弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2019年 12月 06日 ( 3 )

『未来を拓く人』

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『未来を拓く人』は,”あしたをひらくひと”と読みます.
2012年12月1日2時21分に逝去した池永満先生の追悼集です.
池永満先生は,思い立ったら即行動し,人集め,組織作りの達人でした.
池永満先生は,つねに患者の権利運動の先頭に立ち,NPO法人患者の権利オンブズマンを設立し,医療ADRを発足させ,ハンセン病元患者の権利救済活動に尽力しました.
さらに,博多湾の自然を守る運動,千代町再開発に住民の声を生かす町づくり運動,中国残留孤児事件,脱原発訴訟,直方駅舎保存運動,法曹の育成など多方面で活動されていました.福岡弁護士会と釜山弁護士会,大連律師(弁護士)協会との交流も池永満先生の業績です.
本書は,池永満先生の言葉に共感し活動した人々の証言により,多方面での,超人的な活躍と人柄を知ることができる1冊です.

目次は次のとおりです.

はじめに 名和田茂生

1章 市民とともに,被害者とともに 人権と民主主義を守る
博多湾の自然を守る住民運動と池永先生 堀良一
博多湾埋立反対と千代町再開発裁判 木下淑文
ハンセン病訴訟のはじまりと現在 徳田靖之

2章 医療に心と人権を 患者の権利の確立をめざして
市民とともに生きた法律家―中国人強制連行・強制労働事件を中心に 松岡肇
中国残留孤児たちの闘いと問題の現状 椛島敏雅
エフコープ「レゾネイト問題」 中馬貴美香
池永さんと闘った直方駅舎保存運動 樋口清
三・一一後の脱原発訴訟を中心に 東島浩幸
患者の権利運動を中心として―池永さんと私 鈴木利廣
患者の権利と保険医(医師・歯科医師)の権利 岡﨑誠
カルテは誰のものか―開かれた医療への模索 隈本邦彦
「医療記録の開示をすすめる医師の会」のころ 藤崎和彦
福岡医療団における患者の権利の取り組み 江島輝彦
患者の権利オンブズマン―拓かれた一筋の道 平野亙
日本における患者の権利運動の発展と現状 小林洋二

3章 後継者養成と弁護士会活動 こころざしのバトンをつなぐ
私の座標軸・北極星―九司ゼミ・医療問題・お布施事件・学文連・非核平和条例・法曹養成 前田豊
元会長の生き様―池永丸の乗組員として 野田部哲也
先を見る目の確かさと実現する力 永尾廣久
医療の名による大規模被害回復弁護士への転身 浦田秀徳
「易きに流れるものは・・・・・・」―池永先生との素敵な思い出あれこれ 山根良美
九州アドボカシーセンターの挑戦―いつ、いかなる時も後継者養成を 井下顕

4章 奔る流れのように 池永弁護士のひととなり
池永満弁護士を偲んで 有吉通泰
「ベストフレンド」だった池永満 池永早苗
ともに闘った一九七九年総選挙 吉野高幸
九州合同法律事務所の設立と活動をともにして 辻本育子
思いつくままに―法を社会変革のために駆使した人 上田國廣
哲理の人―人間性のひかりを照らす 八尋光秀
池永先生との二十二年 新原美紀
池永先生はこんな人だった! 安部尚志
池永さんが生きた時間が黄金のように光る 後藤好成

5章 おくることば
弔辞 浅野豊臣
「六八年世代」のフロント・ランナー池永満くん 石川捷治
<座談会>池永満先生を偲ぶ会―「患者の権利」の遺志を継ぐ
池永満弁護士 年譜

あとがき 久保井摂

2018年7月1日発行 図書出版木星舎刊 3000円+消費税 

谷直樹

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by medical-law | 2019-12-06 15:56

厚労省、妊婦加算の再開断念

共同通信「厚労省、妊婦加算の再開断念 理解得られず、新たな仕組み検討」(2019年12月5日)は次のとおり報じました.

「厚生労働省は5日、妊婦が外来受診した際に初診料などに上乗せされる「妊婦加算」の再開を断念する方針を固めた。妊婦や胎児に配慮した治療を促す目的で導入したが、「妊婦税」などと批判され、1月に凍結。名称変更や患者の自己負担の在り方を見直した上で再開することを検討していたが、世論の理解を得られないと判断した。

 今後は、疾患があるなど病院間で情報共有が必要な妊婦への診療に限って加算するといった、新たな仕組みを検討する方向。サービスの対価として医療機関に支払われる診療報酬の2020年度改定に向け、近く中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)で具体的に議論する。」


妊婦であるというだけで診療費が高くなる精度は合理的ではありません.
厚労省、妊婦加算の再開断念は当然と思います.


谷直樹

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by medical-law | 2019-12-06 03:27 | 医療

『赤えいと猫と台所用具』

今日12月6日はロココ時代のフランスの画家ジャン・シメオン・シャルダン氏の命日です.
『赤えいと猫と台所用具』は,同氏の代表作です.セザンヌ,マティスが模写を行ったことでも知られています.
赤えい,牡蠣,長葱,食器そして猫.ありふれた素材でとことんつきつめた絵画です.




「シャルダンによる初期の傑作で、最も美しいフランドル絵画(スナイデルスおよびフェイト)にも匹敵するとみなされた作品である。後にこの「奇妙な化け物」が描かれた《赤えい》を見て、プルーストは「赤い血に染められ、青い筋、白い筋肉のある、繊細でゆったりとした構成の美しさは、鮮やかに彩られた大聖堂の身廊を思わせる」と称賛することになる。」
「右側に描かれた水差しと鍋という生気のない小道具に、画面の外側にある何かにおびえて毛を逆立てている左側の小猫の緊張感と奇妙さとが対比している。レンブラントの《屠殺された牛》を彷彿とさせる、皮をはがれたえいの周りに描かれたこれらのオブジェの奇妙な配置は、観者の目を引きつける幽霊のようなこの動物のうつろな眼差しゆえに、マティスに至るまであらゆる画家を驚嘆させてきた。この偽りの静物画に描かれたモティーフに見られる写実性は、これ以降常に模範となるのである。」(ルーブル美術館)


谷直樹

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by medical-law | 2019-12-06 00:33 | 趣味