弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2019年 08月 28日 ( 2 )

静脈フィルターのワイヤが外れ他院で開胸手術

神戸新聞「県立がんセンターで医療事故 患者体内に医療器具が留置」(2019年8月27日)は,次のとおり報じました.
 
「兵庫県病院局は27日、県立がんセンター(明石市)で、血栓(血の塊)を捕捉する医療器具が、子宮体がん患者の40代女性から回収できなくなる事故があったと発表した。別の病院で開胸手術をして取り除いた。その後の経過に問題はないという。

 医療器具は金属製のフィルターで、カテーテル(細い管)を使って静脈内に留置する。女性はがん手術前の昨年末、肺の血栓を防ぐためフィルターを挿入。今年1月にワイヤで回収しようとしたが、医師の作業ミスでワイヤがフィルターから外れた。長期間留置すると新たな血栓ができる恐れがあるという。(佐藤健介)」



報道の件は私が担当したものではありません.
一時留置型静脈フィルターのワイヤーが外れたのでしょう.
県立がんセンターではなく,他院の開胸手術を必要としたのですから,患者は大変だったでしょう.

谷直樹

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by medical-law | 2019-08-28 09:23 | 医療事故・医療裁判

オピオイド訴訟でョンソン・エンド・ジョンソンがオクラホマ州の地方裁判所から5億7200万ドルの支払いを命じられる

オクラホマ州の地方裁判所は,2019年8月26日,、オクラホマ州対製薬会社ジョンソン・エンド・ジョンソンの裁判で,医療用麻薬オピオイドについて薬物依存の危険性を過少に便益を強調して販売して蔓延させたことの法的責任を認め,ジョンソン・エンド・ジョンソンにに対し,請求を大幅に減額した5億7200万ドル(約600億円)の支払いを命じた,と報じられています.今回の賠償額は予想より少なく,意外です.ただ,これだけではすまないでしょう.なお,ジョンソン・エンド・ジョンソンは控訴しました.

第二のタバコ訴訟ともいうべきオピオイド訴訟の最初の判決です.
なお,他の製薬企業パーデュー・ファーマはオクラハマ州と2億7000万ドルで,テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズはオクラハマ州と8500万ドルで,それぞれ和解しています.パーデュー・ファーマの和解金額は最大120億ドル(約1兆3000億円)にのぼる可能性があると報じられています.パーデューはNBCに対し「何年もの年月を法廷闘争に無駄に費やすことは、なにも良い結果を生まない。オピオイド危機に苦しむ患者やコミュニティーは今すぐ助ける必要があり、パーデューは建設的で全面的な解決が最善の道だと信じている」とコメントしています.見習うべきでしょう.
オピオイドで約40万人が亡くなっていると言われていますので,賠償金額は巨額になるでしょう.

ちなみに,ルート66が最も長く走っているのがこのオクラホマ州です.

谷直樹

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by medical-law | 2019-08-28 03:18 | 医療