弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2019年 05月 25日 ( 1 )

標準投与期間2カ月の抗結核薬を約6カ月投与し,薬の副作用で視力0・01に

神戸新聞「抗結核薬を過剰投与、患者の視力0・01に 加古川医療センター」(2019年5月24日)は,次のとおり報じました.

兵庫県病院局は24日、県立加古川医療センター(加古川市)で、標準投与期間が2カ月と定められている抗結核薬を医師が誤って約6カ月、患者に過剰投与していたと発表した。患者は副作用で両目の視力が0・01まで低下したという。

 同病院局によると、患者は加古川市内に住む70代女性で、左脚の化膿性股関節炎の治療で入院。昨年6月、結核菌の陽性反応が出たため、主治医だった整形外科の20代男性医師が、感染症内科医の助言を受けて4種類の抗結核薬を投与した。

 うち1種類は、厚生労働省の基準で標準投与期間が2カ月だったが、男性医師は約6カ月過剰投与した。今年2月、女性が視力の低下を訴えて来院。薬の副作用で視神経炎を発症していたため、投薬を中止した。病院側は女性に謝罪し、視力回復治療を進めている。

 男性医師は薬の標準投与期間を知らなかったといい、県病院局は「今後は合併症を含む結核診療でも、感染症内科医が主治医を務めるようにする」としている。(前川茂之)」


上記報道の件は私が担当したものではありません.
おそらく,ファンピシン,イソニアジド,ピラジナミド,タンブトールの4剤を使ったのでしょう.2か月かったら,ファンピシン,イソニアジドで4か月治療しますが,報道の件は,そのまま4剤を使い続けたのでしょう.
ピラジナミドの副作用には,肝毒性のみならず視力障害等があります.継続的に感染症内科医のコンサルトを受けるべきなのに,受けなかったことに問題があります.

谷直樹

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by medical-law | 2019-05-25 15:02 | 医療事故・医療裁判