弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

カテゴリ:司法( 233 )

最高裁事務総局秘書課事務官の逮捕

最高裁事務総局秘書課の40歳代の男性事務官が東京都の「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例迷惑防止条例」違反の容疑で逮捕されたことが報じられました.被疑事実を認めているそうです.
最高裁事務総局といえば,日本の司法の中枢部です.その秘書課に勤務するベテランの事務官が逮捕されるとは驚きました.

【追記】
さらに別の最高裁判所秘書課の30代事務官の男が小型カメラで新宿区のマンションの20代女性の部屋を盗撮した疑いで逮捕されました。 

谷直樹

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by medical-law | 2019-07-11 08:38 | 司法

長官所長会同

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最高裁で,6月19日,20日,高等裁判所長官,地方裁判所所長,家庭裁判所所長会同が開かれています.長官,所長のみならず,高等裁判所事務局長帯同の指示もされています.
裁判所にとって会同は大きな行事です.

報道によると,大谷直人最高裁長官は,裁判員制度をさらに発展させ根付かせていくために裁判員と裁判官が真の意味で協力していくこと,裁判員裁判の成果を刑事裁判全体に及ぼしていくことなど述べたそうです.
民事裁判のIT化について,手続きの一部をITに置き換えることにとどまらず,民事訴訟のあり方の抜本的見直しにつながる契機になる,と述べたとのことです.
2019年度中にウェブ会議などを活用した争点整理の運用が始まることについて,裁判官一人ひとりが現在の運用を批判的に考察し改革に主体的に取り組むことを求めたそうです.

谷直樹

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by medical-law | 2019-06-20 08:04 | 司法

大津地裁平成31年4月23日判決と京都地裁令和元年5月31日判決,介助義務違反を認める(報道)

期せずして,リスクのある入所者に対する不適切不十分な介助→転倒→死亡の事案について,介助義務違反を認めた判決が報じられました.

大津地裁平成31年4月23日判決(西岡繁靖裁判長)は,大津市の介護付き有料老人ホームに入居していた91歳の女性が2016年不適切なトイレ介助で転倒した事故による摂食障害で飲食できなくなり死亡した事案で,約2520万円の支払いを命じました.

京都地裁令和元年5月31日判決(島崎邦彦裁判長)は,京都市山科区の介護老人保健施設に入居していた82歳の男性が2015年職員の介助不足により複数回転倒して死亡した事案で,約2800万円の支払いを命じました.

それぞれ,京都新聞「不適切トイレ介助で飲食できず死亡 施設に2520万円賠償命令」(2019年04月23日),京都新聞「介助不足で複数回転倒し死亡 施設に2800万円賠償命令」(2019年5月31日)が報じています.

いずれも私が担当したものではありません.
病院でも転倒リスクのある患者については上記判決と同様に考えることができると思います.


谷直樹

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by medical-law | 2019-06-04 22:17 | 司法

大阪地裁令和元年5月27日判決,法廷での手錠腰縄訴訟で憲法13条の人格的利益への配慮を欠くと認定(報道)

毎日新聞「手錠腰縄訴訟で当時の裁判官を批判 賠償請求は棄却 大阪地裁判決」(2019年5月27日9は次のとおり報じました.

「刑事裁判で手錠と腰縄を付けたまま入退廷させられ、精神的苦痛を受けたとして、元被告の男性2人が計50万円の国家賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁(大須賀寛之裁判長)は27日、「被告の正当な利益への配慮を欠いていた」と当時の裁判官の対応を批判した。一方で「違法とまでは言えない」として、賠償請求は棄却した。

 判決によると、2人はそれぞれ覚せい剤取締法違反罪に問われ、2017年5月に大阪地裁で実刑判決を受けた。弁護人は公判で、被告の入退廷時に手錠・腰縄姿が傍聴人らから見えないようにする措置を求めたが、裁判官は認めなかった。

 判決は「手錠姿を見られたくないというのは、個人の尊厳を定めた憲法13条が認める人格的な利益」と判断。傍聴人の入廷前に手錠を外すなどの配慮をした事例は複数あるとして、弁護人からの要望後も具体的な方法を検討しなかった裁判官の対応は「相当ではなかった」と指摘した。

 ただ目的は被告の逃走防止で、多くの裁判所が同様の運用を行っている点も考慮し、「甚だしく不当とは言えない」と結論づけた。

 最高裁は、被告の手錠・腰縄姿を見られないようにする事情がある場合、傍聴人のいない所で着脱するなどの対応を各裁判所に求めているが、運用は裁判官に委ねられている。

 法廷での手錠・腰縄姿を巡り、被告の人格権を認めた判決は初めてという。弁護団は「画期的な判決」と評価したが、賠償を認めなかった点を不服として控訴を検討している。

 同種訴訟では、京都地裁が昨年9月に元被告の請求を棄却している(控訴中)。【戸上文恵】」


報道の件は私が担当したものではありません.
ちなみに裁判長は同期です.同期の活躍を知るのはうれしいです.
判決は,手錠・腰縄訴訟に一石を投じるもので,実質的な抑止効果があると思います.

谷直樹

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by medical-law | 2019-05-27 22:54 | 司法

AIが予備試験短答式の試験95問中57問を予測

テレビ東京のワールドビジネスサテライトによれば,サイトビジットがAIで過去8年分の予備試験の問題と問題集から95問中57問の予測に成功したとのことです.
試験対策には過去問が有効と言われますが,それが実証された結果です.
全く新規の問題を作るのは難しいでしょうが,出題する側もAIを使って予測を外すことを考える必要があるかもしれません.


谷直樹

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by medical-law | 2019-05-21 05:12 | 司法

2019年司法試験予備試験

2019年司法試験予備試験の出願者数は昨年より多いとか.
次の日曜日に司法試験予備試験(短答式)が憲法・行政法,民法・商法・民事訴訟法,刑法・刑事訴訟法及び一般教養科目について実施されます.
2019年の試験日程は次のとおりです.

短答式試験は5月19日(日)実施,6月6日(木)発表
論文式試験は7月14日(日)及び15日(月)実施,10月10日(木)発表
口述試験は10月26日(土)及び27日(日)実施,11月7日(木)発表

谷直樹

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by medical-law | 2019-05-17 19:18 | 司法

司法試験受験予定者は4466人

今日から司法試験が始まりました.
受験予定者は4466人(速報値)とのことです.
合格者は1500人超なので,3人に1人が合格します.
合格率2%の時代は今は昔となりました.

谷直樹

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by medical-law | 2019-05-15 19:41 | 司法

近畿弁護士会連合会,「民事控訴審の審理に関する意見書」

『自由と正義2019年4月号』に「民事控訴審の審理の充実を求める-事後審的運用は見直されるべき-近弁連は意見書を発表」が掲載されていました.
2018年8月3日に発表された意見書です.

民事控訴審の審理に関する意見書」の要点は,以下のとおりです.

1  裁判所と当事者との間で争点と証拠の評価などについて意思疎通、コミュニケーションをはかり、これらの点について共通の認識を持つ努力をすべきである。
2 控訴審裁判所は、第1回期日において争点を再整理したり、民事訴訟法の定める裁判所の釈明権を適切に行使し、控訴審裁判所が着目する争点や立証などについて裁判所の認識内容を示唆したり、あるいは釈明を求めたりして、当事者双方の意見を聴取し、あるいは双方当事者の主張立証の整理を促すべきである。
3 控訴審裁判所は、証拠調べを実施するかについて十分な検討を行い、人証調べを含めた必要な証拠調べを適切に実施するべきである。
4 控訴審裁判所は、裁判官による記録の精読と十分な評議、裁判所と当事者間の十分なコミュニケーションと争点などについての認識の共有化ができていないときは、第1回期日に結審しないようにすべきである。

たしかに,地方裁判所の審理が不十分で,判決が間違っていることも時々あります.それは高等裁判所で是正していただかねばなりません.
私は,医療過誤控訴事件で1回結審となった記憶にありませんが,50日で証拠を用意し理由書を作成するのはとても困難です.
大阪高等裁判所での経験は1回しかありませんが,丁寧に審理していただき神戸地方裁判所の敗訴判決を覆し完全勝訴判決(最高裁で確定)をもらいました.
高等裁判所(控訴審)に求められる役割は大きいと思います.

谷直樹

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by medical-law | 2019-04-16 05:24 | 司法

東京家裁セキュリティチェック待ち伏せ殺人

20日午後1時から3時まで弁護士会館で医療問題弁護団の研修会がありコメンテーターとして出席しました。その隣の東京家庭裁判所で20分後に事件が起きました.
セキュリティチェックが導入され待ち伏せが容易となったために,起きるべきして起きた事件と思います.
事件報道により模倣する者がでるかもしれません.
セキュリティチェック箇所(出入り口)を増やせば危険は少し低下しますが,双方当事者を同日同時刻に出頭させる以上依然として同様の事件が起きる危険性はあり,回避手段としては十分ではありません.同日同時刻出頭を希望しない当事者には,それが可能な制度運用に変える必要があるのではないでしょうか.

谷直樹

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by medical-law | 2019-03-22 00:06 | 司法

埼玉県立大宮高校強歩死亡事件請求棄却(報道)

NHK「競歩大会で死亡「救護不備」指摘」は,次のとおり報じました.

「14日の判決で、さいたま地方裁判所の石垣陽介裁判長は「生徒が倒れたあとAEDの手配が遅れ、到着までにおよそ20分かかった。学校はAEDを事故現場に運ぶ方法やルートなどについて事前に具体的な検討をしておらず救護体制の構築に不十分な点があった」と指摘しました。
その一方で、「教員が心臓マッサージなどを続けても呼吸は回復せず、AEDが迅速に運ばれていても命を救えた可能性が高いとまでは言えず、過失と死亡との因果関係を認めるのは難しい」として原告の訴えを退けました。」

報道の件は私が担当したものではありません.
このような院外での心肺停止の場合,心臓マッサージを行うことで16.1%の人を救命でき,さらに迅速にAEDを行うことで54.0%の人を救命することができます.心臓マッサージで呼吸が回復しなくても,AEDが迅速に行われていれば救命できた可能性はあります.つまり,27.9%の患者が心臓マッサージに加えてAEDを行うことで救命されるのです.
医療過誤事件では,判例上,相当程度の可能性の考え方が定着しています.
27.9%の可能性があれば,救命の高度の蓋然性までなくても,救命の相当程度の可能性があったとして,被告に賠償を命じることができたと思います.

また,本件は,雨天中止となるはずの強歩大会が小雨で決行された事案ですから,中止すべき注意義務が考えられます.
そもそも体力には個人差があり,体調も変動があるのに,事実上強制的に参加させられる強歩大会は問題ではないか,と思います.

谷直樹

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by medical-law | 2018-12-19 21:35 | 司法