弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

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検察審議会,名南病院事件で院長不起訴不当(報道)

中日新聞「名南病院患者死亡 「院長不起訴は不当」 検察審議決」(2012年10月10日)は,次のとおり報じています.

「入院患者が事故で死亡した可能性があるのに警察に報告しなかったとして、医師法(届け出義務)違反容疑で書類送検され、不起訴となった名古屋市南区の名南病院院長(54)について、名古屋第一検察審査会は4日付で「不起訴は不当」と議決した。

 議決書などによると、大腿(だいたい)骨を骨折し2009年9月に名南病院に入院した女性=当時(81)=は、入院の翌日から人工呼吸器をつけていたが、10月6日に呼吸器の接続部が外れて低酸素脳症になり、8日後に死亡した。

 担当医だった院長は、遺体に異常があると認めたにもかかわらず、24時間以内に警察に届けなかったとして、名古屋・南署が昨年11月に書類送検した。名古屋地検は今年8月14日に不起訴としたため、遺族が検察審査会に不服を申し立てていた。

 議決書は「小康状態を保っていたのに人工呼吸器が外れたことで、10分以上、心肺停止となり、そのまま回復せず死亡した」と指摘。事故による低酸素脳症の影響と考えるのが自然として、「警察への届け出が必要だとまでは考えなかった」という院長の主張は「客観的なデータの裏付けがなく、不合理」と指摘した。

 院長は本紙に「女性が亡くなった原因は医療事故でなく、病状の悪化。不起訴不当の決定は残念で、今後も捜査に協力し、不起訴となることを信じている」とコメントした。」


検察審査会法の不起訴相当の議決は過半数(6人以上)で足りますが,起訴相当の議決には3分の2以上(8人以上)が必要です.不起訴相当にも足りず,起訴相当にも足りないときが,不起訴不当です.
本件も意見が分かれる事案だったわけです.
なお,不起訴不当の場合は,検察が再度不起訴とすることも少なくありません.

谷直樹

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by medical-law | 2012-10-10 23:07 | 医療事故・医療裁判

東京地裁10月23日(火)11:30 薬害イレッサ「下書き」問題情報公開請求訴訟

薬害イレッサ「下書き」問題情報公開請求訴訟第5回期日

日時:東京地裁10月23日(火)11:30
場所:東京地方裁判所 7階705号法廷


厚労省職員が学会関係者に文案(下書き)を提供するなどして,和解勧告を批判する内容の学会見解を出すよう働きかけた,薬害イレッサ訴訟『下書き』提供問題の裁判です.
詳細は,薬害オンブズパースン会議のサイト

谷直樹

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by medical-law | 2012-10-10 00:37 | 医療事故・医療裁判

浜松医師会,がん検診の画像再読影(報道)

静岡新聞「がん検診の画像、医師会が再読影 浜松で遠隔システム成果」(2012年10月 9日)は,次のとおり報じています.

浜松医師会(山口智之会長)が、会所属の診療所や病院と医師会をネットで結び、がん検診の画像データを医師会に集約して2次読影を行う「遠隔デジタル検診システム」をメーカーと共同開発し、昨年度から導入して成果を上げている。
 精度が高く、より迅速ながん検診が可能となり、データの一元化、蓄積がもたらす利点に医師らの注目も集まっている。
 浜松市の委託を受けて行っている、住民の肺がんや乳がん、胃がん検診のエックス線や内視鏡の画像データが対象で、医師会では、送られてきたデータを複数の医師がペアで診断する「二重読影」を独自に行っている。滝浪實副会長は「診療所や病院での1次読影と合わせて3人以上の医師の目を通ることになり、がん発見率の向上につながっている」と胸を張る。
 デジタル化により、フィルムを扱う手間が省かれ、作業効率も飛躍的にアップした。肺がん検診を担当する鈴木秀樹理事は「パソコン上で画像、所見、既往症などが一度に見られる上、過去のデータとの比較もワンクリックで可能」と医師の負担の軽減も指摘する。
 胃がん担当医師は、内視鏡画像を通してピロリ菌の感染や萎縮性胃炎など、がんにつながりそうな要素もチェックし、患者に指摘する。こうしたデータの蓄積で、将来的に胃炎患者らががんになる確率も分かり、早期対処に役立てたい考えだ。
 システムは、同医師会に所属する専門医がメーカーに要求を伝えて開発した。乳がん検診担当で、聖隷浜松病院の吉田雅行乳腺科部長は「今後は画像データの質の均一化のため、診療所にフィードバックする必要がある」と、システムの改良にも意欲的だ。」


画像の読影ミスは結構ありますので,このシステムは,医療事故防止のためにとてもよいです.

谷直樹

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by medical-law | 2012-10-09 20:02 | 医療

初スカイツリー

事務局Hです.
先日,スカイツリーにのぼってきました.

当日券は並ぶとのことだったので,事前に予約していたのですが,予約チケットも早朝か閉館間際しか残っていませんでした.
せっかくだし,東京の夜景が見たかったので,夜にのぼることにしました.

真下から見上げるととても高くて,しゃがんでもカメラには納まりきらないし,あまりの高さに高いのかどうかもよく分からなくなってしまうほどでした.
初スカイツリー_b0206085_961820.jpg


























いざ展望台に向かうと,エレベーターのドアが開いた瞬間見事な夜景が広がっていて,
まるで地図を上から見ているような,作り物のような風景に圧倒されてしまいました.
光の一つ一つがとても小さく,初めて見るスケールの夜景でした.
タワーにはありがちなお約束のガラスの床も,高すぎてあまり怖さを感じませんでした.

せっかくなので,さらにエレベーターに乗り,特別展望室まで行ってみました.
すると・・・.天気が悪い日でしたので,残念ながら完全に雲の中でした.
写真に撮ってもこんな感じ.自分のシルエットが窓に反射しただけでした.
初スカイツリー_b0206085_975295.jpg
















平日だったからか,天気が悪かったからか,閉館間際だったからかは分かりませんが,
思ったより混雑していなく,ソファに座りながらゆったりと見ることができました.
次は,晴れた夜の特別展望室も見たいし,昼の東京も景色も見たいなと思います.

谷直樹法律事務所 事務局H

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by medical-law | 2012-10-08 09:08 | 休暇・休日

すみだ水族館

事務局Hです.

知り合いが建設に関わっていたことと,水族館が大好きなので,ずっと前から行ってみたいと思っていたすみだ水族館に,念願叶って行ってきました.

館内に一歩入ると水族館とは思えないスタイリッシュな空間で,
中はさほど広くもなく,動物の種類も決して多い方ではないのですが,
小さい水槽をいくつも置いていたり,水槽の向こう側に研究室の中が見え,研究員の方が記録を付けているところが見られたりと,今までにない雰囲気の水族館でした.

すみだ水族館_b0206085_972339.jpg


写真は,チンアナゴとニシキアナゴです.
決して全身を出さずにゆらゆらと水中を漂ってるのですが,
お食事の時間に餌を求めてうっかり全身を出してしまい,慌てて穴を掘って戻ろうとするそそっかしい子もいて,とても微笑ましかったです.

すみだ水族館内では,クロスワードパズルを解いて正解すると景品がもらえる催しをやっていたのですが,
入り口で解答用紙を配られるなり,頭のいい友人が,「答え,普通に考えて○○○じゃない?」と言ってしまったため,
道中は,
「タテの6は,××だよ!」
「さすが!あとちょっとで正解分かるね!正解何かな~.」
などと,白々しい会話を交わしながらのクロスワードパズルでした.
結局ちゃんと正解し,景品をいただいて,大満足のすみだ水族館めぐりでした.

飼育員の方が積極的に客とコミュニケーションをとって,生き物について知ってもらおうとする姿勢を感じました.
また,お食事や,体重測定の様子など,色々と見られるので,小さいお子さんにいいなと思いました.

谷直樹法律事務所 事務局H

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by medical-law | 2012-10-06 09:07 | 趣味

市立奈良病院,インターフェロン療法の副作用による自殺事案,1500万円で和解(報道)

読売新聞「インターフェロン療法後自殺 市立奈良病院側と遺族和解」(2012年10月6日)は,次のとおり報じています.
 
「奈良市の市立奈良病院で、インターフェロン療法によるC型肝炎の治療を受けたあと自殺した市内の男性会社員(当時27歳)の両親が、「うつ症状の副作用に関する説明を怠った」などとして、病院を運営する地域医療振興協会(東京)と主治医に6900万円の損害賠償を求めた訴訟が、地裁(一谷好文裁判長)で和解していたことがわかった。

 和解は昨年12月14日付。協会が両親に1500万円を支払い、協会と主治医が同療法で、こうした副作用に注意して治療に努めることなどが条件。」


医療過誤に基づく損害賠償は,①注意義務違反(過失),②因果関係,③損害の3要件がそろってはじめて認められます.

医師は,インターフェロン療法の副作用(抑うつ症状等)について説明する義務がありますし,副作用に注意して治療に努める義務があります.本件は,おそらく,注意義務違反については認められる事案だったのでしょう.
注意義務違反が認定できても,さらに,医師が副作用(抑うつ症状等)について説明していれば,患者はインターフェロン療法義務を選択しなかった,医師が副作用に注意して治療に努めていたら,自殺の徴候を発見できインターフェロン療法を中止し自殺を防止できた,という因果関係の認定が必要です.
そして,最後に,注意義務違反と相当因果関係のある損害を認定する必要があります.
請求認容判決には,①注意義務違反(過失),②因果関係,③損害の3要件について厳密な証明が必要です.

これに対し,裁判上の和解は,厳密な証明を要せず,或る程度の心証に基づき中間的解決が可能です.
本件において,協会が両親に1500万円を支払い,協会と主治医が今後インターフェロンのこうした副作用に注意して治療に努める,という和解は,裁判所の心証に基づき成立したものと思います.

谷直樹

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by medical-law | 2012-10-06 08:16 | 医療事故・医療裁判

「手術中の光源コードの先端による熱傷」医療安全情報 No.70

医療事故情報収集等事業 医療安全情報 No.70 「手術中の光源コードの先端による熱傷」が,2012年9月26日に出されました.

「手術中、光源装置や手術用照明器を使用した際に、電源が入ったままの光源コードの先端を患者のサージカルドレープ(手術用覆布や手術用不織布など)の上に置いたことにより、熱傷を生じた事例が5件報告されている,とのことです.

「事 例 1
患者を右側臥位にし、左大腿骨骨切り術を開始した。術野を照らすために光源付き開創器を使用した。開創器使用後、光源と開創器との接続をはずし、光源コードをサージカルドレープの上に置いた。その後、しばらくして光源の電源を切っていないことに気がつき、電源を切った。手術終了後、サージカルドレープをはずしたところ、患者の右大腿内側に約1.5cmの熱傷が形成されていた。

事 例 2
経尿道的尿管結石砕石術の手術中、光源コードを一時的に取りはずした時に、光源コード
の電源が入ったままの状態でサージカルドレープの上に置いた。手術の終了後、患者の左
恥骨部に約2.5×2cmの熱傷と、使用したサージカルドレープが高温により焼けた痕跡を看護師が発見した。

事例が発生した医療機関の取り組み
・光源装置などを使用していない時は、光源コードの先端の光量に注意する。
・光源コードは、術野付近に置かない。

総合評価部会の意見
・強力な光を出射している光源コードの先端は高温になるため、可燃物の上に置くと燃えたり熱傷を生じたりするおそれがあります。使用しないときは消灯しましょう。」


光源コードの先端が高温になり熱傷を引き起こすという意識が薄いと,このような事故がおきます.使用しないときは消灯するのが確実です.


谷直樹

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by medical-law | 2012-10-04 22:43 | 医療事故・医療裁判

日本医師会,平成24年12月22日「医療基本法(仮称)制定に関するシンポジウム」開催

日本医師会は,平成24年12月22日(土)14時00分~16時30分,日本医師会館大講堂で,一般公募および医師会関係者を対象に「医療基本法(仮称)制定に関するシンポジウム」を開催するとのことです.
医療基本法制定への動きも加速してきました.

開催趣旨
医療に関する基本法を制定すべきとする議論は、日本医師会が昭和43年に公表した「医療基本法第一草案」および平成24年3月にとりまとめられた医事法関係検討委員会報告書においても一貫して述べられている。
同様の議論は、近時、患者の権利法制定をめざす市民団体や、医療政策に関する研究グループ等からも相次いで示され、これに関するシンポジウムも各所で開催されているが、医療提供者側からの情報発信は未だ十分とは言えない。
本シンポジウムは、このように議論が活発になりつつある医療基本法制定に関する問題について、日本医師会の主催のもとに、国会議員や政策担当者も交えて意見交換し、医療提供者と患者の信頼関係を強固なものとする医療基本法の制定をめざすものである。

〈第一部>
開会挨拶 横倉会長
報 告
・小西洋之(参議院議員・医療基本法議連)
・大井利夫(日本病院会顧問・医事法関係検討委員会副委員長)
・伊藤雅治(全国社会保険協会連合会理事長・患者の声を医療政策に反映させるあり方協議会副代表世話人)
・田中秀一(読売新聞東京本社論説委員)

〈第二部>
指定発言
・古川俊治(参議院議員)
・厚生労働省担当者(依頼中)
総合討論 
総括 羽生田副会長
進行 ・鈴木勝彦(静岡県医師会長・医事法関係検討委員会委員長)・今村定臣常任理事



なお,その1か月ほどまえの11月10日には,
医療基本法シンポジウム「患者も医療者も幸せになれる医療をめざして」
が開かれます。
こちらの基調講演は,今村定臣さんと鈴木利廣さんです.

実行委員会には福岡県医師会、福岡県保険医協会、福岡県歯科保険医協会、医療過誤原告の会、患者納得の会INCA、医療の良心を守る市民の会、大阪HIV薬害訴訟原告団、東京HIV訴訟弁護団、薬害オンブズパースン会議、医療問題弁護団、NPO法人患者の権利オンブズマン、医療事故防止・患者安全推進学会、患者の権利オンブズマン東京等が名を連ねています。

日時 2012年11月10日14時~17時
場所 ガスホール(福岡市博多区千代1-17-1パピヨン24ビル3F)

谷直樹

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by medical-law | 2012-10-03 23:34 | 医療

甲府地裁平成24年10月2日判決,病院内にあるリハビリ施設介護職員の自殺で因果関係肯定(報道)

読売新聞「日赤に7000万円賠償命令…介護職員自殺」(2012年10月3日)は,次のとおり報じています.

 「介護職員だった男性(当時43歳)が自殺したのは、勤務先の施設を運営する山梨赤十字病院(富士河口湖町船津)が注意義務を怠ったことが原因だとして、県内に住む男性の妻ら遺族が同病院を運営する日本赤十字社(東京都港区)を相手取り、約8895万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が2日、甲府地裁であった。

 林正宏裁判長は「時間外労働の減少に向けた適切な指示をせずに漫然と放置していた」として病院側の責任を認定し、約6991万円を支払うよう命じた。

 判決によると、男性は2005年8月から、山梨赤十字病院内にあるリハビリ施設「あかまつ」に勤務していた。施設の責任者に就任したことに伴って業務量が増加し、07年4月頃からうつ病の症状が出始め、同月24日、施設内の浴室で首をつって自殺した。男性の自殺については09年12月、都留労働基準監督署が労災認定した。

 判決は男性の時間外労働について、自殺するまでの6か月間の1か月平均は99時間30分、自殺直前の1か月に限れば166時間を超えていたと認定。「施設の責任者に就任することで、男性の業務量は過重なものであった」とし、「業務と自殺に因果関係を認めることができる」と判断した。

 さらに、病院側はタイムカードで男性の勤務状況を把握できたにもかかわらず、タイムカードの確認をせず、「労働者の心身の健康に配慮し、適切な業務遂行をなし得るような十分な支援態勢を整える注意義務を怠った」と指摘した。

 遺族側は、男性の妻に対して約4447万円の支払いを求めていたが、判決は「遺族補償年金などを受給し、損害が補填(ほてん)されている」として約2544万円を支払うよう命じたため、支払い命令の総額は請求を下回った。

 山梨赤十字病院の今野述(のぶる)院長は「判決の中身を詳細に検討した上で今後の対応を考える」とのコメントを発表した。」


本来,人の生命と健康のためにある施設が,その職員の生命と健康に注意をはらわなかったのは,義務違反にあたり,予見可能性は肯定できるでしょうし,上記の時間外労働時間を考えれば,自殺と因果関係有りとの認定は適切と思います.
なお,遺族基礎年金,遺族厚生年金は,逸失利益に限って,損益相殺の対象になります.他の財産的損害,精神的損害との関係では控除できません(最高裁平成11年10月22日判決,判例時報1692巻50号).


【追記】

毎日新聞「山梨赤十字病院の職員自殺:過労認定 赤十字社が控訴 賠償命令判決に不服」(2012年10月18日)は,次のとおり報じました.

「山梨赤十字病院(富士河口湖町)の職員の男性(当時43歳)が自殺したのは過労によるうつ病が原因として日本赤十字社(東京)に約7000万円の賠償を命じた甲府地裁判決について、日本赤十字社は17日までに判決を不服として控訴した。

 控訴は16日付。甲府地裁は今月2日の判決で、男性が亡くなる前1カ月の時間外労働は166時間余りに上ると認定。病院側の対応を「心身の健康に配慮し、支援する注意義務を怠った」などと指摘していた。控訴について山梨赤十字病院は取材に「コメントを差し控える」とした。【片平知宏】」


【再追記】

NNN「梨赤十字病院の過労自殺訴訟が和解」(2013年4月26日) は,次のとおり報じました.

「富士河口湖町の病院で職員が自殺したのはうつ病が原因だとして、遺族が病院側に損害賠償を求めた裁判が26日、東京高裁で和解が成立した。
 裁判は山梨赤十字病院に勤務していた職員が2007年、病院内で自殺し、遺族が病院を運営する日本赤十字社を相手取りおよそ8900万円の損害賠償を求めていた。去年10月、甲府地裁は過労自殺と認め6990万円の支払いを命じたが、病院側が判決を不服として控訴していた。
 病院の今野述院長は「高裁の前向きな提案を受け入れた。ご冥福をお祈りしたい」とコメントしている。」



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by medical-law | 2012-10-03 20:19 | 医療事故・医療裁判

富士宮市立病院,医師が誤って膀胱の一部を切除した事案で和解(報道)

毎日新聞「医療過誤訴訟:富士宮市が和解金 2500万円で合意 /静岡」(2012年10月3日)は,次のとおり報じています.
  
「09年8月に富士宮市立病院で患者だった当時1歳3カ月の男児がぼうこうの一部を切り取られる医療過誤があり、同市は2日、男児と母親が静岡地裁沼津支部に起こしている約4800万円の損害賠償訴訟について、市側が2500万円の和解金を支払うことで合意に達したことを明らかにした。この日和解金を盛り込んだ補正予算案を市議会9月定例会に追加提出した。

 原告側代理人などによると、同病院で09年8月、同市内に住む男児がそけいヘルニアの手術を受けた際、男性医師(40代)が誤ってぼうこうの一部を切り取った。現在男児は4歳で、後遺症が残っているという。【西嶋正信】」


原告が富士宮市に住み,被告が富士宮市ですから,管轄は本来静岡地方裁判所富士支部になるのですが,富士支部は民事裁判担当1名,刑事裁判担当1名の支部ですので,合議事件は静岡地方裁判所沼津支部で審理されます.医療事件は複雑でので裁判官3名の合議で審理されることが多いです.本件が,静岡地方裁判所沼津支部で審理されたのは,医療事件だったからでしょう.
医師がヘルニア手術で腸と誤って膀胱の一部を切除したのは,かなり明白なミスと思います.富士宮市は,どのような主張をして争ったのでしょうか.

谷直樹

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by medical-law | 2012-10-03 18:45 | 医療事故・医療裁判