弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2019年 12月 21日 ( 4 )

厚生労働省,医師・歯科医師処分

厚生労働省は,2019年12月18日,医道審議会医道分科会の答申を受けて,医師12人と歯科医師4人に対する行政処分を決定しました.刑事処罰を受けた医師。歯科医師に限って行政処分が行われます.

医師
業務停止3年 2人
業務停止4月 1人
業務停止3月 2人
業務停止2月 1人
業務停止1月 1人
戒告 5人

業務停止3年は,あおり運転・不救護の1人,薬物事犯の1人です.
業務停止4月は,私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(リベンジポルノ防止法)違反の1人です.
業務停止3月は,万引きの1人と盗撮の1人です.
業務停止2月は,医師法違反幇助の1人です.
業務停止1月は,淫行の1人です.
戒告は,児童ポルノ法違反の2人,ガーゼ遺残の1人,,ストーカー規制法違反の1人,住居侵入の1人です.

ガーゼ遺残の医師は業務上過失障害罪で罰金20万円の判決を受けています.

谷直樹

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by medical-law | 2019-12-21 17:07 | 医療

病院職員“がん検診”結果待たず『異常なし』と通知(報道)

独立行政法人地域医療機能推進機構金沢病院は,令和元年12月20日,そのサイトに次のとおり
「検査結果を確認せずに結果を受診者に通知した法令違反について」を掲載しました.

「検査結果を確認せずに結果を受診者に通知した法令違反について

令和元年5月に当院健康管理センターで実施した「すこやか検診(※)」において、当院職員が検査の結果そのものを確認せずに、3名の受診者に「異常なし」と通知していたことが発覚しました。
当院においてこのような事案が発生し、3名の受診者ご本人はもとより、病院利用者、市民の皆さまに多大なご不安を与えるとともに、金沢市や金沢市医師会に対してご迷惑をおかけしましたことを心より深くお詫び申し上げます。
(※)...金沢市が市民を対象として行う特定健康診査やがん検診の総称で、一部の検診については金沢市医師会が二次読影を行う検診がある。

1.事案の概要
令和元年5月に当院健康管理センターで実施した「すこやか検診」において、当院職員が、金沢市医師会から二次読影結果が送付される前に、検査の結果そのものを確認せずに、3名の受診者に「異常なし」と通知していたことが11月7日(木)に発覚しました。同日、「異常なし」と通知された3名のうち、検査結果そのものが「異常なし」であった方が1名、検査結果そのものが「異常あり」であった方が2名と判明しました。検査結果そのものが「異常あり」であった方2名に対し、直ちに謝罪するとともに、
同月11日(月)に当院で精密検査を行い、その結果、いかなる治療も必要ないと判断いたしました。翌12日(火)には、金沢市と金沢市医師会に対して第一報を入れ、金沢市と金沢市医師会からは、早急に事案の全容を解明するよう指示を受けました。この指示を受けて、今年度実施した「すこやか検診」すべてについて調査を行いました。その結果、受診者の健康被害につながる、検査結果そのものが「異常あり」であった方で「異常なし」と通知された方はいませんでした。

2.再発防止策
今回起きた事案は、文書の取り扱いに関する法令違反が原因であり、今後は職員に対するさらなる法令遵守に取組んで参ります。今後、管理体制を強化するとともに、院内マニュアルの見直しと遵守を徹底し、再発防止に全力を尽くします。

3.職員の処分
同職員を含む関係者の処分については、当機構の手続きに則り、厳正に対処いたします。」



がんではなかったので結果的には損害は生じていませんが,当事者にとっては納得できる話ではないでしょう.

谷直樹

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by medical-law | 2019-12-21 15:10 | 医療

ディープラーニングを活用しエコー画像から乳がんを判別

東北大学は,12月20日、ディープラーニングの技術を活用し、乳房のエコー画像から乳がんを判別する新システムを開発したと発表しました.Aiによる診断技術が実用化し普及すれば,見落とし事故が減ることでしょう.

谷直樹

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by medical-law | 2019-12-21 14:32 | 医療

鎮痛剤と麻酔剤アナペインを誤って患者に投与(報道)

神戸新聞「鎮痛剤と麻酔剤を誤って患者に投与 県立西宮病院で医療過誤」と報じました.

「兵庫県病院局は20日、県立西宮病院(西宮市)の60代の男性麻酔科医が9月、患者に点滴で鎮痛剤を投与すべきところを、誤って局所麻酔剤を投与したと発表した。すぐに気付いて処置し後遺症などはないというが、通常の30倍以上のペースで大量の麻酔剤を投与しており「放置すれば命の危険性もあった。大変遺憾で申し訳なく思う」とした。

 同局によると、患者は西宮市内に住む60代女性で、9月4日、卵巣の摘出手術を受けた。麻酔科医が手術後の痛みを抑える際、鎮痛剤と同じ場所に置いていた局所麻酔剤を点滴投与。15分後に女性がけいれんや血圧低下を起こして誤りに気付き、麻酔作用を抑える薬剤を投与したという。

 誤って投与された局所麻酔剤「アナペイン」は、1時間当たり6ミリリットル程度の投与が一般的とされるが、同200ミリリットルというペースで計約90ミリリットルを投与していた。(前川茂之)」


報道の件は私が担当したものではありません.
重大な結果が発生しなくてよかったと思います.
なお,麻酔事故については,東京地裁平成30年6月21日判決などがあり,参考になります.

谷直樹

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by medical-law | 2019-12-21 09:22 | 医療事故・医療裁判