弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

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第三者医療事故調査機関の早期創設を求める院内集会

2013年5月14日に,「第三者医療事故調査機関の早期創設を求める院内集会」が開かれます.

【主催】患者の視点で医療安全を考える連絡協議会(FAX,047-380-9806)

     医療版事故調推進フォーラム

【日時】 平成25年5月14日(火) 12:30~14:00

【場所】 参議院議員会館101会議室

東京都 千代田区 永田町2-1-1 (東京メトロ永田町駅より徒歩1分)

【コーディネータ】 大熊由紀子教授(国際医療福祉大学大学院)

第三者医療事故調査機関の早期創設を求める院内集会_b0206085_20113113.jpg


谷直樹

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by medical-law | 2013-05-04 09:43 | 医療事故・医療裁判

兵庫県立病院の医師,民間病院で勤務し,地方公務員法違反で訓告処分(報道)

読売新聞「民間病院で手術し訓告処分…兵庫県立病院の医師」(2013年5月2日14時22分)は,次のとおり報じました.

「兵庫県内にある県立病院の50歳代の男性医師が約3年にわたり、民間病院で手術を行うなどして、地方公務員法違反(兼業禁止)で訓告処分を受けていたことがわかった。

 医師は「知人の医師から何度も執刀依頼を受け、断りきれなかった」と反省しているという。

 県病院局によると、処分は2012年7月31日付。医師は09年5月~12年3月の44回にわたり、神戸市内の民間病院で人工関節手術などを行い、1回あたり約10万円の報酬を得た。

 また、06~12年の計36回、1回約3万円で知人の大学のアメリカンフットボール部でチームドクターも務めていた。医師は「大学でチームドクターを務めれば、自分が勤務する病院の患者確保につながると思った」などと釈明しているという。」


地方公務員法第38条1項は,「職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。」と定めています.

つまり,任命権者の許可があれば,他病院での勤務は可能です.
たしかにライバル企業で働くことになりますが,そのことの弊害より利用者患者の利益のほうが大きいと思われますので,労働時間の関係で支障がない場合には,柔軟に許可をだすようにすべきではないでしょうか.

谷直樹

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by medical-law | 2013-05-02 22:26 | 医療

碧南市の病院,病理医と外科医の相互確認不徹底等のため胃がんの経過観察等を行わず転移で提訴される(報道)

中日新聞「碧南市民病院でがん細胞見落とす医療過誤」(2013年4月30日)は,次のとおり報じました.

 「愛知県碧南市民病院が県内在住の40代女性の胃を手術で切除した際、がん細胞を見落として「悪性でない」と診断し、追加治療をしない間にがんが転移したことが分かった。碧南市が30日、医療過誤として発表した。

 市によると、女性は2009年春に別の医療機関で胃がんと診断され、市民病院に入院。胃の3分の2とリンパ節を取る手術を受けた。その後、市民病院は摘出した胃の検査で「胃潰瘍であって、がんではなかった」と誤った判断をした。その後、経過観察や抗がん剤治療などをせず、2年後に腹膜へがんが転移したことが確認された。病院で保管した女性の胃の標本を再診断し、がん細胞の見落としが分かった。

 市は女性に事実を説明して謝罪。女性は現在も市民病院で、がんの治療を受けている。市は賠償金交渉を進めてきたが示談が不調となり、女性側は3月に名古屋地裁に提訴した。

 市は、60代の病理医と、主治医だった60代の外科医の間での相互確認の不徹底などが原因としている。記者会見した梶田正文院長は「患者に深くおわびし、院内の体制を見直していく」と話した。」


毎日新聞「碧南市民病院:胃がんを潰瘍と誤診、治療2年放置 患者側が賠償提訴」(2013年5月1日)は,次のとおり報じました.
 
「碧南市が経営する同市平和町の碧南市民病院は30日、胃がんの患者を胃潰瘍と誤診し、約2年後に気づくまでがん治療を放置する医療過誤があったと発表した。同病院は全面的に非を認めて患者に謝罪するとともに、損害賠償の示談交渉に入ったが、患者の同意を得られず、患者が3月に同市を相手取って損害賠償訴訟を名古屋地裁に起こした。

 病院によると、患者は県内の40代女性。女性は09年に民間病院で胃がんと診断され、紹介によって市民病院で胃の3分の2を切除する手術を受けた。ところが、入院10日目に切除部分のがん細胞を調べた結果、「胃潰瘍で、悪性の胃がんではない」と診断された。同13日目に退院し、経過観察も受けなかった。

 しかし、退院の約2年後に腹痛症状で救急外来を訪れ、検査の結果、腹膜からがん細胞が見つかった。2年前に切除した手術標本を再度調べたところ、がんであることを見逃していたことが分かった。女性は現在、入退院を繰り返し、治療に当たっているという。

 梶田正文病院長は「誠に申し訳なく、深くおわびする。主治医と病理診断医師は60歳代でベテランだったが、民間病院の診断結果と異なる結果が出た時点で、再度詳しく検査すべきだった。患者さんには最高の治療を施していく」と話している。【安ケン教雄】」


切除部分の標本から悪性の所見が得られなかった場合,病理医は標本のスライスからやり直し悪性の所見が得られるまで徹底して調べるものではないでしょうか.主治医も,普通は,病理医に詳細な再検査を求めるでしょう.
また,切除部分の標本から悪性の所見が得られなかったとしても,主治医は,術前診断等から胃がんとして扱い経過をみていくと,患者に説明し,経過観察等を行うものではないでしょうか.
本件は,病理診断医のみならず,主治医である外科医の責任も大きいのではないか,と思います.

谷直樹

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by medical-law | 2013-05-02 06:35 | 医療事故・医療裁判

原子力損害賠償紛争解決センター,地価が高い地域への転居がやむをえない場合に上積み賠償を提案(報道)

福島民報「地価差額一部上積み 双葉からいわきに移転希望 賠償で和解案」(2013年5月1日) は,次のとおり報じました.

 「東京電力福島第一原発事故で避難を余儀なくされた双葉町の被災者の土地賠償をめぐり原子力損害賠償紛争解決センターは30日までに、地価の高い移転希望先との差額分の一部を上積みして、約1120万円とする和解案を被災者と東電に提示した。支援する弁護団が明らかにした。
 固定資産税評価額に特定の係数をかけた東電の賠償額より約160万円高く、弁護団は「移転後の生活が考慮されており画期的」と評価。今後、本格化する不動産賠償にも影響するとみられる。
 センターに和解を申し立てていたのは双葉町に約520平方メートルの土地を所有し、東京都内に避難中の70代男性と60代女性の夫婦。
 和解案では、夫婦の希望を考慮し、社会通念上妥当な自宅移転先は双葉町よりも地価の高いいわき市と認定。その上で「事故前(の双葉町の)価格の賠償額では赤字となる」として、300平方メートルまでは2市町の地価の差額を半分にして加えた額を提示した。
 夫婦は和解案受け入れについて検討中といい、東電は「係争中なのでコメントは差し控えたい」としている。今後、両者の意見を踏まえて、和解成立の可否が決まる。」


NHK「原発事故 不動産賠償で新たな和解案」(2013年4月30日)は,「今回の和解案について、原発事故の賠償に詳しい中所克博弁護士は「被害者の生活再建という視点を取り入れ、別の場所に引っ越してもできるだけ暮らしが成り立つよう賠償を行うとした点で大きな価値がある。東京電力は、この和解案を重く受け止めて、被害者の立場に立った賠償を実現してほしい」と話しています。」と伝えました.

日本経済新聞「不動産賠償で上乗せ 紛争解決センターが和解案」(2013年5月1日) は,「大森秀昭弁護士は「都市部に転居せざるを得ない被災者は多く、東電の賠償基準では生活再建が難しかった。和解案は具体的な移転先を想定して賠償額を算定しており評価できる」と話した。」と伝えました.

東電は,この和解案を受諾すべきでしょう.

谷直樹

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by medical-law | 2013-05-02 00:03 | 脱原発

神戸市立医療センター中央市民病院,針・管を残すミス(報道)

神戸新聞「体内に針、4年間置き忘れ 神戸・中央市民病院」(2013年4月30日)は,次のとおり報じました.

「神戸市民病院機構は30日、市立医療センター中央市民病院(同市中央区)で2008年7月に手術した患者の体内に約4年間、針を置き忘れていたと発表した。昨年12月にも同病院で、手術用の管を患者の体内に残すミスがあったが、いずれも体内から除去し、後遺症はないという。

 同機構によると、60代男性の前立腺全摘手術の際、医師がステンレス製の針(長さ2センチ、直径1ミリ)を膀胱の下に残したままにした。12年9月に、コンピューター断層撮影(CT)で置き忘れが発覚。今年2月に針を摘出し、同機構が患者側に賠償する方向で協議している。担当医師は、ミス発覚時には既に退職していたという。

 一方、管を残すミスは、60代男性の椎間板などを切除する手術で発生。血液を体外に出す塩化ビニール樹脂製の管(長さ約30センチ、直径約4ミリ)を誤って糸で筋膜と縫い合わせたため、管の一部(長さ約20センチ)が体内に残り、直後に再度、体を切開して管を除去した。同機構は担当医師を厳重注意とし、患者側には謝罪し理解を得られたとしている。(黒田勝俊)」


このような残置事故は明らかなミスです,針・管を確認すればわかりそうなものですが,なかなか無くなりません.


谷直樹

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by medical-law | 2013-05-01 01:02 | 医療事故・医療裁判