弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

カテゴリ:医療事故・医療裁判( 1367 )

名古屋市立西部医療センター,肺塞栓症を疑わず患者死亡,直腸がんの可能性指摘を読まず患者死亡の2件の医療事故を公表

NHK「西部医療センターで医療ミス2件」(2019年10月23日)は次のとおり報じました.

名古屋市立西部医療センターで、がんの可能性を指摘するMRI検査の報告書の記述を見落とすなどの医療ミスが2件あり、患者2人が死亡していたことが分かりました。

名古屋市立西部医療センターの発表によりますと、平成28年の5月に、入院中の60代の女性患者が、3回、意識を失う発作を起こしましたが、軽度の病気と診断しました。
しかし、その数日後、この女性患者は、再び意識を失う発作を起こし、そのまま、診断された軽度の病気ではなく、肺の動脈に血栓が詰まる病気で亡くなりました。
また、おととし9月には、当時70代の男性患者のMRI検査を行い、直腸がんの可能性を指摘する報告書が作成されましたが、これを主治医が見落としました。
その半年後には、この男性患者が直腸がんを発症していることが判明しましたが、ことし4月に死亡しました。
西部医療センターは、この2件について病院の医療ミスと認め、桑原義之病院長は「元気になりたいと治療を受けている中
で亡くなった2人の患者とそのご家族には心からおわび申し上げます」と陳謝しました。」


報道の件は,私が担当したものではありません.
いずれも少しの注意を払えば防止できたものですのでとても残念です.


谷直樹

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by medical-law | 2019-10-24 09:16 | 医療事故・医療裁判

岡山市立市民病院,重篤な肝機能障害の疑いがある患者の食道を再建手術で肝臓の一部を切除した事案で提訴される(報道)

山陽新聞「「明らかな医療過誤」と遺族提訴 岡山地裁、60代男性死亡で」(2019年10月18日)は次のとおり報じました.

「岡山市立市民病院(同市北区北長瀬表町)で食道がんの手術を受けた倉敷市の60代男性が死亡したのは、執刀した医師が術前検査を十分に行わず、術式を誤ったためとして、男性の遺族が、病院を運営する地方独立行政法人岡山市立総合医療センターと医師に慰謝料など総額約6180万円の損害賠償を求める訴えを岡山地裁に起こしたことが17日、分かった。

 訴状などによると、男性は2017年2月、同病院の検査で早期の食道がんが見つかり入院。当時、アルコール依存症で重篤な肝機能障害の疑いがあり、手術のリスクを踏まえて放射線療法など他の治療法も検討するべきだったのに、医師は肝機能検査を行わず同年3月、がんの患部を切除し、胃管を用いて食道を再建する胸腔鏡(きょうくうきょう)手術を行った。

 医師は2日後、出血性ショックに陥っていた男性に対し、約10時間に及ぶ止血や別の臓器を用いた無理な食道再建手術を実施。しかし男性はその4日後に容体が悪化し、翌日死亡した。

 医師は最初の手術の際、食道再建の妨げになった肝臓の一部を遺族に説明することなく切除しており、遺族側は「必要な検査と説明をせず、適切な治療を受ける機会を失わせた」と主張。岡山地裁に証拠保全を申請して入手したカルテを第三者の専門医に示し「明らかな(医療)過誤がある」と判断された鑑定書も証拠提出している。

 提訴は今月10日付。男性の30代長男は取材に対し、手術の途中で手術室に呼ばれ、開腹した状態で臓器を見せられたと言い、「家族の感情を無視したあまりにも不誠実な対応だ」と話した。

 岡山市立総合医療センターの松本健五理事長は「訴状が届き次第、内容を精査し、適切に対応したい」としている。」


報道の件は私が担当したものではありません.
術式選択については医師の裁量がありますが,進行肺癌患者の左肺全摘出手術,肝転移癌に対する肝切除術などで,適応がないとして責任が認められた裁判例があります.
報道の件が新しい裁判例になるか注目したいと思います.


谷直樹

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by medical-law | 2019-10-23 01:25 | 医療事故・医療裁判

身体拘束で病状が悪化し死亡したと日進市内の病院を提訴(報道)



ニュース 国内 社会 「身体拘束で死亡」遺族が病院提訴 「長期間で肺炎悪化」

毎日新聞「身体拘束で死亡」遺族が病院提訴 「長期間で肺炎悪化」(2019年10月18日)は次のとおり報じました.

「入院中にベッドに拘束される「身体拘束」により病状が悪化し死亡したとして、愛知県長久手市の女性(当時91歳)の遺族が18日、入院先の「日進おりど病院」(同県日進市)を運営する医療法人「大医会」に、慰謝料など約4000万円の支払いを求める訴訟を名古屋地裁に起こした。

 訴状によると、肺炎で大学病院に入院していた女性は2017年7月7日、病状が回復したことから、リハビリのため日進おりど病院に転院。しかしリハビリは一度もせず、両手や胴体をベッドに縛られて身動きできない状態にされ、同月13日に肺炎で死亡した。ナースコールは壁に掛けられ、身体拘束のままでは押せない状態だったという。

 身体拘束には過去の判例から▽生命や身体が危険にさらされる可能性が著しく高い▽他に代替方法がない――などの要件が必要だが、遺族は「いずれも満たさず違法」と主張。「長期の身体拘束で呼吸機能も抑制され、肺炎の悪化につながった」と訴えている。」

報道の件は私が担当したものではありません.
身体拘束を行ったことに過失があるか,身体拘束によって肺炎が悪化して死亡したのか,が争点になると思われます.裁判の結果を注目したいと思います.


谷直樹

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by medical-law | 2019-10-19 11:54 | 医療事故・医療裁判

名大附属病院,担当医らが放射線科の医師の診断リポートを確認せず患者が肺癌で死亡(報道)

NHK「名大附属病院 画像診断報告書を放置 治療遅れ肺がん患者が死亡」(2019年10月15日)は次のとおり報じました.

「名古屋市の名古屋大学医学部附属病院で、50代の女性患者の画像診断の報告書が13か月にわたって放置されたため、治療が遅れ肺がんで死亡していたことが分かりました。病院側は医療ミスを認め遺族に謝罪しました。

これは15日、名大病院の小寺泰弘病院長が記者会見を開いて明らかにしました。

それによりますと、平成26年、名古屋市内の50代の女性が背中などの痛みを訴えて名大病院の救急外来を受診し、尿路結石と診断されました。

その際に撮影されたCT画像について、別の放射線科医が「肺に1センチの腫瘍の疑いがある」として、再検査を勧める報告書を作りましたが、診察した医師がこれを確認することはありませんでした。

1年後、女性は別の病院で受けた健康診断で「精密検査が必要だ」と指摘され、再び名大病院を受診し肺がんと診断されてその際、報告書が13か月にわたって放置されていたことが明らかになったということです。

女性はその後治療を受けましたが、肺がんが進行して去年、死亡しました。

名大は医療ミスを認めて遺族に謝罪し、今後、賠償を行うことにしています。

名大病院によりますと、再発防止策として医師が報告書を読んでいない場合、医師に知らせるシステムを平成27年から導入したということです。

名大病院は「不幸な結果になってしまい患者に深くおわびし、再発防止に努めます」と話しています。
詳・遺族「強い憤りと不信と無念の思い」
死亡した50代の女性の遺族は、名大病院を通じ「非常に強い憤りと不信と無念の思いを持っています。こうした出来事が繰り返されているが、多くの事例の1つとして埋没させることはぜひしないでほしいです。医療界全体で再発防止に取り組んでもらいたいです」とコメントしました。」



名古屋大学附属病院の報告書には,次のとおり書かれています.

「一般的に,放射線科医師に画像検査の読影を依頼した医師(医師団)は,速やかに画像診断レポートを確認し,最終的な診断を行う。新たに重要な所見が見つかった場合など,必要があれば患者に連絡し,説明,診療を行う責務がある。一方で通常研修医にはその責務はなく,上級医が監督しつつ,適切に対応することとなる。救急外来においては,研修医を監督した上級医か,救急外来の責任医師がその役割を負うことになる。
本事例において,放射線科医への読影依頼は自動的に行われたが,医師 B (CT をオーダーした研修医) ,医師 C(上級医),医師 D(救急部当該時間帯責任医師)は大型連休明けに,いずれも放射線科医が作成した画像診断レポートを確認せず,本患者の左肺野の結節影に対し,3 ヶ月後の再検査が勧められていることを認識しなかった。
その理由として,当時,医師 B・C・D は,放射線科医が救急外来の画像検査についても,読影を行い,画像診断レポートを作成していることを認識していなかったことが挙げられる。
救急外来で検査をオーダーした医師団が,後日,放射線科医の作成した画像診断レポートにアクセスせず,内容の確認を行わなかったことは,適切ではなかった。
近年,検査オーダー医による失念,記載内容の誤解,責任の所在の誤認など,さまざまな理由により画像診断レポートが確認されないまま長期間経過し,結果として患者の診断に大幅な遅れが生じる事例が散見されるようになった。この問題を受け,公益財団法人日本医療機能評価機構は,会員病院に向け,2012 年 2 月に資料 1 のような注意喚起を行っている。 名大病院では,2012 年 6 月~2014 年 5 月までの間に,各診療科の医療安全担当者に向け,計 5 回に亘って『画像診断レポートの確認は画像をオーダーした医師の責任で行う』旨,<重要伝達事項>として通知していた(2012 年 6 月・9 月・10 月・12 月,2013 年 6 月)。各科の医療安全担当者は<重要伝達事項>を医局内に周知する役割を持ち,医療の質・安全管理部に周知完了報告書を提出することを任務としている。救急科,循環器内科の医療安全担当者は上記 5 回の通知いずれにおいても,周知完了報告書を医療の質・安全管理部に提出していた。一方で,名大病院はこれらの伝達事項がどの程度現場に浸透しているかをフォローする体制までは有していなかった。 名大病院内で,この間に行われていた各科への注意喚起は適切であったが,本患者の診察を担当していた医師団が注意喚起の内容を知らないといった状況を生んでいたこと,また注意喚起の内容がどの程度周知されていたかについてのフォロー体制を有していなかった点は改善の余地がある。」


報道の件は私が担当したものではものではありません.
担当医は,「画像診断レポートの確認は画像をオーダーした医師の責任で行う」,つまり放射線科医の読影報告書を読むルールがあったことを,5回の注意喚起にもかかわらず,知らなかったようです.
何度言っても読影報告書を読まない担当医は日本全国の病院に少なからずいることでしょう.
そうであれば,再発防止のためには,検査の結果(読影報告書など)を患者に渡るようにする仕組みをつくるべきと思います.

谷直樹

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by medical-law | 2019-10-15 20:03 | 医療事故・医療裁判

「診療用放射線に係る安全管理体制に関するガイドライン」

公益社団法人日本医学放射線学会は,「診療用放射線に係る安全管理体制に関するガイドライン」および「診療用放射線の安全利用のための指針に関する参考資料」を作成し公表しました.



谷直樹

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by medical-law | 2019-10-09 16:57 | 医療事故・医療裁判

透析中止後の再開の意思表示無視したとして裁判へ(報道)

毎日新聞「透析中止 福生病院提訴へ 死亡女性遺族「再開意思を無視」(2019年10月8日)は次のとおり報じました.
「公立福生病院(東京都福生市、松山健院長)で昨年8月、都内の腎臓病患者の女性(当時44歳)に対して外科医が人工透析治療をやめる選択肢を示し、中止を選んだ女性が亡くなった問題で、「『死の提案』をしたうえに透析治療再開の意思表示を無視したことは違法」などとして、女性の夫(52)らが今月中旬にも、2200万円の慰謝料を病院側に求める損害賠償訴訟を東京地裁に起こす。【斎藤義彦】」


報道の件は私が担当したものではありません.
裁判で事実経過が明らかになり,裁判所の適正な判断が下されることを期待します.

谷直樹

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by medical-law | 2019-10-08 05:02 | 医療事故・医療裁判

四日市病院,気管挿管失敗後死亡事故,CT台転落骨折事故でそれぞれ示談(報道)


伊勢新聞「四日市病院でチューブ誤挿管後に患者死亡、技師ミスで骨折事故も 三重」(2019年10月6日)は次のとおり報じました.

「三重県四日市市芝田2丁目の市立四日市病院で平成28年2月、当直医が呼吸不全に陥った男性患者の気管挿管に失敗し、患者が数時間後に死亡していたことが分かった。また、放射線技師のミスで、女性患者がCTの検査台から落ち、左大腿(だいたい)骨を骨折していたことも判明。いずれの事案も8月に示談が成立し、病院は賠償金としてそれぞれに300万円と370万円を支払った。
 病院によると、気管挿管の失敗後に死亡したのは、入院していた80代の男性患者。30代の外科系当直医がチューブを患者の口に入れた際、本来入れるべき気管ではなく食道に入れたため、適切に酸素が送れなかった。死亡後、誤挿管に気付いたという。司法解剖の結果、死因は結核だった。

 病院は「酸素が適切に送られなかった影響は把握していないが、誤挿管が直接の死因になったわけではない」としている。

 一方、平成29年12月には、CT撮影を終えた60代の女性患者が検査台から落ち、左大腿骨を骨折する事故が発生。CT撮影時は検査台の高さを通常の50㌢から90㌢に上げている。検査終了後、30代の放射線技師が台の高さを戻しきる前に女性に終了を告げたため、女性は高さを見誤って落ちたという。

 示談が成立したため、病院は先月11日の市議会産業生活常任委員会で両事案を報告。医療事故発生時に報告しなかったことについて、西山恵慈医事課長は「誤挿管は過失で患者を死なせたわけではない。骨折の事故は、寝たきりになるなどの重大な事態を招いていないので、院内の基準にのっとって公表しなかった」と話した。」


上記報道の件は,私が担当したものではありません.
食道挿管,CT台からの転落は,他院でも起きています.
食道挿管事案は,気道ではなく食道に挿管した点で過失があり,さらに食道挿管に気づき気道に入れ直すべきなのに気づかなかった点でも過失があります.民法は,過失と因果関係がある損害を賠償すべきことを定めています.
報道の件は,誤って食道挿管にし,かう食道挿管に気づくのも遅れていますので,分析的に考えれば2つの過失があります.ただ,死因は結核で,過失と死亡との関連性は,裁判で因果関係を立証できるほど強くなかったために300万円の金額での示談になったと思われます.誤挿入により人工呼吸ができなかった上,司法解剖により男性に寄り添う機会を失わせたことにより300万円を支払ったと考えられます.
CT台からの転落事故は,骨折との因果関係がありますので370万円での示談になったと思います.
死亡事案が骨折事案より低額なのは意外と思われる方もいるかもしれませんが,損害賠償は過失によって発生した結果を賠償するものなので,「よって」と言えるか(因果関係)が賠償の有無,金額に影響します.

谷直樹

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by medical-law | 2019-10-07 01:53 | 医療事故・医療裁判

沖縄県,清潔でないガーゼを使用するなど不適切な処置があり関節炎などを発症し後遺症が残った事案で裁判上の和解(報道)

琉球新報「医療ミスで和解成立、1150万円賠償へ 宮古病院 50代女性、膝関節に後遺障害」(2019年10月5日) 9は,次のとおり報じました.

 「県は4日までに、県立宮古病院の医療過誤で左足の膝関節に後遺障害を負った女性と損害賠償1150万円で和解することで合意した。文教厚生委員会(狩俣信子委員長)で県病院事業局が損害賠償額決定に関する議案を提出し説明した。

 同局によると、2010年11月、女性=当時(56)=は宮古病院で左膝にたまった水を除去する医療行為を受けた後に関節炎などを発症し、膝関節の曲げ伸ばしが不自由になる後遺障害が生じた。県病院事業局の我那覇仁局長は「清潔でないガーゼを使用するなど不適切な処置があった」と話し、事案後は再発防止へ全病院にマニュアルの徹底を通知したという。

 女性は15年に損害賠償を求め那覇地裁平良支部に提訴。今年6月24日、県議会に承認を得ることを条件に和解合意に至った。賠償支払いは病院賠償責任保険で全額賄われるという。」



上記報道の件は私が担当したものではありません.
清潔でないガーゼを使用するなど不適切な処置があった事案なのですね.

谷直樹

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by medical-law | 2019-10-05 12:28 | 医療事故・医療裁判

高知県立あき総合病院,画像診断報告書の「肺がんの疑い」を見落とし,患者死亡(報道)

時事通信「がん疑い見落とし患者が死亡」(2019年10月3日)は次のとおり報じました.

 高知県立あき総合病院(同県安芸市)は3日、80代の男性患者の肺がんの疑いを見落とし、男性が死亡する医療事故があったと発表した。病院はミスを認め、親族に謝罪した。

 病院によると、男性は腹痛を訴え2016年12月に内科を受診。コンピューター断層撮影(CT)を受け、総胆管結石などと診断された。この際、放射線科医が画像診断報告書に「肺がんの疑い」と所見を記載したが、内科医が見落とした。

 男性は18年11月に肺がんが見つかり、今年3月、転院先で死亡した。報告書を見た他の医師も、記述を見落としていたという。」


報道の件は私が担当したものではありません.
このような見逃し事故は対策をとれば容易に回避できる事故です.


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by medical-law | 2019-10-05 01:42 | 医療事故・医療裁判

滋賀県立総合病院でがん疑い報告見落とし男性死亡(報道)

NHK「県立病院でがん見落とし男性死亡」(2019年10月2日)は次のとおり報じました.

「守山市にある県立総合病院で、患者3人に行ったCT検査でがんなどの疑いが指摘されたにもかかわらず、主治医が見落とすなどして適切な治療が実施されなかったことがわかりました。
このうち、80代の男性は見落としから4年後のことし4月に肝臓のがんで死亡し、病院では医療ミスを認め謝罪しました。

滋賀県立総合病院によりますと、4年前の9月からおととし10月にかけて、50代から80代の男性患者3人に行ったCT検査でいずれも「がんの疑いがある」と画像診断の報告書に記載されましたが、主治医が記載を見落としたり別の治療を優先したりして適切な治療を行わなかったということです。
このうち、4年前の9月に肝臓がんの疑いを指摘されていた80代の患者は、ことし4月に肝臓のがんのため死亡しました。
病院によりますと、ほかの2人の患者はことしに入って別の医療機関の検査であらためてがんの疑いを指摘され、県立総合病院で治療を受けています。
病院は検査を依頼した主治医が検査の目的だけに注意を向けていたことや、医師の連携不足などが医療ミスの原因だとして、死亡した患者の遺族と2人の患者に謝罪しました。
病院では過去5年間の画像診断の結果について見落としがなかったか調査するとともに、がんなどの疑いが見つかった場合には報告書に大きく赤字で記入するなどしたりして、再発防止を徹底するとしています。
滋賀県立総合病院の一山智病院長は「医療への信頼を損ねる結果となり、深く反省しています。再発防止に努めます」と話しています。」


京都新聞「がん疑い報告見落とし男性死亡 遺族「言い訳多い」滋賀県立病院」(2019年10月2日)は次のとおり報じました.

「滋賀県立総合病院(滋賀県守山市)は2日、男性患者3人のがんの疑いを指摘したコンピューター断層撮影(CT)の報告を、それぞれの主治医が見落とし、このうち県内の男性1人=当時80代=が約3年半後の今年4月、肝臓がんで死亡したと発表した。一山智病院長は、見落としによる治療の遅れを認めた上で、「患者さま、ご家族に心からお詫び申し上げる」と謝罪した。

 男性の遺族は取材に対し、「謝罪はあったが言い訳が多く、誠意は全く感じられない」と語った。

同病院によると、死亡した男性は2015年9月、泌尿器科の術前検査で心電図に異常が見つかり、CT検査を受けた。放射線診断医による画像診断報告書には「肝臓がんの疑いがある」旨が記されていたが、主治医の循環器内科医は見ていなかった。男性が18年に再入院した際にこの報告書の存在が分かったが、肝臓がんは進行しており、この4月に死亡したという。

 会見した一山病院長は、主治医が報告書を見なかった理由は、専門外の部位の異常への注意を怠ったためなどとし、「見落としで手術機会を逸したのは重大なミス。15年のCT検査直後に腫瘍を切除していれば、亡くなることはなかったかもしれない」などと述べた。男性の遺族には経緯を説明した上で謝罪した。

また、15年と17年、50代男性と70代男性の画像診断報告書に、それぞれがんの疑いが記載されていたにも関わらず、血液・腫瘍内科医や整形外科医が失念したり、見落としたりし、詳しい検査をしなかったという。2人は現在、同病院で治療中で、一山病院長は「患者さまについては治療に万全を尽くす」とした。」


上記報道の件は私が担当したものではありません.
主治医が検査の目的以外には注意を向けないこと,医師の連携不足などは,どこでもありがちなことですので,施設としてきちんと対策をとる必要があることです.

谷直樹

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by medical-law | 2019-10-03 07:18 | 医療事故・医療裁判