弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

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「無用の人 Birthday Surprise」(『あなたは、誰かの大切な人』より)

「無用の人 Birthday Surprise」(『あなたは、誰かの大切な人』より)_b0206085_21390661.jpg
「一般的には何の価値もなく,無用扱いされているものであっても,自分にとっておもしろいものであれば,それはおもしろいものである。まさにアートとはそういうものなのだ。」

千葉県佐倉市内の美術館に勤務する学芸員羽島聡美のもとに,50歳の誕生日に,亡き父羽島正三からの封筒が届きます.
マーク・ロスコの抽象画《シーグラム壁画》が展示されていることから,これがDIC川村記念美術館であることが分かります.ロスコの窓枠ないしはドア枠のような抽象画(文庫本表紙はその画の部分)が伏線となっています.

正三は,無用扱いされ,疎んじられてきた人生をおくってきた人でした.
封筒には鍵が1つ入っているだけ.
聡美は西早稲田の老朽化したアパートの一室を開けます.
密かに,うつくしいものを愛でる心をもち,それを誰にも伝えず,静かに死んでいった人が残したものが明かされます.

原田マハさんの短編のなかでもとくに好きな1編です.

谷直樹

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by medical-law | 2018-02-11 03:10 | 趣味

第二東京弁護士会の次期会長は笠井直人先生

第二東京弁護士会の次期会長に,笠井直人先生(五月会)が,約85%の支持(2004票中1705票)を獲得して当選しました.五月会以外の派閥からも1000票以上を集めたことになります.
なお,投票率は4割に届きませんでした.

谷直樹

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by medical-law | 2018-02-10 02:56 | 弁護士会

次期日弁連会長に菊地裕太郎先生(東京弁護士会所属),日弁連会長,最高裁長官,検事総長が全て北海道出身者に

次期日弁連会長に菊地裕太郎先生(東京弁護士会所属),日弁連会長,最高裁長官,検事総長が全て北海道出身者に_b0206085_18512533.jpg

昔は,全国ニュースで「台風は北海道方面に去りました」と言われていました.
ドラマでも左遷先はきまって北海道でした.
最近でも,ドラマ「99.9 ~刑事専門弁護士~ SeasonⅡ」第3話では,無罪判決を下した裁判官が北海道の家裁の所長代行に異動となります.

そのような扱いをされている北海道ですが,偶然にも,最高裁長官,検事総長,日弁連会長を北海道出身者が占めることになりました
菊地裕太郎先生(東京弁護士会所属)が次期日弁連会長に当選したからです.「よくもわるくもおおらか」(菊地先生の自己紹介)は道産子の特徴です.

○菊地裕太郎次期日弁連会長の経歴
1951年 北海道伊達町(現伊達市)生まれ
1970年 函館ラ・サール高校卒業
1977年 東京大学法学部卒業

○大谷直人最高裁長官の経歴
1952年 北海道赤平町(現赤平市)生まれ
琴似町(現札幌市),三笠市にも住み,小学5年の時に東京に転居
1975年 東京大学法学部卒業

○西川克行検事総長の経歴
1954年 北海道岩見沢市生まれ
1973年 札幌南高校卒業(私の高校の後輩になります)
1977年 東京大学法学部卒業

谷直樹

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by medical-law | 2018-02-10 02:07 | 弁護士会

新潟県立がんセンター新潟病院,電気メスの火花が気化した消毒アルコールに引火し熱傷を来した事案で調停成立

新潟県は,2018年2月8日,県立がんセンター新潟病院で,電気メスの火花が気化した消毒アルコールに引火し熱傷を来した事案について,829万8970円で調停が成立する旨公表しました.

「下記の医療事故に係る民事調停案件について、裁判所の調停案に双方が同意する見込みとなったことから、平成30年2月議会に損害賠償額の決定について提案します。

1 病院名  県立がんセンター新潟病院

2 患 者  新潟市在住の女性(40歳代)

3 事故概要
(1)  平成29年3月、肝がん治療のため全身麻酔下で開腹術を順調に終了し、引き続いて術前の抗癌剤治療に使用した中心静脈ポート(注)を抜去するため、アルコールによる皮膚消毒後、皮膚切開を行ったところ、電気メスの火花が気化したアルコールに引火し、右頚部、右肩部に熱傷を来した。
(2) 熱傷に対して植皮等の治療を行い、症状は改善したものの瘢痕が残存。
(3) 同年12月、解決を図るため民事調停手続を開始。(新潟市内の簡易裁判所)
(4) 同月、裁判所の調停案が提示され、患者が同意する旨意思表示。

※ 議決後、早期に民事調停が成立する予定。

[注 中心静脈ポート:心臓近くの中心静脈にカテーテルを留置し、必要な時に体外から接続して確実に薬剤等を投与できるようにするための器具]

4 損害賠償額(平成30年2月議会提案予定)
 8,298,970円


報道の件は私が担当したものではありません.
本件事故前から「電気メスによる薬剤の引火」(医療安全情報No.34)等で,引火事故への注意喚起はなされてきています.
日本外科学会医療安全管理委員会の「気管切開時の電気メス使用に関する注意喚起」では,「引火事故の要因として、1) 発火元(電気メス、レーザー)、2) 可燃物(アルコール系消毒剤、可燃性気管チューブ、体脂肪や凝固血液、など)、3) 助燃性の気体(高濃度酸素(30%以上や笑気の併用)が挙げられます。」としています.
過失が明らかな事案です.
東京では弁護士会の医療ADRによることが多いのですが,新潟県には医療ADRがありませんので,民事調停が選択されたものと思います.

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by medical-law | 2018-02-09 08:58 | 医療事故・医療裁判

中津川市民病院,医師が病理診断の結果を確認せず治療が約9か月遅れた事案で和解(報道)

岐阜新聞「中津川市民病院が賠償金、和解」(2018年2月8日)は次のとおり報じました.

 
「中津川市民病院(同市駒場)で2016年、急性胆のう炎で入院していた男性(73)が手術前検査と病理診断で胃がんが見つかったが、医師が診断結果の確認を忘れ、胃がんの治療が約9カ月遅れる医療ミスがあった。市が男性に200万円の賠償金を支払うことで和解合意した。7日に市が発表した。

 病院によると、男性は16年9月から約1カ月間、急性胆のう炎で入院。当時勤務していた消化器内科の男性医師(36)が、胆のうを摘出する手術前の検査で胃カメラを行うよう指示。外部の専門医が検査して胃の粘膜に炎症が見つかり、病理診断で早期の胃がんと分かった。

 男性は退院していたが、同11月に消化器内科を外来で受診。男性医師は病理診断の結果を確認しておらず、胃がんを伝えられなかった。男性は17年2月に外科で胆のうを摘出し、治療を終えた。

 5カ月たって診療情報管理士が、がん患者の情報を登録する業務を行っていたところ、治療方針が明確でない電子カルテを発見。男性の病理診断結果が見落とされていることが判明した。病院はすぐに男性に説明し、同8月に胃を全て摘出する手術を行った。がんの進行や転移はなかったといい、現在も再発はないという。

 安藤秀男院長が会見で謝罪。今後は電子カルテでの報告に加え、紙の報告書を消化器内科部長ら関係医師が目を通し、情報共有を図って再発を防ぐ。」


報道の件は私が担当したものではありません.
病院内部の連絡・確認ミスのため,がんの治療が遅れることは少なくありません.
紙も見逃される場合もありますので,もっと踏み込んだ再発防止策が必要と思います.
例えば,病理診断等の検査結果を必ず患者に渡すようにすれば,当然主治医も見ざるをえませんので確認ミスはなくなると思います.

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by medical-law | 2018-02-08 12:55 | 医療事故・医療裁判

厚労省調査,装飾品による皮膚障害,タバコによる小児の誤飲事故,洗浄剤による吸入事故が多かった

厚生労働省は,平成30年2月6日,「2016年度 家庭用品等に係る健康被害 病院モニター報告」を公表しました.
報告のポイントは以下の通りです.

皮膚障害は,装飾品によるものが24.5%と最も多かった.
小児の誤飲事故は,タバコによるものが20.2%と最も多かった.
吸入事故は,洗浄剤によるものが23.4%と最も多かった .

谷直樹

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by medical-law | 2018-02-07 12:40 | タバコ

「上村松園・松篁・淳之展」最終日

東京新宿の伊勢丹新宿店アートギャラリーで,本日(2月6日)午後6時まで,「上村松園・松篁・淳之展」が開かれています.
松園は白拍子図(絹本彩色),「娘深雪」(版画),「若葉」(版画)が出展されています.

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by medical-law | 2018-02-06 11:51 | 趣味

映画「黄金のアデーレ 名画の帰還」

今日は,グスタフ・クリムト( Gustav Klimt)氏の命日です.
同氏は,ウィーン世紀末の画家で,日本の影響もみられます.
金箔を多用するのも,琳派の影響でしょう.
同氏の傑作の1つ,「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I」は156億円で取引されたとか.

ヘレン・ミレン氏が演じる老女の依頼で,オーストリアを相手に「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I」返還訴訟を起こす若手弁護士の映画「黄金のアデーレ 名画の帰還」(Woman in Gold)は,2015年に公開されました.



谷直樹

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by medical-law | 2018-02-06 09:48

「月夜のアボカド A Gift from Ester's Kitchen」(『あなたは、誰かの大切な人』より)

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「月夜のアボカド A Gift from Ester's Kitchen」は,原田マハさんの『あなたは,誰かの大切な人』(講談社文庫)に収載されています.

フリーランスのアートコーディネーターの39歳のマナミは,どんな相手でも角を立てずにふんわりと人付き合いができる以外には際立った才能がない男性と,つかず離れずの交際を続けています.
このマナミの視点から,79歳の,ロサンゼルスのメキシカン・タウンに住む,明るく,快活で,おしゃべりで,気のいいおばさんエスタ-の料理と人生が語られます.

エスターは語ります.
「ねえ、マナミ。人生って、悪いもんじゃないわよ。」
「笑ってしまうほど単純で、かけがえのない、ささやかなこと。それこそが、ほんとうには、何にも勝る幸福なんだって思わない?」

人生の背景が見える言葉です.
一読をお薦めします.

谷直樹

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by medical-law | 2018-02-05 06:29 | 趣味

『紫のアリス』

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薄紫色のリボンが浮かぶプールで亡くなった江崎知美溺死事件の真相は?
柴田よしき氏のミステリー「紫のアリス」 (文春文庫)は,信用できない語り手(Unreliable narrator)池内紗季の視点から語られます.つまり読者は語られない事実を埋めなければなりません.しかも登場人物は全員怪しい.一筋縄ではいかない仕掛けがあります.
「紫のアリス」は,ルイス・キャロルとアガサ・クリスティへのオマージュのように思います.

谷直樹

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by medical-law | 2018-02-04 23:55 | 趣味