弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2019年 02月 19日 ( 2 )

立ったままかん腸し直腸を傷つけ穿孔した事故報告(報道)

産経新聞「かん腸で直腸傷つけ穴 高知医療センターがミス」(2019年2月18日)は,次のとおり報じました.

「高知医療センター(高知市)は18日、80代の男性患者に便秘解消のためかん腸をしたところ、誤って直腸を傷つけ穴が開く事故があったと発表した。男性は今も通院中だが、命に別条はない。

 同センターによると、入院中の男性が慢性的な便秘を訴えたため、昨年11月下旬以降、男性が立った状態で、看護師が長さ約20センチのチューブを肛門から入れかん腸をした。立っていると腹部に力が入り、チューブの先端で直腸を傷つけやすいため本来は寝た状態で処置するべきだったが、看護師は危険性を知らなかったという。」


上記報道の件は,私が担当したものではありません.立位

東京地判平21年2月5日は,浣腸時の体位については,原則的には左側臥位とすることが法的な注意義務の内容となるものと判示しています.

谷直樹

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by medical-law | 2019-02-19 16:48 | 医療事故・医療裁判

腹部大動脈瘤の手術で癒着していた別の血管が裂けて出血死した事案で3680万円和解(報道)

NHK「
」(2019年2月14日)は次のとおり報じました.

「3年前、延岡市にある県立延岡病院で、男性患者が腹部の手術を受けた際、大量に出血し死亡しました。
県は出血を止める処置に過失があったとして、遺族におよそ3700万円の賠償金を支払うことで合意しました。

県によりますと、平成28年6月、県立延岡病院で、当時60代の男性が腹部の大動脈にできた「こぶ」を取り除く手術を受けた際、大動脈と癒着していた別の血管が裂けて大量に出血し、翌日、死亡しました。

手術をしていた医師は出血を止めようとしましたが、どこから血が出ているのかわからなかったということです。

県は、出血で見づらくなる前に正面から腹部を切開し直せば、出血箇所を見つけられた可能性があったのに、そうした処置が遅れたことに過失があったとしています。

県は、遺族に3680万円の賠償金を支払うことで合意したということで、県議会に諮ることにしています。

病院の院長は「誠に残念で申し訳なく思っております。事故を重く受け止め、良質な医療が提供できるよう診療に万全を期したい」とコメントしています。」


上記報道の件は,私が担当した事件ではありません.
出血で見づらくなる前に正面から腹部を切開し直せば出血箇所を見つけられた可能性があったのにそうした処置が遅れたことに過失があったという認定は,本件に限らず出血事故の過失を検討する際に参考になります.


谷直樹

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by medical-law | 2019-02-19 15:33 | 医療事故・医療裁判