弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

カテゴリ:司法( 223 )

司法研修所,「養育費、婚姻費用の算定に関する実証的研究」

簡易査定方式と新算定方式の対立があるなか,司法研修所が「養育費、婚姻費用の算定に関する実証的研究」を先月から始めたそうです.

産経新聞「養育費算定、見直し検討 社会情勢の変化考慮 最高裁司法研修所」に棚村政行教授(家族法)の話が載っています.

「司法研修所の報告がまとまれば、現場に一定の指針を与え、混乱を回避することができる。日本の養育費は諸外国に比べても、最低生活費を保障していない。諸外国のように、裁判所だけでなく厚生労働省、財務省など関係機関が連携しながら、定期的な改訂が必要だ。併せて、養育費を確実に取り立てる方法についても議論されるべきだ」

このように離婚事件をめぐる状況も日々進化していますので,離婚事件を専門的に取り扱っている弁護士に相談するほうがよいと思います.私は,医療過誤事件以外は受任せず,離婚事件の相談があったときは内容を聞かずに離婚事件の専門的に行っている法律事務所の信頼できる弁護士を紹介しています.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!

  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ

by medical-law | 2018-08-29 22:12 | 司法

裁判所の障がい者雇用はほぼ半数が水増しだった

毎日新聞「障害者雇用 裁判所でも水増し 300人超の見通し」(2018年8月29日)は,次のとおり報じました.

 「中央省庁による障害者雇用の不適切な水増し問題で、最高裁が全国の裁判所で障害者の雇用状況を調べたところ、行政機関と同様に不適切な算入があったことが関係者への取材で明らかになった。水増しは300人超に上る見通しという。最高裁は29日までに調査結果を厚生労働省に報告した。

 厚労省によると、2017年の全国の地裁や高裁、家裁などでの障害者雇用数は641人で、法定雇用率(2.3%)を上回る2.58%とされていた。しかし、実際には法定雇用率を大幅に下回っていたとみられる。報告を受けた厚労省が今後、数字を精査した上で正式に公表する見通し。【伊藤直孝】」



裁判所の障がい者に対する偏見が根強いことを感じます.

私が中学生の頃,障がい者の理髪店に好んで行っていました.腕も良く,よけいな話をしてこないので,気に入っていました.混んでいないのも気に入った理由の1つでしたが,今思えば偏見のために客が少なかったのかもしれません.


谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!

  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ

by medical-law | 2018-08-29 21:56 | 司法

名古屋,広島,札幌,高松の各高裁新長官決定

名古屋高裁長官に,綿引万里子氏(現札幌高裁長官,司法修習32期,中央大)
広島高裁長官に,大門匡氏(現東京家裁所長,司法修習34期,京大)
札幌高裁長官に,植村稔氏(現横浜地裁所長,司法修習34期,東大)
高松高裁長官に,秋葉康弘氏(現東京高裁部総括判事,司法修習33期,東北大)
をそれぞれあてることが報じられました.
全員昭和30年生まれです.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!

  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村


by medical-law | 2018-08-03 21:10 | 司法

三浦守最高裁判所裁判官の抱負

小貫芳信氏の後任として最高裁判所裁判官に就任した三浦守氏が2月26日に会見し,抱負を語りました.

産経新聞は「当事者の主張に耳傾ける」,毎日新聞は「質の高い審理追求」と見出しをつけています.

産経新聞

法務省勤務が長く、被害者や遺族が刑事裁判に参加し、被告人質問などをすることができる被害者参加制度の立法にも携わった。当時を振り返り、「被告人や弁護人、裁判所、検察官がそれぞれの視点でいろいろな議論をした」と三浦氏。「最高裁は法律審だが、当事者の主張に耳を傾けるということは大事にしていきたい」と話した。

毎日新聞

「社会が複雑化して価値観が多様化する中で、裁判にはより質の高い審理や判断が求められているように思う。与えられた職務に全力を尽くしたい」と抱負を語った。
法務省時代に記憶に残る仕事として、2008年に始まった被害者参加制度創設に関わったことを挙げて「刑事司法の中で位置づけられていなかった被害者の参加を認めたもので、大変意義深く感じた」と振り返った。


医療事故の被害者についても,医療過誤訴訟のなかで適正な判断が下されているか,当事者の主張に耳を傾けて,質の高い判断を下していただきたく思います.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!

  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

by medical-law | 2018-02-27 08:39 | 司法

三浦守最高裁判所裁判官の抱負

小貫芳信氏の後任として最高裁判所裁判官に就任した三浦守氏が2月26日に会見し,抱負を語りました.

産経新聞は「当事者の主張に耳傾ける」,毎日新聞は「質の高い審理追求」と見出しをつけています.

産経新聞

法務省勤務が長く、被害者や遺族が刑事裁判に参加し、被告人質問などをすることができる被害者参加制度の立法にも携わった。当時を振り返り、「被告人や弁護人、裁判所、検察官がそれぞれの視点でいろいろな議論をした」と三浦氏。「最高裁は法律審だが、当事者の主張に耳を傾けるということは大事にしていきたい」と話した。

毎日新聞

「社会が複雑化して価値観が多様化する中で、裁判にはより質の高い審理や判断が求められているように思う。与えられた職務に全力を尽くしたい」と抱負を語った。
法務省時代に記憶に残る仕事として、2008年に始まった被害者参加制度創設に関わったことを挙げて「刑事司法の中で位置づけられていなかった被害者の参加を認めたもので、大変意義深く感じた」と振り返った。



医療事故の被害者についても,医療過誤訴訟のなかで適正な判断が下されているか,当事者の主張に耳を傾けて,質の高い判断を下していただきたく思います.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!

  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

by medical-law | 2018-02-27 08:39 | 司法

最高裁判所第二小法廷平成30年1月19日判決(内閣官房報償費の支出に関する不開示決定処分取消等請求事件)

平成30年1月19日日,最高裁判所第二小法廷は,内閣官房報償費(機密費)の支出に関する不開示決定処分取消等請求事件について判決を下し,開示と不開示の線引きを示しました.
小法廷は本来は5名の裁判官で構成されるのですが,人事異動の狭間にあたり,裁判長裁判官山本庸幸氏,裁判官鬼丸かおる氏,裁判官菅野博之氏の3名で判決が下されました.通産省出身で元内閣法制局長官の裁判長裁判官山本庸幸氏の意見が付されています.
代理人弁護士は,あの阪口徳雄先生らです.

判決文はコチラ


谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!

  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

by medical-law | 2018-01-24 21:13 | 司法

小貫芳信最高裁判所裁判官退官

小貫芳信最高裁判所裁判官は,8月を待たずに 1月16日付けで退官しました.健康上の理由とのことです.
小貫芳信裁判官は,最高裁平成29年3月10日判決の無罪判決の際,検察官出身らしく,長文の反対意見を書きました.これが,小貫芳信裁判官唯一の反対意見です.
多数意見のほうが正しいと思いますが,この反対意見を読むと論点がよりクリアに理解できます.

【追記】
1月19日に,第二小法廷で,内閣官房報償費(官房機密費)に関する行政文書の開示裁判の判決がありました.小貫芳信元最高裁判所裁判官は,合議等に加わることができない病態だったので,判決前に辞めたのでしょう.
小貫芳信元最高裁判所裁判官は,平成30年1月21日,左耳下腺導管癌のため逝去されました.謹んでご冥福をお祈り申し上げます.耳下腺癌は比較的まれな癌で,痛みを契機に発見されることが多いようです.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!

  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2018-01-17 13:55 | 司法

民事裁判記録の保管期間

裁判所は,民事事件の判決原本を50年, 和解調書を30年 ,判決原本や和解調書を除いた事件記録を5年,それぞれ保管しています.歴史的に重要なもの等については,事件記録等保存規程第9条第2項の特別保存に付されます.
事件記録の保管期間は意外に短いのです.

今,仮に500年前の裁判記録があったら,歴史的に重要な文書として扱われる可能性が高いと思います.歴史的に重要かどうかは後世ほ人が決めることでしょう.
たとえば,民事事件の判決原本を5000年, 和解調書を3000年 ,判決原本や和解調書を除いた事件記録を500年にすれば,裁判研究に役立つ可能性があると思います.
もっとも,当事者は自分の裁判が後世の研究対象にされるのは望まないところかもしれませんのが.

なお,民事の訴訟記録の閲覧は誰でも請求することができ(民事訴訟法第91条第1項),謄写については,当事者及び利害関係を疎明した第三者が請求することができます(同第3項).

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!

  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

by medical-law | 2018-01-13 12:41 | 司法

無罪判決は検察のミス?

大阪府豊中市で2015年小学生ら6人に重軽傷を負わせたとして危険運転致傷罪と過失傷害罪に問われた会社員を無罪とした大阪高裁判決に対し,大阪高検は昨年12月28日上告を断念すると発表しました.田辺泰弘次席検事が「判決内容を十分検討したが適法な上告理由までは見いだし難かった」述べたと報道されています.

この件は,検察は,運転前に服用した睡眠導入剤の影響があったとして,危険運転致傷罪,予備的に過失傷害罪の成立を主張していましたが,大阪地裁,大阪高裁ともに,薬の作用は個人差があり,事故直前までの運転が正常だったことから何れの罪も成立しないとしました.
ただ,裁判所は,睡眠導入剤以外の点で過失があった可能性を示唆していました.

私が担当した事件ではありませんので報道以上のことは不明ですが,無罪判決は検察の訴因設定ミスの可能性もあるのではないでしょうか.以前,「犯罪が複雑化するなかでも真相解明に努め、強い検察として期待に応えたい」(大阪高検検事長),「犯罪に誠実に向き合い信頼を回復したい」(大阪地検検事正)と語っていましたが,どうしてこのような訴因になったのか,検察内部での真摯な検討が必要でしょう.

医療過誤事件でも同じ様なことがあります.
医療事件に詳しくない弁護士などが担当した事件を引き続ぐと,機序を誤解していたり,私からみると本来過失として主張立証すべき点を主張していないことが少なからずあります.医療過誤事件の主張立証方針は弁護士により異なる場合がありますので,医療事件に詳しい弁護士を依頼したほうがよいと思いますが,医療事件に詳しくない弁護士に依頼している場合,主張が迷走しているなど訴訟遂行について疑問を感じたなら,セカンド・オピニオンを求めることも1つの方法でしょう.
また,当事務所は,医療事件に詳しくない弁護士のために,「弁護士向けサポート相談」を行っています.お気軽にご利用下さい.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!

  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2018-01-05 12:11 | 司法

訃報,大西勝也元最高裁判事

大西勝也元最高裁判事(89歳)が,12月21日,誤嚥性肺炎のため永眠されました.
ご冥福をお祈り申し上げます.

愛媛県靖国神社玉串訴訟の最高裁平成9年4月2日判決(違憲)で,多数意見の立場をとり,愛知県の玉串料,献灯料又は供物料を違憲としました.
最高裁平成9年4月2日判決には,裁判官大野正男,同福田博の各補足意見,裁判官園部逸夫,同高橋久子,同尾崎行信の各意見,裁判官三好達,同可部恒雄の各反対意見がありました.
裁判要旨は,以下のとおりです.

「一 愛媛県が、宗教法人D神社の挙行した恒例の宗教上の祭祀である例大祭に際し玉串料として九回にわたり各五〇〇〇円(合計四万五〇〇〇円)を、同みたま祭に際し献灯料として四回にわたり各七〇〇〇円又は八〇〇〇円(合計三万一〇〇〇円)を、宗教法人愛媛県E神社の挙行した恒例の宗教上の祭祀である慰霊大祭に際し供物料として九回にわたり各一万円(合計九万円)を、それぞれ県の公金から支出して奉納したことは、一般人がこれを社会的儀礼にすぎないものと評価しているとは考え難く、その奉納者においてもこれが宗教的意義を有する者であるという意識を持たざるを得ず、これにより県が特定の宗教団体との間にのみ意識的に特別のかかわり合いを持ったことを否定することができないのであり、これが、一般人に対して、県が当該特定の宗教団体を特別に支援しており右宗教団体が他の宗教団体とは異なる特別のものであるとの印象を与え、特定の宗教への関心を呼び起こすものといわざるを得ないなど判示の事情の下においては、憲法二〇条三項、八九条に違反する。

二 愛媛県が憲法二〇条三項八九条に違反して宗教法人D神社等に玉串料等を県の公金から支出して奉納したことにつき、右支出の権限を法令上本来的に有する知事は、委任を受け又は専決することを任された補助職員らが右支出を処理した場合であっても、同神社等に対し、右補助職員らに玉串料等を持参させるなどしてこれを奉納したと認められ、当該支出には憲法に違反するという重大な違法があり、地方公共団体が特定の宗教団体に玉串料等の支出をすることについて、文部省自治省等が、政教分離原則に照らし、慎重な対応を求める趣旨の通達、回答をしてきたなどの事情の下においては、その指揮監督上の義務に違反したものであり、過失があったというのが相当であるが、右補助職員らは、知事の右のような指揮監督の下でこれを行い、右支出が憲法に違反するか否かを極めて容易に判断することができたとまではいえないという事情の下においては、その判断を誤ったものであるが、重大な過失があったということはできない。

三 複数の住民が提起する住民訴訟は、類似必要的共同訴訟と解すべきである。

四 複数の住民が共同訴訟人として提起した住民訴訟において、共同訴訟人の一部の者が上訴すれば、それによって原判決の確定が妨げられ、当該訴訟は全体として上訴審に移審し、上訴の判決の効力は上訴をしなかった共同訴訟人にも及ぶが、上訴をしなかった共同訴訟人は、上訴人にはならず、上訴をした共同訴訟人のうちの一部の者が上訴を取り下げた場合は、その者は上訴人ではなくなる。
(一につき、補足意見、意見及び反対意見がある。)」


谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!

  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ

by medical-law | 2017-12-26 05:16 | 司法