弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2020年 04月 19日 ( 3 )

不要不急の検察庁法改正

検察は厳正で不偏不党でなければなりません.
新型コロナ感染のなか,不要不急の検察庁法改正が行われようとしています.

東京新聞社説「検察官勤務延長 政治介入を招く案だ」(4月9日)は,「検察庁法の改正案が国会に出されている。検察官の定年を六十五歳に引き上げるが、政権が認めれば定年を超えて勤務できる内容を含む。政治の裁量で検察人事に介入が可能で、強く反対する。」「この異様な人事こそ問題の出発点である。これをいったん許せば、今後、改正案どおり政権は常に検察人事を左右できる。民主国家の根本だけに到底、うやむやにできない。」と述べています.

朝日新聞社説は「検察庁法改正 許されぬ無法の上塗り」(4月14日)は,「政府は従来、検察官の定年延長は認められないとの立場だったが、今般、解釈を変えることにしたと言い出し、決定を正当化した。立法時の説明や定着した解釈を内閣だけの判断で覆す行為は、法の支配の否定に他ならない。法案は、その暴挙を覆い隠し、さらに介入の余地を広げる内容ではないか。」と述べています.
「延長の必要性について森雅子法相は、『他の公務員は可能なのに検察官ができないのはおかしい』という、検察の職務の特殊性や歴史を踏まえぬ答弁を繰り返すばかりだ。
さらに今月9日の国会では、定年延長が求められる社会情勢の変化として災害を挙げ、「東日本大震災時に検察官が最初に逃げた」などと唐突に述べた。不適切な発言として首相から厳重注意を受けたが、支離滅裂ぶりは目を覆うばかりだ。きのうも議員の質問に答えない理由を「行政裁量だ」と言い放った。閣僚としての資質を著しく欠き、この法相の下でまともな審議が成り立つとは思えない。
混迷の出発点である高検検事長人事の背景に、首相官邸の意向があるのは明らかだ。検察への信頼をこれ以上傷つけないために、定年延長の閣議決定をすみやかに取り消すとともに、検察庁法の改正作業も仕切り直すことを求める。」「この異様な人事こそ問題の出発点である。これをいったん許せば、今後、改正案どおり政権は常に検察人事を左右できる。民主国家の根本だけに到底、うやむやにできない。」
と述べています.

沖縄タイムズ社説[は「検察庁法改正案審議入り]緊急性がなく撤回せよ」(4月19日)は,「検察庁法では検事の定年は63歳で、検事総長のみが65歳である。延長の規定はない。黒川氏は2月に退官することになっていたが、直前になって、政府は半年後の8月まで延長する閣議決定をした。黒川氏は官邸と近く、検察トップの検事総長に据えるためとみられている。政府が定年延長の根拠にしたのは国家公務員法(国公法)の延長規定だった。だが国公法改正案を議論した1981年、人事院幹部は国会答弁で「検察官には適用されない」と明確に否定していた。このため安倍晋三首相は2月の衆院本会議で突如、81年の政府答弁の法解釈を変えたと答弁した。積み重ねてきた法解釈を政権の都合で勝手に変更されたのでは、法の支配を根底から崩すことになる。」と述べています.
「共同通信社が3月に実施した世論調査で黒川氏の定年延長は「納得できない」が60・5%で、「納得できる」を大きく上回った。法改正すれば、検察に対する国民の信頼が失われるのは間違いない。改正案は今ほんとうに必要なのだろうか。緊急性はまったくないはずである。法案はもちろん、定年延長を認めた閣議決定も撤回すべきだ。」と述べています.

谷直樹

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by medical-law | 2020-04-19 15:53 | 司法

《眠り》と《朝の目覚め》

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エヴァ・ゴンザレス氏は,出産後に羊水塞栓で34歳で亡くなりました.
エヴァ・ゴンザレス氏はエドゥアール・マネ氏の弟子の1人です.
印象派に分類されます.
京橋のアーティゾン美術館が所蔵する《眠り》とドイツのブレーメン美術館が所蔵する《朝の目覚め》は,ほぼ同じ構図で,妹を描いたものです.マネ氏の影響が見てとれます.
心地よい眠りと目覚めを感じさせる作品です.

谷直樹

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by medical-law | 2020-04-19 02:00 | 趣味

東京のPCR検査陽性率56.1%

NHK「新型コロナウイルス PCR検査の「陽性率」 全国的に上昇か 」(2020年4月18日)は,次のとおり報じました.

「全国の陽性率は、国内で初めて感染者が確認された1月15日から先月14日までが平均で6.2%だったのに対し、最近では、16日までの2週間の平均は12.9%と2倍程度に増えています。」
「東京都が先月14日までの平均が10%だったのに対し、4月16日までの2週間の平均は56.1%で全国で最も高くなっています。」と報じました.
「東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は「陽性率があがっているのは潜在的な患者の数が増えてきたことを示していると考えられる。また、感染の拡大を受けて多くの人が検査を受けるようになったことも理由の1つとして考えられる。陽性率が高まると感染と診断される人の数も増えてくるので、医療への負担が大きくなる。現在、医師が必要と判断しても検査を受けられないケースがあると聞いているが、重症者を救うためにもリスクの高い、高齢者や基礎疾患がある人などを優先的に検査できるように検査態勢を拡充することが必要だ」と話していました。」


つまり,陽性率が高い東京は潜在的な感染者が多く,感染しやすいことが分かります.
この状況では感染が疑われ医師から検査必要と判断された人をすべて検査することが必要ではないでしょうか.

感染した場合どのような結果になるかは,忽那賢志医師の津整理が参考になります.

忽那賢志医師は「年齢、基礎疾患、肥満、性別、喫煙・・・新型コロナが重症化するリスクは?」(2020年4月18日)は,「年齢が最大の重症化因子」と述べています.
また,基礎疾患については,次のデータを紹介しています.

「中国での約45000人のデータだと、持病のない患者と比較してがん、高血圧、慢性呼吸器疾患、糖尿病、心血管疾患の患者では致死率が高いことが分かっています。」
「またイタリアで亡くなった新型コロナ患者355人のうち、117人(30%)が虚血性心疾患、126人(35.5%)が糖尿病、72人(20.3%)が活動性のがん、87人(24.5%)が心房細動、24人(6.8%)が認知症、そして34人(9.6%)は脳卒中の既往があったとのことです。またこれらの亡くなった方では複数の持病を持っている患者が多く、平均2.7の持病を持っており、172人(48.5%)が3つ以上の持病を持っていたとのことです。 」
「新型コロナウイルス感染症が重症化しやすい人
・65歳以上の人
・老人ホームや介護施設に住んでいる人
・慢性呼吸器疾患、中等度~重症の気管支喘息
・重篤な心疾患
・免疫不全患者:免疫不全の状態を引き起こす原因としてがんの治療、喫煙、骨髄移植、臓器移植、HIV感染症、ステロイドやその他の免疫抑制薬の長期使用など
・重度の肥満(BMI40以上)
・糖尿病
・透析・慢性腎疾患
・肝疾患
(CDC. People Who Are at Higher Risk for Severe Illnessより)」


日本は高齢化社会で,これらの調査の「重症化しやすい人」にあたる人は少なくないと思います..

4月18日,東京都で新たに10歳未満の子どもを含む181人の感染が確認されました.このうち.124人が感染経路不明です.渋谷署留置場に勾留していた20~60代の男5人の感染が確認されました.出入国在留管理庁はようやく収容中の外国人の仮放免を積極的に認め始めました.感染者累計は2975人になりました.
死亡者は5人で,4人は70代から90代の男性で,もう1人は遺族の同意が得られず年代や性別を公表できないとのことです.死亡者累計は68人となりました.
東京では必要病床数2500に対し確保病床数は2000で,500床の不足が生じています.
この状況が続けば医療崩壊は必須です.
がNTTドコモのデータでは2月前半と比べ東京の人出が5~6割減ったとのことです.目標率にはほど遠い現状です.

ハーバード大学は終息まで2年と予測しています.薬,ワクチンがでっきるまで,警戒態勢を続ける必要がありそうです.

厚生労働省は,配布の布マスクの一部に汚れなどの不良品があったと発表しました.
ミキハウスの子ども用ガーゼマスクは往復はがきでの申込みと抽選になりました

私は,昨日,誰とも会いませんでした.
もちろん,弁護士は基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とするので,患者側弁護士としての業務を停止することは弁護士倫理上できませんので,直接面談以外の方法で業務を支障なく遂行しようと努めています.

谷直樹

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by medical-law | 2020-04-19 00:59 | 医療