弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2019年 11月 23日 ( 4 )

富山大医学部と富山大病院,個人情報の不適切な取り扱い

中日新聞「実名入り検査画像で出題 富大医学部、卒業試験に」(2019年11月23日)は次のとおり報じました.

「富山大医学部で十月に行われた卒業試験で、富山大病院の患者二人の検査画像を実名入りで問題用紙に載せていたことが、本紙の取材で分かった。医学科の六年生百十三人が受験した。病院が掲げる個人情報保護方針に反する行為で、大学は患者本人や画像を撮影した病院に謝罪した。

 試験の分野は内科学で、十月三十日に杉谷キャンパス(富山市)で行われた。胸部エックス線写真やコンピューター断層撮影(CT)検査の画像を示して治療法や対応を尋ねる設問で、患者名やID、生年月日、性別、撮影病院などを記載したまま用紙を配った。

 大学によると、問題を取りまとめる作成者がパソコンでの編集作業時、患者が特定される情報を隠していた「マスキング」を誤って外した。その後のチェックでも見落とした。試験中に監督者が気付き、試験後に用紙を回収した。情報流出による被害は確認されていないという。

 病院がホームページなどで公表している方針では、患者の情報を医学教育で利用する場合、本人と識別できないように可能な限り匿名化するとしている。

 足立雄一・医学部長は取材に「試験に必ずしも必要でない患者の情報が含まれていた。事実を真摯(しんし)に受け止め、個人情報の適切な取り扱いに努めたい」と話した。

 画像の教育利用への同意は、ホームページや院内の掲示などを通じて包括的に得ているとした。

 大学は本紙の指摘から四日後の今月十一日、医学部の全教員に対し文書で注意を喚起。十二日に関係者に説明と謝罪を行い、二十二日に事案を公表した。」


また,富山大学附属病院の医師(非常勤)は,11月14日,富山県厚生部の担当者宛てにメールを送った際,誤って患者183名分の個人情報を含むファイルを添付して送信しました.

「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第5版」と「医療情報システムを安全に管理するために(第2版)」をお読みいただきたく思います.

谷直樹

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by medical-law | 2019-11-23 23:55

勤労感謝の日に観たい『はたらく細胞』

今年最後の祝日は土曜日と重なってしまいました.
AbemaTVのAbemaビデオでは「勤労感謝の日に観たいアニメ」として『はたらく細胞』を配信しています.
第1話 肺炎球菌
第2話 すり傷
第3話 インフルエンザ
第4話 食中毒
第5話 スギ花粉アレルギー
第6話 赤芽球と骨髄球
第7話 がん細胞
第8話 血液循環
第9話 胸腺細胞
第10話 黄色ブドウ球菌
第11話 熱中症
第12話 出血性ショック(前編)
第13話 出血性ショック(後編)
特別編 風邪症候群

谷直樹

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by medical-law | 2019-11-23 12:06 | 休暇・休日

新潟県の病院の医師が患者への負担を懸念し精密検査不実施,がんが進行し患者死亡(報道)

朝日新聞「県立病院の医師、膵がん見落とす 疑いあったが検査せず」(2019年11月23日)は次のとおり報じました.

「潟県立○○病院は22日、精密検査などの適切な措置をしなかったため、男性患者の膵(すい)がん発見が10カ月遅れるミスがあったと発表した。がん発見時に症状はステージ4まで進んでおり、男性患者は今年10月に死亡した。22日に記者会見した○○院長は、患者の家族に謝罪したことを明かし、「遺族に誠意を持って補償する」と述べた。

 同病院によると、診療にミスがあった患者は新潟市の50代男性。心不全の治療で昨年3月に来院した際、他の病院からの紹介状に膵腫瘍(しゅよう)・膵炎の疑いを指摘する記述があったにもかかわらず、新発田病院の主治医は患者への負担を懸念し、精密検査をしなかった。

 また、昨年4月に主治医が交代した際、後任の医師がこの男性患者の負担になる精密検査はできないと誤認し、必要な検査をしなかった。

 今年1月、男性が腹痛を訴えて同病院の外来を受診したことで、ミスがあったことが発覚。病院はこの際、患者の家族に謝罪したという。塚田院長は「医師への丁寧な指導や相談態勢ができていなかった」と述べた。(飯塚大和)」


読売新聞「膵臓がん疑いの患者、医師異動や引き継ぎ不徹底で精密検査遅れ死亡」(2019年11月22日)は次のとおり報じました.

「新潟県立新発田病院は22日、膵臓がんの疑いがあった新潟市の50歳代男性について、医師の異動に伴う引き継ぎの不徹底などで精密検査の実施が遅れ、男性が今年10月に膵臓がんで死亡したと発表した。

 発表によると、男性は2018年3月、心不全の治療のため、他の病院からの紹介で新発田病院に入院し、その後、外来診療を受けていた。紹介状には「膵腫瘍・膵炎の疑いで精密検査が必要」と書かれていたが、同年4月に異動で主治医になった若手医師への引き継ぎが不十分で、専門診療科への相談も行われず、精密検査が実施されなかった。

 今年1月、先輩医師が気づいて検査し、膵臓がんが判明。同病院は「速やかに治療を始めていれば、がんの進行をある程度抑えられた可能性がある」としている。」



報道の件は,私が担当したものではありません.
検査を実施すべきか否かについては,検査実施の利益と不利益(リスク)を比較検討する必要があります.その判断を誤った場合,医療ミスとなり得ます.
膵がんの検査は,画像検査と病理検査です.
超音波検査,造影CT撮影,造影MRI(MRCP)撮影は,膵臓がんの疑いがある患者に,負担が大きいから実施しないというものではありません.内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)で組織を採取し病理検査を行うのは,或る程度侵襲性を伴いますが,膵がんの疑いがある以上実施するのが通常でしょう.なお,ERCPについては熟練した医師が行う必要があります.
膵がんといえども,医療ミスにより発見治療が10か月遅れたことは損害があると考えられるでしょう.



谷直樹

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by medical-law | 2019-11-23 09:46 | 医療事故・医療裁判

おせち料理

うちでは,12月30日からおせち料理を食べ始めます.
そのおせち料理ですが,どうするか,毎年悩みます.
数品であれば自分で作るも楽しいのですが,品数多く,少量となると難しいです.
そこで,今年は,近所のお店(「坂本」さん)に頼みました.
ここのおせち料理は,縁起物の伝統的な料理だけではなく,今風の品々もあり,バランス良く美味しいので.


谷直樹

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by medical-law | 2019-11-23 00:01 | 日常