弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

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高性能ノートパソコン

昨年,高性能ノートパソコンを購入しました.
価格を度外視し,CPUとGPUは最高のもの,SSDは容量が大きいものを選びました.
起案用のパソコンの横に置いて,CT画像,手術動画など画像記録を再生しています.
画質の善し悪しもよくわかりますし,画像記録の情報量の豊富さに感心します.
常に画像を確認しながら訴状,準備書面を起案できるのでとても便利です.

谷直樹

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by medical-law | 2019-01-23 17:30 | 事務所

『グッドワイフ』

日本の弁護士ドラマはアメリカ映画の日本人描写のような違和感を覚えるので基本的に見ないのですが,『グッドワイフ』だけは見ています.



「京都人の密かな愉しみ」の常盤貴子さんと「白い巨塔」の唐沢寿明さんが主演だからです.「半沢直樹」の斎藤役の滝藤賢一さん,内藤役の吉田鋼太郎さんがそろって検察官役で出演しています.

ちなみに,原作の海外ドラマは9人の脚本家のうち3人が弁護士だそうですから.昔のアメリカでは或る程度リアリティがあるのだと思います.今の日本の裁判所,検察,法律事務所ではこのようなことはあり得ませんが,昔のアメリカの話と思えば,違和感は薄らぎます.

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by medical-law | 2019-01-22 17:29 | 趣味

医療安全情報No.146 「酸素残量の未確認」(第2報)

日本医療機能評価機構は,2019年1月15日,医療安全情報No.146 「酸素残量の未確認(第2報)」を発表しました.
「酸素ボンベ使用中に残量ゼロ」となってしまった事故事例9件のうち5件では,搬送時以外にも酸素ボンベを使用していたとのことです.

医療安全情報No.146 は,再発防止のために,以下の3点の対策を検討するよう求めています.
1 酸素ボンベの使用は「搬送時のみ」として、中央配管がある場所では速やかに切り替える.
2 酸素ボンベ使用中は,「引き継ぎ時」「検査中」「検査終了時」などに酸素の残量を確認する.
3 患者の検査時は,酸素投与量と患者の状態に応じて医師や看護師が付き添う.

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by medical-law | 2019-01-17 23:51 | 医療事故・医療裁判

「医療基本法から始まる修復的正義のすすめ」

弁護士の鈴木利廣氏とジャーナリストの神保哲生氏と社会学者の宮台真司氏が議論する動画が公開されています.ダイジェスト版は誰でも,完全版はビデオニュースに会員登録すると,見ることができます.

鈴木氏は,現状は,患者と医師が対立し,ぞれぞれが正義を主張する「正義の取り合い」の関係にあるが,医療基本法の制定により,両者が互いに信頼し協力しながらより安全な医療を実現していく修復的正義の実現へと移行していくことを期待しています.
修復的正義とは,コミュニティを巻き込んだ対話の中から,被害者には補償と癒やしを,医師側には責任と贖罪意識を促し,社会復帰をサポートすることを目指すものです.
医師と患者とコミュニティの三者が一体となって,より効果的に医療の安全を促進できる可能性がある,と述べています.



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by medical-law | 2019-01-16 02:40 | 医療

平成31年1月10日東京地裁判決,千葉大学医学部附属病院の看護師が医師を呼ばす吸引を続けた過誤を認定(報道)

保健師助産師看護師法第5条は,」の法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。」としています.看護師の診療の補助行為について医療過誤が問題になることがあります.
とくに,緊急事態に直面したときの対応,医師への連絡が不適切な場合,責任を問われることがあります.

朝日新聞「医療ミスで植物状態 千葉大に1.5億円の賠償命令判決」(2019年1月10日)によると,平成31年1月10日東京地裁判決(裁判長佐藤哲治氏)は,看護師の注意義務違反を認め、約1億5千万円の支払いを命じた,とのことです.

(事案)
患者は2012年8月、上あごと下あごのズレを矯正する手術を受けた。4日後、チューブにたんが詰まって窒息状態になった。異変に気づいた女性看護師2人が5分ほど吸引したが改善せず、低酸素脳症による重い障害を負った,とのことです.

(判決の認定)
看護師が呼吸の回数や脈拍を確認する義務があったにもかかわらず、男性の様子を十分に把握していなかったと指摘。医師を呼ばずに吸引を続けたのも不適切で、「早く処置をしていれば障害は生じなかった」と認定した,とのことです.

報道の件は私が担当した事件ではありません.看護過誤の例として参考になります.判例雑誌に掲載されたら是非読んでみたいと思います.

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by medical-law | 2019-01-11 07:50 | 医療事故・医療裁判

菱葩餅

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菱葩餅は,雑煮の見立てです.
牛蒡を押し鮎に,白い求肥を餅に,白味噌餡を白味噌に見立てています.
正月を代表する和菓子です.

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by medical-law | 2019-01-08 23:57 | 日常

京田辺市のクリニックの無痛分娩事故,大阪高裁で和解(報道)

共同通信「無痛分娩ミス訴訟が和解 京都の夫婦と産婦人科医院」(2019年1月7日)は次のとおり報じました.

「麻酔で痛みを和らげる「無痛分娩」で出産しようとした際、医師が適切な処置をせず、生まれた長女が脳性まひを負ったとして、京都府の夫婦が同府京田辺市の医院「ふるき産婦人科」と院長に計約1億円の損害賠償を求めた訴訟の和解が7日までに、大阪高裁で成立した。

和解条項によると、和解金を7400万円と算定。このうち産科医療補償制度に基づき既に支払われた補償金を差し引いた5840万円を医院側が夫婦に支払う他、障害を負った事実を厳粛に受け止め遺憾の意を表し、夫婦も医院側を刑事告訴しないなどの内容が盛り込まれた。和解は昨年12月7日付。

原告側の請求を棄却した昨年3月の一審京都地裁判決によると、同医院の医師は2011年4月、無痛分娩を行うため母親に硬膜外麻酔をし、子宮収縮剤を投与。長女は帝王切開で生まれたが脳性まひなどの障害を負い、3歳だった14年に急性呼吸不全で亡くなった。

一審判決は、分娩時の子宮収縮剤の過剰投与や、分娩監視装置の未装着など医師の過失を認定。一方、長女が脳性まひを負った点について、装置の記録がなく過失との因果関係の分析に限界があるとし「夫婦の憤りは察するに余りあるが、因果関係は不明と言わざるを得ない」としていた。」


KBS京都「無痛分娩ミス訴訟が和解」(2019年1月7日)は次のとおり報じました.


「無痛分娩で出産しようとした際、医師が適切な処置をせず、生まれた長女が脳性まひを負ったとして京都府の夫婦が京田辺市の産婦人科におよそ1億円の損害賠償を求めた訴訟の和解がきょうまでに大阪高裁で成立しました。去年3月の京都地裁の判決によりますと2011年4月、京田辺市の「ふるき産婦人科」の医師は無痛分娩のために母親に硬膜外麻酔をし、子宮収縮剤を投与、帝王切開で生まれた長女は脳性まひなどの障害を負い、3歳で亡くなりました。一審判決は子宮収縮剤の過剰投与など医師の過失を認めたものの、長女が障害を負った点との因果関係は不明として、夫婦の請求を棄却しました。先月7日付の大阪高裁での和解条項では和解金を7,400万円と算定し、このうち、産科医療補償制度に基づき、すでに支払われた補償金を差し引いた5,840万円を医院側が夫婦に支払うほか、障害を負った事実を厳粛に受け止め遺憾の意を表すとの内容が盛り込まれました。ふるき産婦人科に対しては別の2組の母子も無痛分娩や帝王切開の麻酔ミスを巡り、損害賠償を求める訴訟を起こしています。」


朝日新聞「「医師のずさんな管理排除を」無痛分娩で娘亡くした夫婦」(2019年1月7日)は次のとおり報じました.

「無痛分娩(ぶんべん)で医師が適切な処置を怠ったために長女が重い障害を負ったとして、京都府内に住む夫婦が「ふるき産婦人科」(同府京田辺市)と男性院長に約1億円の賠償を求めた訴訟が、大阪高裁で和解した。

 原告の夫婦は和解前に朝日新聞の取材に応じ、「お金で娘は帰ってこない。ただ医師に反省してほしいだけです」と語った。

 夫婦によると、妻は2010年8月に長女を妊娠。待ち望んでいた第1子で、生まれる前から「元気な子に育ってほしい」と思いを込めた名前を考えていた。周囲で評判が良かった遠くの病院に妊婦健診に通っていたが、自宅に近いふるき産婦人科に切り替えた。院長は健診の時から「血圧が高いから無痛がいい」と無痛分娩を勧めたという。

 一審判決によると、出産の日、妻は無痛分娩で異変が起きても決して苦情を言わないとする趣旨の承諾書で無痛分娩に同意したが、リスクの有無などについて説明を受けなかった。

 麻酔薬と陣痛促進剤の投与を受け、4回にわたる吸引分娩でも出産できずに帝王切開に。
 ようやく生まれた長女の産声は聞こえなかった。搬送先の病院で会った時は保育器の中で、何本もの管につながれていた。「なぜこんなことになってしまったのか。涙が止まらなかった」と妻は話す。

 退院後は家族で24時間介護を続けたが、長女は自分の意思で手足を動かすこともできないまま亡くなった。

 提訴に踏み切ったのは長女の身に何が起きたのかを知りたかったからだ。言葉を話すことはなかったが、家族の顔を見ると笑顔を見せ、大好きなアンパンマンの音楽に反応して手足をバタバタさせた。夫婦は「無痛分娩自体は悪くない。ずさんな管理をする医師をきちんと排除できる仕組みをつくってほしい」と訴えた。(大貫聡子)」


報道の件は,私が担当した事件ではありません.(私が担当たのは神戸と大阪の無痛分娩事故です.)
医療過誤訴訟で因果関係は重要な争点になります,京都地裁の判決は疑問の多いものでしたので,高裁で和解が成立してよかったと思います.




谷直樹

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by medical-law | 2019-01-07 20:31 | 無痛分娩事故

公益財団法人日本医療機能評価機構,医療事故情報収集等事業第55回報告書公表

公益財団法人日本医療機能評価機構は,平成30年12月,医療事故情報収集等事業第55回報告書を公表しました.
「再発・類似事例の分析」において,「病理診断報告書の確認忘れ」(医療安全情報No.71)と「口頭指示の解釈間違い」(医療安全情報No.102)をとりあげ,それぞれ次のとおりまとめています.

「本報告書では、「病理診断報告書の確認忘れ」(医療安全情報No. 71)について、医療安全情報No. 71の集計期間後の2012年9月以降に報告された再発・類似事例を集計した。さらに、そのうち最も多かった上部消化管内視鏡検査の生検組織診断の事例26件について分析を行った。
各診療科の主治医が内視鏡検査担当医に依頼して上部消化管内視鏡検査が行われ、さらに内視鏡検査担当医が病理医に依頼して病理診断が行われる複雑な流れの中で、病理診断報告書が確認されず長期間が経過した事例が報告されていた。また、病理診断報告書が作成されたことや一定期間未読であることを知らせるシステムがある医療機関においても確認忘れの事例が発生していた。
病理診断は患者の治療方針を決定する上で重要な検査であり、病理診断の結果を、いつ、誰が患者に説明するのかを明確にして、病理診断報告書の内容を確実に確認することが必要である。そのためには、医療機関において「内視鏡検査~病理検査~病理診断報告書の確認~患者への説明」の流れを整理し、業務工程を確立することが重要である。また、病理診断報告書の作成や未確認を知らせるシステムを活用する場合は、通知先を適切に設定し、漏れがないように運用することが望まれる。」

「本報告書では、「口頭指示の解釈間違い」(医療安全情報 No. 102)の再発・類似事例8件を分析した。事例の概要では、薬剤が5件と多かった。また、情報を伝える側が指示した内容と、情報を受け取る側が間違って解釈した内容と誤って実施した内容を整理して示し、主な事例や背景・要因、医療機関の改善策をまとめた。
口頭でのやり取りはできる限り行わないとしている医療機関もあるが、緊急時など状況によっては口頭による指示や依頼が発生する可能性がある。報告された事例の中にも、指示した医師が清潔野で処置をしていた事例があった。しかし、口頭で指示や依頼をする場合、情報を簡便に伝えようとした結果、伝えるべき内容が不足してしまうことがある。また、情報を受け取る側も、周囲の環境や状況によっては聞き取りにくい、指示や依頼を視覚で確認できないなどの要因から、相手が意図した内容とは異なった解釈をしてしまう可能性がある。
情報を伝える側は正確に伝わる言葉を選択することや、情報を受け取る側は受け取った内容の解釈を復唱して、双方の意思疎通ができているか確認する必要がある。また、可能な限り、情報を伝える側は口頭での指示や依頼だけでなく指示を入力したり、情報を受け取る側はメモに記載したりするなど、記憶に頼らない工夫をすることが必要である。」


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by medical-law | 2019-01-07 00:14 | 医療事故・医療裁判

医療安全情報No.145  腎機能低下患者への薬剤の常用量投与

医療安全情報No.145は,「添付文書上、腎機能が低下した患者には投与量を減量することや慎重に投与することが記載されている薬剤を常用量で投与し、患者に影響があった事例が8件報告されています。(集計期間:2014年1月1日~2018年10月31日)」
と注意換気しています.

「・医師は、処方する前に患者の腎機能を把握し、患者の 腎機能に応じた用量で処方する。
・薬剤師は、腎で代謝・排泄される薬剤を調剤する際は、 患者の腎機能を確認する。」
としています.

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by medical-law | 2019-01-06 23:56 | 医療事故・医療裁判

昭和大藤が丘病院,5カ月の乳児がうつぶせに寝かせられ脳死状態に(報道)

夕刊フジ「昭和大藤が丘病院」で入院中乳児をうつぶせ放置、脳死状態に… 昭和大「詳細は答えられない」 (2019年1月5日)は次のとおり報じました.

「口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)治療のパイオニアとされる昭和大学の付属病院で、口唇口蓋裂治療の手術を受けるため入院中だった当時5カ月の乳児が、担当医にうつぶせの状態で放置され、脳死状態に陥っていたことが分かった。大学側は夕刊フジの取材に事実関係を認めた。

 関係者によると、問題が発生したのは、横浜市青葉区の昭和大学藤が丘病院。2018年5月30日、当時生後5カ月の乳児が、翌日に口唇口蓋裂治療の手術を控え、診察を受けていた。乳児の診察を担当した医師は、乳児を両手で持ち上げて診察し、うつぶせに寝かせた状態で放置したという。その後、巡回中の看護師が全身蒼白(そうはく)の乳児を発見。呼吸停止、心肺停止状態となっていた。

 救命措置を行ったところ、乳児の心臓は再び動き出したが、自発呼吸は確認されず、都内の病院に搬送。同年7月には品川区の昭和大学病院の集中治療室(ICU)に転送された。関係者によると、乳児は同年8月の時点では脳死状態が続いていたという。」
 
「昭和大は夕刊フジの取材に「問い合わせの内容に一致するとみられる事例はあるが、患者の個人情報に関わるので詳細は答えられない」と回答した。」


報道の件は私が担当したものではありません.

自力で寝返りができるようになる時期には個人差があり,5カ月の乳児は微妙な時期です.
このような事案では,うつぶせ寝にしたことと心肺停止の間の因果関係が争われ,窒息かニアミスSIDSかが問題になります.

厚労省は,SIDS の発症リスクを低くするための3点を呼びかけています.
・1歳になるまでは寝かせる時はあおむけに寝かせる
・できるだけ母乳で育てる
・保護者等はたばこをやめる

医師はに合理的な理由がない限り,5カ月の乳児をてうつぶせ寝にしない注意義務がある,と考えられるのではないでしょうか.
報道の件ですが,なぜ 医師は敢えてうつぶせ寝にしたのでしょうか.

谷直樹

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by medical-law | 2019-01-05 22:39 | 医療事故・医療裁判