弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

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厚生労働省,注射用の抗がん剤,開封後滅菌シールで保護し,開封当日2回まで使用可に

読売新聞「注射用の抗がん剤、2回使用で廃棄減へ…厚労省が通知」(2018年6月25日)は,次のとおり報じました.

「一人の患者で使い切れずに余った分が廃棄されている注射用抗がん剤について、厚生労働省は22日、安全に複数回使用するための注意点をまとめ、全国の医療機関に通知した。

 高額な抗がん剤が相次いで登場しているなか、廃棄による無駄を減らし医療費削減を図ることが期待されている。

 瓶入りの注射用抗がん剤は、一度開封すると細菌感染などのリスクがあるため、残っていても廃棄されているのが一般的だ。廃棄分の金額は、年間738億円に上るとの推計もあり、有効活用が求められていた。

 通知では、使用回数を2回までに限定。開封した後は滅菌シールで保護することとした。取り違えなどを防ぐため、再使用は開封した当日を原則とするなどの安全対策を求めた。

 厚労省が昨年10月~今年3月に行った調査によると、複数回に分けて使用しているのは、がん専門病院など291施設のうち、80施設と27%にとどまっていた。」



通知は合理的ですが,そもそもハーフサイズの瓶入り抗癌剤を作ればよいと思うのですが,そうはいかないのでしょうか.



谷直樹

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by medical-law | 2018-06-26 08:27 | 医療

横浜市立大学附属病院,CT検査結果が院内で共有されず,治療機会を逸した患者が腎臓癌で死亡(報道)

朝日新聞「CT検査共有せず、がんで男性死亡 横浜市立大付属病院」(2018年6月25日)は,次のとおり報じました.

「記者会見で謝罪する病院関係者ら=2018年6月25日午後4時3分、横浜市中区の同市役所、飯塚直人撮影

 横浜市立大学付属病院(横浜市金沢区、相原道子院長)は25日、横浜市内の60代の男性患者に対して実施したCT検査の結果が院内で適切に共有されず、その後、男性が腎臓がんで死亡したと発表した。同病院は「検査結果の情報が共有されず、がんの適切な治療機会を逸した医療事故だった」としている。

 同病院によると、男性は2012年10月に検査を受け、今年4月30日に亡くなったという。同大市民総合医療センターでは昨年10月、CT検査で膵臓(すいぞう)がんの疑いがあると判明していながら、連携不足で男性患者が膵臓がんで死亡したことが判明。それを受けて調査したところ、今回、新たにセンターで2件、付属病院で9件、類似事例が明らかになったという。」


報道の件は,私が担当したものではありません.
伝達ミスによる医療事故死の無念さは,言葉にならないくらい大きなものです.
膵臓癌伝達ミスを機に調べると,報道の件を含め11件のミスが見つかったというのですから,他院でも調査すると埋もれていた伝達ミスが見つかるかもしれません.検査記録を患者に渡すことによって医療事故を防止することを検討すべきと思います.

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by medical-law | 2018-06-25 20:28 | 医療事故・医療裁判

厚労省事務連絡,注射用抗がん剤等を複数回使用する場合の留意点

厚生労働省医政局総務課医療安全推進室と厚生労働省医薬・生活衛生局医薬安全対策課は,平成30年6月22日,「平成29年度厚生労働行政推進調査事業費補助金(厚生労働科学特別研究事業)「注射用抗がん剤等の適正使用と残液の取扱いに関するガイドライン作成のための研究」結果について(情報提供)」を発しました.


「注射用抗がん剤等を複数回使用する場合は、次の点に留意すること。
1.複数回使用については、微生物学的安全性、品質の安定性の確保に加え、医薬品の取り違えや用量の誤りといった調製上の過誤の防止等に最大限注意すること。
2.そのような医療安全上のリスクを考慮し、高額薬剤を複数回使用する場合に限るなど、各施設において事前に対象薬剤を十分に検討した上で実施すること。」


詳細は,https://www.pmda.go.jp/files/000224691.pdf ご参照下さい.

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by medical-law | 2018-06-23 23:11 | 医療

兵庫県立がんセンター,放射線科医が子宮癌手術を受けた女性の肺への転移を指摘したにもかからず,主治医が見逃し(報道)

産経新聞「がん転移見落とし3年放置 兵庫県立病院のCT検査、放射線医カルテで指摘も主治医確認怠る」(2018年6月22日)は,次のとおり報じました.

「兵庫県は22日、県立がんセンター(明石市)で、子宮頸がん手術を受けた40代女性患者のコンピューター断層撮影装置(CT)の画像診断で肺への転移を見落とし、今年4月まで3年間放置していたと発表した。肝臓への転移も見つかり、現在は通院治療している。

 県によると、女性は2009年に子宮を全摘出し、15年4月にCT検査を受けた。放射線科医が「肺に転移性の腫瘍の疑いがある」とカルテ上で指摘していたが、男性主治医が確認を怠った。今年4月のCT検査で、腫瘍が大きくなり数も増加していることが分かり、過去の画像を確認して医療ミスが判明した。」



報道の件は,私が担当したものではありません.
私が今関与している癌の見落とし事件は10件ちかくあり,そのうち伝達ミスも結構の数があります。
主治医が検査報告書を読まなかったことによる癌の見落とし事故は,過失が明らかなため訴訟になることは少なく,病院が公表しないと報道されず,目立たなかっただけで,これまでも件数としては少なくなかったように思います.

癌見落としの実効的な再発防止策は,検査報告書を患者に渡すようにすることです.特段症状がなく癌検診を受けた人には結果が通知されるのに,何らかの症状があって病院を受診し疾患の疑いがあって検査を受けた人には検査結果が通知されないのは,不合理です.
患者に精密検査が必要という検査報告書が渡されたら,もし主治医が報告書を読まず精査を指示しない場合には,患者から主治医に質問するでしょうから,主治医が読み落としていても見落とし事故はほぼ発生しないでしょう.また,検査報告書が患者に渡ることにより,医療者が緊張感,プレッシャーを感じ,より慎重に読影するようになり,読影ミスも減ると思います.医療現場には検査報告書を患者に渡すことについて未だ抵抗感があるようですが,癌を見落とされた患者のやるせない気持ちを考えると,検査報告書を患者に渡すことを定着するべきだと思います.
少なくても,癌の見落とし事故の発生件数,内容についての全国調査は必要と思います.

谷直樹

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by medical-law | 2018-06-22 16:54 | 医療事故・医療裁判

公益財団法人大分がん研究振興財団理事・衆議院議員の穴見陽一氏の肺癌患者への心ない野次に禁煙学会が抗議

一般社団法人日本禁煙学会は,2018年6月21日,公益財団法人大分がん研究振興財団理事・衆議院議員の穴見陽一氏に,次の抗議文を送りました.

「先週6月15日の衆院厚労委員会で、日本肺がん患者連絡会理事長の長谷川一男さんがご意見を述べられているなか「いい加減にしろ!」というヤジが飛びました。私どもは許せない暴言だと思い、誰の発言か調べて参りましたが、ヤジの発言者の近くに座っている方々の意見が一致し、今日のBuzz Feed Newsにも掲載されました。

https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/judoukitsuen-yaji-anami?utm_term=.slB4V74VR4#.uswJLmJLgJ

それによると、発言者は穴見陽一議員に間違いないこと、穴見議員は大分県の、公益財団法人大分がん研究振興財団の理事をしていることが明らかになりました。

長谷川さんは受動喫煙によって肺がんを発症し、現在Stage 4という重症の方です。その方が、死ぬような思いで、発言をされている中、なんという心ない言葉を浴びせるのでしょうか。

これに対して、穴見議員は次の様に釈明しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180621/k10011489431000.html?utm_int=all_side_ranking-social_002

「喫煙者を必要以上に差別すべきではないという思いでつぶやいたものだ」

受動喫煙は、非喫煙者の命にかかわる問題です。受動喫煙をしっかり防止して非喫煙者の命と健康を守ってほしいとの切実な訴えを、「喫煙者を必要以上に差別」するものだと論難することは「釈明」ではなく、誤った認識に基づく居直りにすぎません。本学会は、穴見議員に強く抗議するものです。また、厚生行政の基本もわきまえない人物を厚生労働委員とした自由民主党にも強く抗議いたします。」




谷直樹

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by medical-law | 2018-06-22 16:24 | タバコ

東京地裁平成30年6月21日判決,医師がカテーテル検査中に麻酔の濃度を下げず血圧の観察も十分ではなかったと認定

読売新聞「2歳児死亡「麻酔ミス」、3240万円賠償命令」(2018年6月22日)は,次のとおり報じました.

「心臓カテーテル検査を受けた男児(当時2歳)が死亡したのは医療ミスが原因だったとして、男児の両親が「榊原記念病院」(東京)側に約5900万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁(手嶋あさみ裁判長)は21日、約3240万円を支払うよう病院側に命じる判決を言い渡した。

 判決によると、先天性の心疾患があった男児は2006年9月、心臓の状態を調べるカテーテル検査を同病院で受けて容体が急変。脳に酸素が行き渡らなくなる低酸素脳症となり、約3か月後に死亡した。両親は、医師が検査時に麻酔の使用法を誤ったなどとして、同病院を運営する「日本心臓血圧研究振興会」(同)を14年12月に提訴した。

 訴訟で同病院側は「麻酔の使用法に問題はなかった」と主張したが、判決は、医師が検査中に麻酔の濃度を下げず、容体を把握するための血圧の観察も十分ではなかったと指摘し、「医師は注意義務を欠いていた」と認定。注意義務違反が死亡につながったと判断した。また判決は、男児の検査の約4か月前にも同じ医師らが類似の医療ミスを起こしたことを挙げ「教訓が生かせなかった」と批判した。

 男児の両親は判決後に都内で記者会見し、父親(46)は「病院は判決を真摯に受け止め、謝罪や反省を表明してほしい」と語った。同病院は「コメントは差し控える」としている。」


報道の件は私が担当したものではありません.
カテーテル検査事故で2歳の子どもの命が失われたことに心が痛みます.
最判平21・3・27(集民230号285頁)は,プロポフォールと塩酸メピバカインの併用で麻酔濃度調整義務違反を認めています.
麻酔濃度調整義務違反,観察義務違反を認めた,この東京地裁の判決文は,是非読んでみたいと思います.

【追記】

毎日新聞「リピーター医師 どう防ぐ 医療ミス反復 遺族『病院の態勢不備で事故』」(2018年7月13日)は,次のとおり報じました.


「先月、ある医療事故の裁判の判決で、同じ医師の麻酔で子どもが命を落とす事故が2件続けて起きていたことが明るみに出た。医療ミスを繰り返す「リピーター医師」は長年、医療界でも問題視されているものの、根絶の手立ては見つかっていない。裁判を起こした子どもの父親は「判決が医療の改善につながれば、息子も報われる」と語る。【熊谷豪】

 訴えていたのは都内の会社員、清川仁(じん)さん(46)と由紀さん(49)夫妻。2006年に次男の峻平(しゅんぺい)ちゃん(当時2歳)を亡くした。息子は心臓に先天性の病気があり、循環器を専門とする「榊原記念病院」(東京都府中市)で治療を受けていた。

 事故があったのは同年9月。同病院の小児科医のチームがカテーテル検査をする際の麻酔で、脳に酸素が行き渡らなくなる低酸素脳症が起きて意識がなくなった。「直前まで明るい笑顔でおしゃべりしていたのに……」。信じられない思いだった。

 しばらくして由紀さんは院内で、娘が入院しているという母親から声をかけられた。聞けば峻平ちゃんが意識不明になる4カ月前、麻酔で低酸素脳症になったという。女児の麻酔を担当したのも同じ男性小児科医だった。

 峻平ちゃんは意識が戻らぬまま12月に他界。その翌年、女児も亡くなった。
過失認める判決

 病院は事故報告書を作成したが「麻酔担当医が総合的に判断した」と過失を否定。「病院が事故に真摯(しんし)な姿勢で向き合わないことが悲しく、許せなかった」と仁さん。損害賠償を求める訴訟を起こすことを決めた。

 裁判でも病院側は「医師は麻酔の経験を積んでおり、安全性に問題はなかった」と主張。両親は「麻酔科医がいない中、危険性の高い麻酔を小児科医だけで施した態勢に問題があった」と訴えた。6月21日、東京地裁は病院を運営する公益財団法人に約3200万円の支払いを命令。手嶋あさみ裁判長は、麻酔薬の濃度を途中で下げないなどの過失を認めた上で「担当医らが注意義務を尽くしていれば低酸素脳症は起こらなかった」と結論付けた。

 遺族側は証拠書類として女児の麻酔事故の報告書も地裁に提出しており、判決は「教訓は十分に生かし切れなかった」と事故の続発にも言及した。仁さんは「病院が過ちを改善していたら、息子は命を落とすことはなかったはずだ」と強く思う。

 原告代理人の須加(すが)厚美弁護士は「2件の事故について院内事故調査を実施したが、事実の検証と医学的な分析が不十分で『形だけ』という印象。第三者性や専門性を十分担保していれば、適切な再発防止策が提言、徹底されたのでは」と指摘する。

 病院側は控訴せず、取材に「司法の判断に従います」とだけコメントした。

日医の指導、届け出制度…実効性に疑問

 リピーター医師は、医療事故の多発が社会問題化した2000年前後から注目されてきた。依然なくならないのは、リピーター医師を特定し、事故の再発防止につなげる十分な仕組みがないからだ。

 日本医師会(日医)は2013年度から、保険会社と共同で運営する「医師賠償責任保険」の支払い実績から、医療ミスを繰り返す医師への指導を進めている。同保険は、医療事故によって会員の医師に患者や家族への支払い義務が生じた際に支払われる。医師側に問題がある事故が重複した場合、日医はリピーターと判定。16年度までに27人に再発防止の指導・勧告をし、17年度は新たに6人に実施したと、今年6月の代議員会で報告された。対象者には、危険性の高い手術を今後行わないと誓約する書面を提出させるなどの対策を取っているという。

 ただ、この保険に加入しているのは、国内の医師約31万人のうち日医会員の約12万人。ミスの内容は公表しておらず、指導・勧告に強制力もないため、実効性がどこまであるかは分からない。

 また、すべての予期せぬ死亡事故について第三者機関への届け出を義務付けた「医療事故調査制度」は、同じ医師が何度も事故に関与したかチェックできる仕組みになっていない。事故として届け出るかどうかが医療機関の自主性に委ねられ、届け出自体が低迷しているといった問題も起きている。

 医療事故の遺族らで作る「医療過誤原告の会」の宮脇正和会長は「医療機関が事故を公表したがらないことが、ミスが繰り返される原因だ。公表して教訓を共有する努力をしてほしい。国も医療界任せにせず、医療事故の実態調査と届け出を促すことに取り組んでほしい」と訴える。」



谷直樹

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by medical-law | 2018-06-22 11:26 | 医療事故・医療裁判

苫小牧市立病院,看護師2人が痰の吸引操作を誤り患者死亡(報道)

北海道新聞「医療ミスで70代男性死亡 苫小牧市立病院」(2008年6月18日)は,次のとおり報じました.

「苫小牧市立病院(382床)は18日、6月上旬に看護師2人が脳疾患で入院中の70代男性のたんを吸引する際、器具の取り扱いを誤り、男性が死亡した医療ミスがあったと発表した。

 松岡伸一院長は「100パーセント病院側の過失。このような事態になりおわび申し上げる」と謝罪した。

 同病院によると、男性はたん吸引のため切開したのどの部分にチューブを挿入しており、看護師2人は、チューブから離して使うべき水蒸気吸入器を誤ってチューブに直接、装着した。男性は呼吸ができなくなり、急性呼吸不全で死亡した。」


西日本新聞「医療ミスで70代男性死亡 北海道・苫小牧市立病院」(2018年6月18日)は,次のとおり報じました

 「北海道・苫小牧市立病院は18日、今月上旬に女性看護師2人が脳疾患で入院中の70代男性のたんを吸引する際、機器の使い方を誤り、男性が死亡したと明らかにした。

 病院によると、男性はたん吸引のため、のどを切開して気管にチューブを挿入していた。看護師2人は吸引に先立ち、粘り気の強いたんを軟らかくするため、空気を気管に送り込む吸入を実施。この際、誤ってチューブの吸排気口をふさぐ形で吸入器を装着した。

 2人は2分ほど病室を離れた後、異常音に気付き、医師が救命措置をしたが、男性は約2時間後に死亡した。

 死因は急性呼吸不全とみられる。」


報道の件は私が担当したものではありません.
痰の吸引は看護師にとって手慣れた日常的な業務ですし,看護師が複数いたのにもかかわらず,このような初歩的な器具の取扱ミスが起きてしまったわけです.しかも吸引実施中に2人ともその場を離れてしまった.
初歩手的ミスであることは確かですが,調査を行ってこのようなことが起きた背景事情,潜在的要因について解明することを期待します.

【追記】
朝日新聞「看護師のダブルミス 苫小牧市立病院で医療事故」(2018年6月19日)は,次のとおり報じました.

「北海道苫小牧市は18日、苫小牧市立病院で今月、医療事故があり、70代男性が死亡したと発表した。看護師の医療器具の使い方と現場を離れた二つのミスが重なった事故で、松岡伸一院長は「100%病院側の過失。患者に苦しい思いをさせ、ご家族には悲しい思いをさせて誠に申し訳ない」と陳謝。「再発防止に向けて体制の見直し、教育の徹底をはかりたい」と語った。

 同病院によると、事故は脳疾患の病歴があり、自力ではわずかにしか体を動かせず、気管切開を行っている70代の男性入院患者のたんの吸引に関して起きた。

 患者のたんは粘り気が強く、事前に吸入を行う必要があったが、看護師が吸入器具の使い方を誤り、さらに病室を離れたため、呼吸停止に陥り、救命措置で一度は蘇生したが約2時間後に死亡したという。

 同病院は、患者の呼吸を確保するために装着したチューブの吸排気口から吸入器具の先端を離して使用すべきところを直接装着したため、「排気ができない状態で吸入を続けたことによる急性呼吸不全と考えられる」としている。

 吸入器具の装着は看護師2人で行っていたが、器具の使用に関して経験が浅く、誤装着に気づかず病室を離れ、約2分後に病室からの異音で急行したという。同病院は遺族に謝罪するとともに、苫小牧署に届け出た。同署は業務上過失致死容疑を視野に捜査する方針。」


谷直樹

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by medical-law | 2018-06-19 08:37 | 医療事故・医療裁判

司法試験予備試験短答式試験一般教養科目における出題の誤りで合格者2661人へ

司法試験委員会は,6月18日,「平成30年司法試験予備試験短答式試験一般教養科目における出題の誤りへの対応について」で,「一般教養科目第28問の問題文「イ」の記述において「17世紀末~18世紀初頭」とされていたものは「18世紀末~19世紀初頭」の誤りでした。この誤りにより,当該設問は正答となる肢のない不適切な設問となってしまいましたので,採点に当たっては,第28問を有効に選択した者は全て同問について正答として取り扱うこととします。第28問を有効に選択した者は全て同問について正答として取り扱うこととします。合計得点が合格点である160点に達することとなった49人を合格者に追加することとし,既に合格者として公表済みの2,612人に49人を加えた2,661人を,合格者とします。」と発表しました.

私が司法試験の短答式試験を受けた頃は,正解がない問題があり,ゼロ回答を選ぶようになっていました.或る肢を正解とするか,厳密に考えて正解無しとするか,悩まされました.今は,予備試験短答式には必ず正解があるようです.受験生は正解がない出題は戸惑ったことでしょう.
なお,実務では,不正解はあるが,正解はない,という場面に遭遇することもあります.

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by medical-law | 2018-06-18 18:25

日本が「タバコ依存」から抜け出せない本当の理由

石田雅彦氏は,日本が『タバコ依存』から抜け出せない本当の理由はタバコ税収依存にあると述べています.ご一読をお奨めします.

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by medical-law | 2018-06-18 11:55 | タバコ

厚生労働省のウェブサイトに掲載を希望した無痛分娩取扱施設の 一覧(平成 30 年 6 月 15日時点)

厚生労働省のウェブサイトで,掲載を希望した無痛分娩取扱施設の 一覧(平成 30 年 6 月 15日時点)を見ることができます.

読売新聞「無痛分娩 全件数の14%、「常勤医1人」4割…公表同意268施設」(2018年6月16日)は,次のとおり報じました.

「出産の痛みを麻酔で和らげる無痛 分娩 の全国調査をしていた厚生労働省は15日、無痛分娩を手がける医療機関の実施状況を公表した。公表に応じた268施設のうち、常勤医が1人の施設は107と4割を占めていた。全分娩件数のうち、無痛分娩は14%だった。

 無痛分娩は、出産の疲労を軽くする利点があり、希望者が増えている。昨年、無痛分娩を巡る重大事故が相次いで発覚し、多くが体制の手薄な診療所での出産だった。

 調査は4~5月、分娩を扱う約2500施設を対象に実施。回答のあった39道府県の医療機関のうち、公表に同意した268施設について、医療機関名と連絡先、医師数、昨年1年間の実施件数などをリスト化し同省のサイトに掲載した。

 それをもとに読売新聞が集計したところ、全分娩件数は13万2323件で、うち無痛分娩は1万8296件と13.8%を占めた。

 全分娩のうち無痛分娩が半数を超える施設が16あり、8割超というところも5施設あった。この16施設のうち7施設は、1人の医師が出産と麻酔を兼務しているとみられる。

 福井、高知、佐賀の3県は公表に応じた施設がなかった。東京など都市部は回答が間に合わず現時点では未掲載のため、今後、公表施設数は増える見通しだ。」


谷直樹

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by medical-law | 2018-06-17 12:01 | 無痛分娩事故