弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

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フェルメール展

ヨハネス・フェルメール氏は,1632年10月31日に生まれたとされています.
今日が誕生日です.

上野の森美術館のフェルメール展で,次の9点を見ることができます.
1. 牛乳を注ぐ女
2. マルタとマリアの家のキリスト
3. 手紙を書く婦人と召使い
4. ワイングラス 
5. 手紙を書く女
6. 赤い帽子の娘 ※10/5(金)〜12/20(木)
7. リュートを調弦する女
8. 真珠の首飾りの女
9. 取り持ち女 ※1/9(水)〜2/3(日

会期は2018年10月5日(金)~2019年2月3日(日)ですが,入れ替えがあるので,少なくとも2回は行きましょう.
日時指定入場制です.入場券は事前購入が必要です.


谷直樹

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by medical-law | 2018-10-31 00:44 | 趣味

「ホッと一息 本と一息」

読書週間は、今日から2週間です.
今年の標語は、「ホッと一息 本と一息」です.
本屋さんでいろいろな本を見て回るのも楽しい時間です.


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by medical-law | 2018-10-27 13:50 | 趣味

バルコニー喫煙と管理規約

バルコニー喫煙は,迷惑行為です.他者に危害を加える行為です.
最近は,管理規約で,専有部分以外での喫煙が禁止されているころが多いと思います.
ただ,古いマンションなどでは,管理規約に専有部分以外での喫煙禁止が規定されていないものもあります.そのような場合は,規約を改正したほうがよいと思います.
4分の3の賛成で改正できます.

たばこ産業の「2018年全国たばこ喫煙者率調査」によると、成人男性の平均喫煙率は27.8%ですが,成人女性の平均喫煙率は8.7%ですので,平均の喫煙率は25%を切っています.
また,喫煙者であっても,良識のある普通の人は,人に迷惑をかけること,他者に危害を加えることをよいとは考えない筈で,改正に賛成すると思います.バルコニーで喫煙する人がいるとマンション全体の評価が下がり,転売も難しくなります.(購入しようとする人の大半が非喫煙者ですから.)長く住もうとしている人のみならず,転売を考えている人も賛成すると思います.

名古屋地裁平成24年12月13日判決は,バルコニーで喫煙した被告に賠償を命じています.

受動喫煙の相談に応じる弁護士のHPはコチラ
http://www015.upp.so-net.ne.jp/k4227419/index.html



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by medical-law | 2018-10-26 22:34 | タバコ

同姓の患者に誤ってインスリンを3回投与(報道)

北海道新聞「同姓患者にインスリン誤投与 函館の病院 一時意識不明」(2018年10月26日)は,次のとおり報じました.

 【函館】函館市の共愛会病院(水島豊院長、378床)で8月末、足のむくみで入院した女性患者=当時(91)=が、糖尿病患者向けのインスリンを誤って3回投与され、低血糖で一時、意識不明になっていたことが25日、分かった。担当医が同姓の別の患者と勘違いしたミス。女性は回復したが、病院は「非常に大きなインシデントだと受け止めている。再発防止に努めたい」と話している。

 病院や女性の家族によると、女性は8月20日に入院。同月23~25日の毎日1回、インスリン0・14ミリリットルを投与された。その結果、25日に血糖値が1デシリットル当たり20ミリグラム以下となり、低血糖発作で意識を失った。

 女性の容体は、検査を経てブドウ糖が投与されたことで落ち着いたが、道内のある糖尿病専門医は「血糖値がここまで低くなると、30分も続けば脳の機能が落ち、さらに続けば植物状態や死亡する恐れもある」と指摘する。」



同姓の患者は多いでしょうに.
医師の勘違いに誰も気付かないのも問題です.


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by medical-law | 2018-10-26 22:09 | 医療事故・医療裁判

バランスボールで転倒した産婦が子宮破裂,大阪市東淀川区の産婦人科クリニックを提訴(報道)

朝日新聞「『バランスボール使わされ子宮破裂』大阪の産科医を提訴」(2018年10月24日)は,2次のとおり報じました.

「分娩(ぶんべん)中にバランスボールを突然使うよう指示されて転倒し、子宮が破裂して生まれた男児もその後死亡したなどとして、山梨県の30代の夫婦が大阪市東淀川区の産婦人科クリニックと担当医を相手取り、約9千万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。24日に第1回口頭弁論があり、クリニック側は争う姿勢を示した。

 バランスボールは、トレーニングに用いる軟らかい大きなボール。産科医療関係者によると、一部の産科や助産院では、陣痛緩和のため用いるという。

 訴状によると、妻は大阪府内に住んでいた2013年6月、破水して入院した。ベッドに置かれたバランスボールに上半身を覆いかぶせるように乗せたが、片方の腕に点滴がつながれていたうえ陣痛もあり、バランスを崩して転倒。担当医が急きょ帝王切開すると子宮が破裂していた。男児は仮死状態で生まれて脳性まひが残り、1歳7カ月で死亡した。

 夫婦は子宮破裂は転倒が原因とし、「触ったこともないバランスボールを使うよう突然指示され、介助の看護師もいなかった」と主張。手術でガーゼを体内に置き忘れ、翌日に除去するため再手術を受けるなどの医療ミスや子宮破裂のショック、男児の介護疲れで夫婦が精神疾患にかかるなど精神的苦痛を受けたと訴え、逸失利益や慰謝料を求めている。

 医療事故の分析にあたる第三者機関「日本医療機能評価機構」の報告書は今回の件について、「子宮破裂の原因は転倒による衝撃の可能性もあるが、断定は困難」とした上で、「バランスボールを使う場合、使用方法を十分に説明し、安全に十分に配慮することが望まれる」と指摘している。

 夫は取材に、「なぜ子どもが亡くなったのか、本当のことを知りたい」。被告側の代理人弁護士は「現時点ではコメントは差し控えたい」としている。(畑宗太郎)」


報道の件は私が担当したものではありません.
過失は明らかでしょう.
問題は因果関係でしょう.
因果関係は,裁判では,断定できなくても,真実の高度な蓋然性で足ります.
「元来訴訟上の証明は、自然科学者の用いるような実験に基くいわゆる論理的証明ではなくして、いわゆる歴史的証明である。論理的証明は「真実」そのものを目標とするに反し、歴史的証明は「真実の高度な蓋然性」をもつて満足する。言いかえれば、通常人なら誰でも疑を差挾まない程度に真実らしいとの確信を得ることで証明ができたとするものである。」(最判昭23・8・5刑集2巻9号1123頁)とされています.
つまり,転倒と子宮破裂との関係は,自然科学的に断定できなくても,通常人なら誰でも疑を差挾まない程度に真実らしいとの確信を得られれば,認定できます.


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by medical-law | 2018-10-25 06:52 | 医療事故・医療裁判

京都地裁平成30年10月24日判決,乳癌と誤診され乳房の一部切除や放射線治療を受けさせられた事案で750万円の賠償を認める

京都新聞「乳がん誤診で一部切除、検査機関などに慰謝料命じる判決」(2018年10月24日)は,次のとおり報じました.

「生体検査で乳がんと誤診され、必要のない乳房の一部切除や放射線治療を受けさせられたとして、京都府内の女性(54)が検査を行った京都病理研究会(京都市伏見区)や宇治病院(宇治市)に対し、3千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が24日、京都地裁であった。久保田浩史裁判長は「良性・悪性の判断が困難な場合、悪性であると確定診断することは病理医の注意義務に反する」と過失を認め、同会と病院に対して慰謝料など740万円の支払いを命じた。

 判決によると、女性は2005年9月、宇治病院での触診検査などでがんの疑いがあると診断された。同病院から委託を受けた京都病理研究会の病理医が乳房の生体検査を行い「がんはある」との報告書を作成。同月、病院側は報告書を基に、女性の左乳房の一部とリンパ節の切除手術を行った。女性はリンパ節の切除により左肩に関節障害が残った。

 その後、同病院などで約5年間、放射線治療やホルモン治療を受けた。しかし、10年6月に別の病院で検査した結果、手術前や手術時の生体から、がんは見つからなかった。

 久保田裁判長は、女性の生体は確定的判断が困難だったとした上で「がんと診断することは、患者に不要な治療による身体的侵襲や経済的・心理的負担を与えることになり、病理医の注意義務に反する」と指摘。生体検査の委託を行った宇治病院に対しても「履行補助者として責任を負う」として過失を認めた。

 京都病理研究会は「判決文を読んでいないのでコメントできない」と話した。」


報道の件は私が担当したものではありません.
過剰診断例について,過失を認めた裁判例として参考になります.

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by medical-law | 2018-10-24 23:43 | 医療事故・医療裁判

第122回産科麻酔学会学術集会サテライト企画市民公開講座(神戸)

神戸新聞「無痛分娩、利点とリスク確認を 神戸で講座」(2018年10月20日)は次のとおり報じました.

 「日本産科麻酔学会学術集会はこのほど、出産時の痛みを麻酔で和らげる無痛分娩(べん)をテーマにした市民公開講座を神戸市中央区の神戸国際会館で開催した。無痛分娩を巡る医療事故が起きていることを踏まえ、産科医と麻酔医の両資格を持つ入駒慎吾会長らが「医療を受ける側も正しい知識を身に付けることが、危険を遠ざけることにつながる」と呼び掛けた。

 無痛分娩は麻酔を使って出産時の痛みを感じにくくする方法。背中の脊髄神経に近い硬膜外腔という部分に局所麻酔薬を投与する「硬膜外麻酔」が主に用いられる。

 公開講座では入駒医師が利点とともに、陣痛促進剤の使用量増加や合併症が起こる可能性などを紹介。合併症の主な要因として麻酔薬の誤注入について取り上げた。

 血管内に誤って麻酔薬が入って起きる局所麻酔中毒は、呼吸や心臓が止まる危険性があるが「薬を薄めて使用すれば、致死的な症状を回避する方向には近づけられる」と説明した。
 また、硬膜外腔より中心にあるくも膜下に薬が入った際に起きる全脊髄くも膜下麻酔は、脳に麻酔が効くため、呼吸停止などを引き起こし、低酸素脳症を発症することもある。入駒医師は「患者さんがこのような状態になっても対応できるよう(医師が)トレーニングをし、異変を発見したら人工呼吸で対応できるようにすれば、命を失うことはなくなるはず」と話した。

 その上で、受講した妊婦らに対し、「自分の受ける医療行為を正しく知り、(医師に)一つずつ確認していくことで、危険から遠ざかることができる」と語り掛けた。

 このほか、聖隷浜松病院の山下亜貴子医師が登壇し、無痛分娩が日本で普及しにくい理由を、海外に比べて出産施設が分散し、産科医の負担が大きいことや、「おなかを痛めるのが母性」などの意見が背景にあると指摘。「無痛分娩で(痛みという)精神的な負担は減り、疲労感は少なくなる」とした。(篠原拓真)」


第122回産科麻酔学会学術集会サテライト企画市民公開講座は浜松でも9月に開催されました.
第122回産科麻酔学会学術集会は11月23日に浜松で開催されます.


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by medical-law | 2018-10-23 07:53 | 無痛分娩事故

遺族が山形済生病院を告訴(報道)

時事通信「山形済生病院で輸血ミス、患者死亡=遺族が告訴」(2018年10月18日)は次のとおり報じました.

「山形済生病院(山形市)で昨年9月、手術を受けた50代女性への輸血時に担当医らが使用するフィルターを誤り、術後に女性が死亡していたことが18日、同病院への取材で分かった。遺族からの告訴状を受理した県警が詳しい経緯を調べている。

 同病院によると、女性は手術で出た自分の血液を、術後に体内へ戻す輸血を受けた。血を戻す際、手術で削った微細な骨を取り除くため目の細かいフィルターを通す必要があったが、担当医らは装置の説明書の記載と異なる目の粗いフィルターを使っていた。

 手術自体は成功したが、女性はその後容体が急変して死亡した。同病院は詳しい死因を明らかにしていない。

 病院側は外部の医師などで構成する医療事故調査委員会を設置し、原因を調査。9月に結果を遺族に伝え、賠償について協議している。」


報道の件は私が担当したものではありません.
医療事件では,起訴について慎重な判断がなされることが多いのですが,なかには起訴相当の事案もあります.
この件は,手術で出た患者の血液を術後に体内へ戻すという,普通は行わない相当に危険な方法をとりながら,フィルターを誤るという重大ミスをおかしていますので,起訴されてもおかしくない事案と思います.
日本自己血輸血学会のサイトには,回収法の長所として,「心臓手術のように大量に出血する手術や、人工膝関節置換術などのように手術中はほとんど出血がなく手術後にだけ出血する手術には有効とされています。」,短所として「回収した血液に細菌や脂肪が混じる危険があります。また、癌細胞が全身に広がる危険性があるため、癌手術には使用できません。」と記載されています.


谷直樹

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by medical-law | 2018-10-18 19:03 | 医療事故・医療裁判

熊本地裁平成30年10月17日判決、認知症の患者が車いすに乗って1人でトイレに行き転倒した事案で約2770万円の賠償

共同通信「病院に2770万賠償命令、熊本 入院中転倒で後遺症」(2018年10月17日)は,次のとおり報じました.
 
「熊本市で2013年、認知症で入院中に転倒し、全身まひの障害を負った熊本県菊陽町の男性(95)と親族が、病院を経営する医療法人佐藤会(同市)に約3890万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、熊本地裁は17日、約2770万円の支払いを命じた。

 判決によると、男性は13年5月、認知症の投薬治療のため入院した際、車いすに乗って1人でトイレに行き転倒。頭を打ち、全身まひの障害が残り、寝たきりの状態となった。

 小野寺優子裁判長は判決理由で、男性は歩く際にふらつきが見られ、転倒する危険性は予測できたと指摘。その上で、「速やかに介助できるよう見守る義務を怠った」と述べた。」



報道の件は私が担当したものではありません.

裁判例には,多発性脳梗塞の治療のため入院していた高齢の患者が,看護師に付き添われトイレに行き,その後「大丈夫」と一人で病室に戻った際に病室内で転倒し,急性硬膜下血腫により死亡した事案で過失を認めたもの(東京高判平成15年9月29日,判時1843・69)などがあります.報道された裁判は,医療側に厳しいと受けとるかたもいるでしょうが,裁判例からすると,転倒が予見される患者のトイレ移動については付添ないし介助がないと注意義務違反が認められます.


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by medical-law | 2018-10-18 18:52 | 医療事故・医療裁判

日本医療機能評価機構「医療事故情報収集等事業2017年 年報」

日本医療機能評価機構「医療事故情報収集等事業2017年 年報」によれば,2017年に報告された医療事故は4095件でした.2016年は3882件でしたから,増加しています.
「死亡」は318件(7.9%)でした.2016年は338件でしたから減少しています.
「障害残存の可能性がある(高い)」は426 件でした(10.4%).2016年は398件でしたから増加しています.

最も多い事故は,「療養上の世話」で1640件(40.0%)でした.
看護の事故が多く報告されています.
次が「治療・処置」で1094件(26.7%)でした.
なお,2016年も「療養上の世話」1,430(36.8%)「治療・処置」1168(30.1)で順位は変わりありません.

関連診療科は,
整形外科625件(12.5%),
外科419件(8.3%),
消化器科347件(6.9%),
内科340件(6.8%),
循環器内科312件(6.2%),
精神科277件(5.5%),
呼吸器内科267件(5.3%),
小児科225件(4.5%),
脳神経外科220件(4.4%),
泌尿器科182件(3.6%)
でした.

2016年は,
整形外科614件,
外科432件,
内科323件,
消化器科301件,
精神科286件,
循環器内科267件,
脳神経外科230件,
呼吸器内科224件,
小児科196件,
心臓血管外科192件
でしたので,順位に変動があります.

なお,裁判所の統計では,例年,内科,外科,整形外科,歯科の順でほぼ固定していますが,裁判所の分類には消化器科などがないので比較は難しいです.ただ,「死亡」と「障害残存の可能性がある(高い)」の合計は,医療裁判の件数に近いです.

谷直樹

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by medical-law | 2018-10-13 06:42 | 医療事故・医療裁判