いられる。

 公開講座では入駒医師が利点とともに、陣痛促進剤の使用量増加や合併症が起こる可能性などを紹介。合併症の主な要因として麻酔薬の誤注入について取り上げた。

 血管内に誤って麻酔薬が入って起きる局所麻酔中毒は、呼吸や心臓が止まる危険性があるが「薬を薄めて使用すれば、致死的な症状を回避する方向には近づけられる」と説明した。
 また、硬膜外腔より中心にあるくも膜下に薬が入った際に起きる全脊髄くも膜下麻酔は、脳に麻酔が効くため、呼吸停止などを引き起こし、低酸素脳症を発症することもある。入駒医師は「患者さんがこのような状態になっても対応できるよう(医師が)トレーニングをし、異変を発見したら人工呼吸で対応できるようにすれば、命を失うことはなくなるはず」と話した。

 その上で、受講した妊婦らに対し、「自分の受ける医療行為を正しく知り、(医師に)一つずつ確認していくことで、危険から遠ざかることができる」と語り掛けた。

 このほか、聖隷浜松病院の山下亜貴子医師が登壇し、無痛分娩が日本で普及しにくい理由を、海外に比べて出産施設が分散し、産科医の負担が大きいことや、「おなかを痛めるのが母性」などの意見が背景にあると指摘。「無痛分娩で(痛みという)精神的な負担は減り、疲労感は少なくなる」とした。(篠原拓真)」


第122回産科麻酔学会学術集会サテライト企画市民公開講座は浜松でも9月に開催されました.
第122回産科麻酔学会学術集会は11月23日に浜松で開催されます.


谷直樹

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by medical-law | 2018-10-23 07:53 | 無痛分娩事故